屍者の帝国 の商品レビュー
ふわーふわーふわー。全然理解できてないのだけど興奮して泣きそうに。フライデーが意思をもってしまったの。ワトソン博士のせいよ。彼を取り戻すために彼の新しい相棒 「M」の弟と闘う日が来るかもしれないですって?ふわふわふわ。シャーロックはそこにはいなくてジョン・ワトソンとアイリーン・ア...
ふわーふわーふわー。全然理解できてないのだけど興奮して泣きそうに。フライデーが意思をもってしまったの。ワトソン博士のせいよ。彼を取り戻すために彼の新しい相棒 「M」の弟と闘う日が来るかもしれないですって?ふわふわふわ。シャーロックはそこにはいなくてジョン・ワトソンとアイリーン・アドラー ふたりの影が重なる。いつか出会うときのために?
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伊藤計劃が亡くなる前に書き残した30頁のエピローグを円城塔が引継いで書き上げた作品。 これはすごい。エンターテイメントとしても、文学としても成り立ってる。 なにより伊藤計劃が作品から感じられる。 また他の作品読み直そう。
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19世紀末―かのヴィクター・フランケンシュタインによるクリーチャー創造から約100年、その技術は全欧に拡散し、いまや「屍者」たちは労働用から軍事用まで幅広く活用されていた。英国諜報員ジョン・ワトソンは密命を受け軍医としてボンベイに渡り、アフガニスタン奥地へ向かう。目指すは、「屍者...
19世紀末―かのヴィクター・フランケンシュタインによるクリーチャー創造から約100年、その技術は全欧に拡散し、いまや「屍者」たちは労働用から軍事用まで幅広く活用されていた。英国諜報員ジョン・ワトソンは密命を受け軍医としてボンベイに渡り、アフガニスタン奥地へ向かう。目指すは、「屍者の王国」―日本SF大賞作家×芥川賞作家が挑む渾身の書き下ろしエンタテインメント長編。早逝の天才・伊藤計劃の未完の絶筆が、盟友・円城塔に引き継がれ遂に完成。 伊藤計劃の未完の作品を円城塔が引き継いだこの作品。伊藤計劃のテーマを受け継ぎつつもやはり伊藤計劃とはやや違う不思議な作品であった。例によって例のごとくスパイの様々な活動がワクワクする作品。魂とは何ぞやという非常に難しいテーマを扱い、読み応えのある作品であった。
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伊藤計劃の絶筆を円城塔が引き継いだ魂の小説。 ワトソン、ヴァン・ヘルシング、007、カラマーゾフ兄弟・・・ フランケンシュタインの怪物を土台に様々な物語のキャラクターが登場し交錯する物語は、それそのものがバラバラなものから縫い合わされたフランケンシュタインの怪物のようである。 伊...
伊藤計劃の絶筆を円城塔が引き継いだ魂の小説。 ワトソン、ヴァン・ヘルシング、007、カラマーゾフ兄弟・・・ フランケンシュタインの怪物を土台に様々な物語のキャラクターが登場し交錯する物語は、それそのものがバラバラなものから縫い合わされたフランケンシュタインの怪物のようである。 伊藤計劃のプロローグから円城塔の本章へと移行する場面は成程彼らしい。「言葉」とせめぎ合う本文も円城。しかし随所に仕込まれるエンターテイメントは伊藤の面影がある。 このプロローグは各所で拝見できるものだが、読む都度、伊藤計劃が最期に屍を扱い自己の存在を問うたのには迫力さえ感じる。叶わぬ事だが、彼のイメージしたクライマックスはどうだったのだろう。
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本書の主人公はジョン・ワトソン博士。どこかで聞いたような?と思うかもしれない。その通りである。ほかにもフライデー、アレクセイ・カラマーゾフ、ドミートリイ・カラマーゾフ、レッド・バトラーなど、どこかで聞いたような名前がたくさん登場する。 時期は19世紀。イギリスとアフガニスタンの...
