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脱原発論 の商品レビュー

4.2

41件のお客様レビュー

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2012/10/31

これを読んで、東北で暮らす自分の不安は増した。福島原発の絶望的な現状ですら、あの状態で留められていることは奇跡的なことなのだと思い知らされる。たとえ今後日本が脱原発にシフトしたとしても福島の現状は如何ともし難く、大きめの地震がくるたびに福島原発に影響がありませんようにと祈る生活は...

これを読んで、東北で暮らす自分の不安は増した。福島原発の絶望的な現状ですら、あの状態で留められていることは奇跡的なことなのだと思い知らされる。たとえ今後日本が脱原発にシフトしたとしても福島の現状は如何ともし難く、大きめの地震がくるたびに福島原発に影響がありませんようにと祈る生活は今後も続く。 それでも知らないよりは知っていた方がいい。読んでよかった。 いくら節電をしても夏の電力不足は免れられないといって大飯原発をフル稼働させておいて、火力発電8基を「電力に余りがある」と停止する。まったく納得できないこの矛盾。自己保身しか頭にない政治家や電力会社にはただただ怒りあるのみである。 「これ以上、地獄がくるのを先送りし、子孫に押し付けるようなことは、もう許されない。これは全人類の歴史に対する責任である」P323 九州大学の大屋教授が研究実験されている「風レンズ風車」をはじめとする自然エネルギーに未来を託したい。政府はこういう研究へのバックアップにこそ資金を注ぐべきだと思う。 自分のように「難しいこと考えるの苦手…」って人にもすごく分かりやすいので、漫画の部分だけでもぜひ読んでほしい。

Posted byブクログ

2012/10/25

反原発が左翼的といわれるるが(実際、左翼活動に使われているときもあるし・・・)、 保守=ふるさとやクニを愛し、守る立場だからこそ、反原発。 なぜならこれほどの危険があり、経済効率も悪いから・・・ という主張が資料に基づいて明快に語られている。 脱原発こそが新しい経済成長と発展に...

反原発が左翼的といわれるるが(実際、左翼活動に使われているときもあるし・・・)、 保守=ふるさとやクニを愛し、守る立場だからこそ、反原発。 なぜならこれほどの危険があり、経済効率も悪いから・・・ という主張が資料に基づいて明快に語られている。 脱原発こそが新しい経済成長と発展に繋がる。 この主張にも賛成である。 一点だけ気になった。 原発に利権があり、がんじがらめになっていて抜け出せない官民癒着の構造について。 他の方のレビューにもあったが、なぜ火力や水力発電ではなく、利権を原発で作ったのか?そこがシンプルな疑問として残った。 なぜこんな危険なものを利権の対象として選択する道を選んだのか? 開発当時の選択に、小林さんならではの分析を聞きたかったと思う。

Posted byブクログ

2012/10/21

核廃棄物や他国の攻撃目標となることがわかっていながら目を背けていたが、やはりと再認識。昔から原発は東京につくれといわれていたが、まさにそう。過疎地やはなれているところにつくられているから、危険性に鈍感になる。 原発推進論は保守の人に多いのは確か。しかし、保守の人でもマトモな感覚で...

核廃棄物や他国の攻撃目標となることがわかっていながら目を背けていたが、やはりと再認識。昔から原発は東京につくれといわれていたが、まさにそう。過疎地やはなれているところにつくられているから、危険性に鈍感になる。 原発推進論は保守の人に多いのは確か。しかし、保守の人でもマトモな感覚で危ないと思っている人々もいる。甘言に惑わされず、原発問題に注目したい。

Posted byブクログ

2012/10/16

よく文献調査もされてるし、ご本人も現場に足を運ぶなど、渾身の一作。まあ、脱原発!と心に決めている方には内容的には特に目新しいものはないかもしれん。 でも、漫画ということで、さりげなくリビングに置いたりして、あんまり興味のない家族に読ませるにはええね。

Posted byブクログ

2012/10/13

事故があった時に根本的に郷里を破壊してしまう可能性、最終処分の完全な実施に関する保証のなさ等から、原発をやめていくという方向には同意しないでもない(よしりんは即時停止という考えだが、そこは同意できない)。 また、原発を支持する保守の放射能に関する適当な発言を批判している点には同...

事故があった時に根本的に郷里を破壊してしまう可能性、最終処分の完全な実施に関する保証のなさ等から、原発をやめていくという方向には同意しないでもない(よしりんは即時停止という考えだが、そこは同意できない)。 また、原発を支持する保守の放射能に関する適当な発言を批判している点には同意する部分もある。 しかし、原発そのものが産官学の利権のしろものだという、本書全体の主張には同意できない。 本書だけ読んでいると、あたかも原発なんて全く必要なかったのに、産官学の利権のためだけに生み出されたと思えてきてしまうが、そんな単純な話しか?利権だけだったら火力発電所でも水力発電所でもなんでも生みだせるだろう。 何故原子力発電所が生まれたのかは、今の経済情勢や各技術水準ではなく、当時の、少なくも1950~70年代くらいの情勢と事情を加味して分析すべきではないか。これらの分析も行わずに現代の観点で原発を批判することは、それこそ第2次大戦時の日本軍を現在のルールで批判する左翼と同じなのではないか? 結果として失敗したことを結果論で批判していては、科学でも、あるいは震災に対する政府や社会の対応の仕方でも、全く進展しないのではないか? 薬害エイズの時のようにあえて悪く書いて世論を喚起したいという考えがあるのかもしれないが、失敗の原因を分析せずに、ただ単に次はこれがあるとバラ色の未来を提示するだけでは、将来また同じ失敗を繰り返すだけではないか? またそもそも、失敗した人を単純に断罪していたら、結局何かにチャレンジしてしまう目を摘んでしまうのではないか?

