ゆれる の商品レビュー
思わず唸ってしまった本。面白い。映画はまだみたことないんだけど、これは見ずに読んでしまって正解だと思った。 小説が面白いので、ついYoutubeで映画の予告編を途中で覗いたのだけど、映画と役者の印象が強過ぎて、そのあとに小説に戻る時にイメージを払拭するのに苦労した。 こんな話だ...
思わず唸ってしまった本。面白い。映画はまだみたことないんだけど、これは見ずに読んでしまって正解だと思った。 小説が面白いので、ついYoutubeで映画の予告編を途中で覗いたのだけど、映画と役者の印象が強過ぎて、そのあとに小説に戻る時にイメージを払拭するのに苦労した。 こんな話だったんだなぁ。 人類最初の殺人事件がアインとカベルのように、兄弟ってやつはどうにも近過ぎて厄介な関係になるのかもしれない。 この小説を読むと、作者の西川さんの映画作品にもすごく興味をもってしまう。 こんな人の描く映画に出てみたいなぁ。
Posted by
映画を観る前に本を手に取った。読んだあとは後味の悪さが残る。兄弟の心理を巧く表現していると感じた。 兄弟というのは友人よりも親よりもちょっとしたことで深い確執が生まれる。表面には出さずとも、深層で親の愛情を取り合うことから始まり、一緒に生活しているうちにお互いの人生について比較し...
映画を観る前に本を手に取った。読んだあとは後味の悪さが残る。兄弟の心理を巧く表現していると感じた。 兄弟というのは友人よりも親よりもちょっとしたことで深い確執が生まれる。表面には出さずとも、深層で親の愛情を取り合うことから始まり、一緒に生活しているうちにお互いの人生について比較しやすい対象となるからだろうか。 唯一の兄弟として愛しているのに、互いに信頼しきれず相容れないもどかしさが辛い。 評判の映画も是非観てみたいと思った。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
つり橋から落ちて一人の女が死んだ。事故か殺人か。 人物の語りで物語が進み、お互いの「妬み」「愛情」が引き出される。 「どうしてお前と俺はこんなに違うの?」どこの家にもありそうで胸が痛い。
Posted by
数年前に映画を観て、衝撃的で印象的な、心に深く残る作品だった。 読んでいる間、ずっと眉間を寄せていた。 切なくて、痛くて、悲しくて悔しくて、ゆれて。 家族という、何よりも誰よりも、 身近でありながら、遠い、 唯一無二の存在。 どうか、お兄ちゃんも弟も、幸せになって。
Posted by
家族内の不和は、それまで上手くいってた均衡がひょんなことで崩れることで起きるということを実感した。この話の場合は、誰からも認められるいい人であった稔の変化。話が進むに連れ、登場人物達の独白が問題の核心に触れ始め、見ているこちらまで揺さぶられるものがある。
Posted by
映画とは異なる味わい。これはこれで成立するが、細かすぎる描写が、文章としては、ややくどいかも…とは言え、脚本、ノベライス、映画化をすべてこなせるのは凄い!恐るべし才能、西川監督。個人的には映像作品の方が好き。
Posted by
一気に読んでしまえるほど、入り込んでしまえるが、なにぶん内容が人間の心の深層部分までをも、あぶり出して行く話うえ、とにかく重い・・・。 このページ数で良かったと思う。
Posted by
映像が浮かぶ文章。不思議 写真というのはいいものだと思いました。撮る人は見えず、語らず、見ている私を見ることはなく、それでもその人の辿る風景を、永久の静止画で胸に抱くことが出来るのです。 猛はやはり、僕と同種の人間なのかもしれない。信じるものがあるのではなく、欲することがある...
映像が浮かぶ文章。不思議 写真というのはいいものだと思いました。撮る人は見えず、語らず、見ている私を見ることはなく、それでもその人の辿る風景を、永久の静止画で胸に抱くことが出来るのです。 猛はやはり、僕と同種の人間なのかもしれない。信じるものがあるのではなく、欲することがあるだけだ。そして時に立ち止ることがあると、僕らはそんな自分に戸惑うのだ。 煩わしさからしっぽを丸めて逃げて、うまく物事が運んできた僕の歴史が終わろうとしていた。
Posted by
傑作映画「ゆれる」を監督自らノベライズ化。映画の登場人物の独白という形式で綴られている。映像が目に浮かぶようであったが、映画未見の方にもオススメの作品。まさに「読んでから見るか、見てから読むか」。 久々の★5つ。
Posted by
評判通り、面白い…。脚本・監督本人でなくてはこう書けない、かな。でも、脚本・監督を兼ねる人がすべてこう書けるわけでは、当然ない。
Posted by