本書の主人公はジョン・ワトソン博士。どこかで聞いたような?と思うかもしれない。その通りである。ほかにもフライデー、アレクセイ・カラマーゾフ、ドミートリイ・カラマーゾフ、レッド・バトラーなど、どこかで聞いたような名前がたくさん登場する。 時期は19世紀。イギリスとアフガニスタンの戦争のころが舞台である。 この時代、死んだ人間に、動作プログラムを仕込んで屍者として使う技術が確立している。例えばワトソン博士の書記を務めるフライデーも屍者である。 屍者は、定められた動きを感情の揺れも何もなく、ただひたすら忠実に実行する。 だが、ワトソンは従来の屍者とは異なる動きをする屍者を見つけてしまった。その屍者は何が違うのか、どうしてそのような屍者ができてしまったのか、冒険譚が始まる。 第1部以降は円城塔さんが書いたものだというこの小説、記号論への傾斜などは円城塔らしい気がしたが、うまく書きつないでいる。
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歴史上の人物やら伝説やら物語の中の人物等が、ある程度それらしく秩序の中で登場するが荒唐無稽。ありとあらゆるものが詰まった玉手箱。でも魂、菌、言葉、あるいは私には意志のありどころのようなものが、人間の存在の根幹にあるというような、そういうテーマで展開しているように見えたが、読後感は...
歴史上の人物やら伝説やら物語の中の人物等が、ある程度それらしく秩序の中で登場するが荒唐無稽。ありとあらゆるものが詰まった玉手箱。でも魂、菌、言葉、あるいは私には意志のありどころのようなものが、人間の存在の根幹にあるというような、そういうテーマで展開しているように見えたが、読後感は円城氏の言葉遊び的な感覚が勝ってしまったような気がした。前巻の方が伊藤氏の感じに近かったと思う。
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第一部はとても退屈であった。 以降は、次の展開が常に気になってワクワクしっぱなし。 読んでいて、結局何が言いたいのかわからなかった。 納得したかと思えば、またはぐらかされるし。 でも、それは筆者のねらいかもしれないし、伊藤計劃らいくな書き方であることは認める。 結局、言葉が衣を何...
第一部はとても退屈であった。 以降は、次の展開が常に気になってワクワクしっぱなし。 読んでいて、結局何が言いたいのかわからなかった。 納得したかと思えば、またはぐらかされるし。 でも、それは筆者のねらいかもしれないし、伊藤計劃らいくな書き方であることは認める。 結局、言葉が衣を何重にも着たということですか。 と、語尾を上げてしめくくる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本来は文庫派の私ですが、ラジオで大森望氏がおすすめしているのを聴いて、「それってスチームパンクじゃね?」と思って、タイトルほどグロ&怖くはないかもしれない、と思い、買ったのでした。 さすがに読むのは時間がかかったー! 本文、進行形の文章ばっかでちょっと読みにくいなぁ。円城さんの癖なのかなぁ、なんて思ってたら、最後の最後、エピローグで、ようやく判った! そゆことか! そして、作者のことなど何も考えずに読んでいた私は、ラストのラストで、「えっ、ここまで壮大にきて、まさかのBLエンド? しかもフライデー=モリアーティ?」と思ったのでした。 なるほど、確かにフライデーはモリアーティになるのかもしれないけど、これはBLエンドというよりは、円城さんの伊藤さんへの思いなわけね。読んでるときは全然そういうことは思いつきもしなかったわ。 えーとそれから、「普段の円城さんからは考えられないほど読みやすいエンターテイメント」的なことを言われていましたが、何しろ初円城さんなので、いやいやこれ難しいよ?と思ったのでした。いや確かにエンターテイメントだけどね。スチームパンクだし19世紀の実在・架空の人物入り乱れてドンパチして楽しいけどね。 いやしかし、本当に何も考えずに読んでたら、ラストだけいきなり文章が超ウェットになってびっくりしたですよ。 と言いつつ、一番好きなのもラストですがね。 もう、「え、これ一冊だけ? 続編ないの?」と思ってしまいましたよ。続編、無理かなぁ…
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冒頭部分、伊藤計劃の描く世界観に圧倒された。その後、物語は円城塔にバトンタッチされるが、最後まで楽しんで読めたと思う。思うが、、、もう伊藤計劃はいなくなったことが文体から、ストーリーから、少しずつ伝わってくる。 ストーリーとは異なる全く別のところで、悲しくなりつつ楽しめる不思議な...
冒頭部分、伊藤計劃の描く世界観に圧倒された。その後、物語は円城塔にバトンタッチされるが、最後まで楽しんで読めたと思う。思うが、、、もう伊藤計劃はいなくなったことが文体から、ストーリーから、少しずつ伝わってくる。 ストーリーとは異なる全く別のところで、悲しくなりつつ楽しめる不思議な読書体験だった。
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『屍者の帝国』読了。面白かった。膨大な史実や物語が投入され、「言語」をキーワードに進行する破格の改変世界。最後はエヴァか?!
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