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2012/10/10

原発反対派の主張を最も網羅的にまとめた一冊。この主張がどこまで真実かの判断はつかないが、視点としてもっておくと良い主張は多数あったように思う。

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2012/09/29

福島原発4号機の恐怖が「第一章4号機はダモレスクの剣」に描かれているから、忙しい人はこの1章だけ読んでほしい。そしてだれか、この章に反論してみてほしい。小林よしのりはうそつきだと、間違っていると論破してほしい。出来ることなら政府にやってもらいたい。 著者ひとりなら、誤解や理解不足...

福島原発4号機の恐怖が「第一章4号機はダモレスクの剣」に描かれているから、忙しい人はこの1章だけ読んでほしい。そしてだれか、この章に反論してみてほしい。小林よしのりはうそつきだと、間違っていると論破してほしい。出来ることなら政府にやってもらいたい。 著者ひとりなら、誤解や理解不足もあるかもしれないが、小学館が発行したということは、一人じゃない人が4号機をダモレスクの剣だと思っているということ。 信じたくないくらい、恐い話です。髪の毛一本で吊るされている剣が、落ちて来ないよう祈るしかないなんて。 ダモレスクの剣が落ちて来なかったとしても、フクシマの問題は消えません。国が法律を無視して、避難命令を出さない地域の人たちの健康被害は、きっと誰も補償しません。日本という国を好きでいたいのに、故郷を愛して国を憎む日が、ないとは言えなくなっています。

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2012/09/29

この本を読めば、原発を取り巻く各グループ(例:原発ブラボー団)とその主張と背景の権力がよくわかる。利権と社会的階層の差とリスクの先延ばしの要件が揃ってはじめて稼働する原発は、はたして低コストなのだろうか。原発は超超超少子高齢化社会が到来する日本に最適な発電システムなのか。これらの...

この本を読めば、原発を取り巻く各グループ(例:原発ブラボー団)とその主張と背景の権力がよくわかる。利権と社会的階層の差とリスクの先延ばしの要件が揃ってはじめて稼働する原発は、はたして低コストなのだろうか。原発は超超超少子高齢化社会が到来する日本に最適な発電システムなのか。これらの問いに本書は一定の答えを示している。 下のブログで「本書のような大衆レベルではまだ根強く放射能への恐怖がある」と書かれている。 http://blogos.com/article/46844/ 大衆の一人である私は、浅い頭でちまちま情報を集め、いろいろ考えてみても十分に放射能は怖いし、将来の不安は大きい。特に子・孫世代のことを考えると絶望しそうになる。一人でも多くの人が、この脱原発論を読み自身の考えを点検することを望む。 ちょうどオルテガの『大衆の反逆』を読んでいるので、原発にまつわる「少数者」と「大衆」を意識して考えようと思う。

Posted byブクログ

2012/09/26

横浜に住んでいた1年前に調べていたことが、それ以上にとてもよくまとまりつつ、現状についても色々書かれていた。よ〜く調べた上でこの問題と向き合い且つ、なかなか仲間が見つからない人は是非てにとってみてください。心強い一冊になるんじゃないかと思います。 自分が知らない事実も沢山書かれて...

横浜に住んでいた1年前に調べていたことが、それ以上にとてもよくまとまりつつ、現状についても色々書かれていた。よ〜く調べた上でこの問題と向き合い且つ、なかなか仲間が見つからない人は是非てにとってみてください。心強い一冊になるんじゃないかと思います。 自分が知らない事実も沢山書かれており、この本に書かれていることを僕は基本的に信用します。が故に、隠蔽、ごまかしばかりしている輩達に腹が立って仕方がない。

Posted byブクログ

2012/09/22

私は一応史学科卒なので、歴史問題に触れ始めてから、この人の書く物からは離れていたのだが、新卒時代以来10数年ぶりくらいに、この著者の本を購入した。内容的には、このソースを使うのはどうかという部分は多少あったものの、極平均的な主張であると思う。日本で事故が起こる前に書かれていたら変...

私は一応史学科卒なので、歴史問題に触れ始めてから、この人の書く物からは離れていたのだが、新卒時代以来10数年ぶりくらいに、この著者の本を購入した。内容的には、このソースを使うのはどうかという部分は多少あったものの、極平均的な主張であると思う。日本で事故が起こる前に書かれていたら変に突っこむ人間もいなかったのではないだろうか。

Posted byブクログ