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戦後史の正体 の商品レビュー

4.3

220件のお客様レビュー

  1. 5つ

    90

  2. 4つ

    68

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

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2020/04/03

インドの友人に日本のことを説明したからか、もう一度、日本の歴史を勉強する必要にかられて、ストックホルムで思わずKindleのボタンをポチり。 その後帰りの飛行機も含めて、一気に読んでしまった。 原発の問題も含めて、日米関係をどう発展的に解消していくのかが、日本の課題であることは間...

インドの友人に日本のことを説明したからか、もう一度、日本の歴史を勉強する必要にかられて、ストックホルムで思わずKindleのボタンをポチり。 その後帰りの飛行機も含めて、一気に読んでしまった。 原発の問題も含めて、日米関係をどう発展的に解消していくのかが、日本の課題であることは間違いなさそうである。 その点で、岸が自主独立派に分類されていることはとても興味深い。それでは、現総理大臣とは何なのだろうか??

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2020/02/27

2012年に購入したあと、何度も止まっては読み、読んでは止まり、8年かけてやっと読み終わった。2012年以後の8年を思うに、日本の対米追順路線は、もう思考停止に近い形で、当たり前になっている気もする。 一方、中国の台頭で、世界のパワーバランスが変わり、米中の狭間にいる日本は、益々...

2012年に購入したあと、何度も止まっては読み、読んでは止まり、8年かけてやっと読み終わった。2012年以後の8年を思うに、日本の対米追順路線は、もう思考停止に近い形で、当たり前になっている気もする。 一方、中国の台頭で、世界のパワーバランスが変わり、米中の狭間にいる日本は、益々厳しい選択を迫られる。 が、骨のある政治家が少ない、平和ボケ、ピンぼけの政治家ばかりなのが気になる。

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2020/01/29

久し振りに本を読んで興奮し、そしてショックを受ける経験をした。 戦後の日本が歩んだ歴史における"タブー"に真っ向から挑んだ著者である孫崎氏には敬意を抱かざるを得ない。 本書における多くの書評にあるように、筆者は日本の戦後から2012年現在の野田政権までの歴史...

久し振りに本を読んで興奮し、そしてショックを受ける経験をした。 戦後の日本が歩んだ歴史における"タブー"に真っ向から挑んだ著者である孫崎氏には敬意を抱かざるを得ない。 本書における多くの書評にあるように、筆者は日本の戦後から2012年現在の野田政権までの歴史について、戦後の首相と外相を主人公として、様々な公式文書、論文、記事等を客観的証拠としながら、米国との外交を舞台に「対米追随路線」と「対米自主路線」という相反する対立軸を用いることで、「戦後日本史」というひとつの物語を展開している。 そこには我々日本人がこれまで教えられたり、聞いてきたり、抱いてきた戦後歴史観とは全く異なる事実が浮かび上がる。 米国がいかにして日本を利用しようとしてきたか、そしてこれからも利用し続けようとしているかが、平易かつ説得力のある文体であるがゆえに脳裏に焼き付くようである。 本書で述べられている、戦後外交おける敗戦国(=日本)の屈辱、そして戦勝国(=米国)の圧倒的優位性が、21世紀となった現代までも"戦争というものの本質"としてあぶり出されていくのだ。 高校生にも分かる文章で書いたというが、述べられている史実について若い世代も含めた多くの日本人に知って欲しいという著者の想いが痛いほど伝わってくる。 同時に、残念だがGHQも含めた米軍、米政府、CIAといった組織の深慮遠謀には、まだまだ日本は遠く及ばないのかもしれないとも思わざるを得ない。 米国は、戦争にせよ経済競争にせよ、とにかく勝つためであれば謀略でも何でもあらゆる手段を検討し尽くす。 それが良きにつけ悪しきにつけ"戦略的"ということなのだろう。 日本政府や官僚機構、そして日本国民がそこまで戦略的に米国と対峙できるか、甚だ疑問である。 前述の対立軸を用いた戦後史の展開については賛否両論あると思うが、何より重要だと感じるのは、著者が記載していることの事実云々ではなく、日本の歴史教育そのものが海外も含めた"方々から"歪められているのではないかという危機感である。 自分は大学入試センター試験で日本史を選択したが、現代史はほとんど試験範囲とならない。せいぜい第2次吉田茂内閣くらいまでである。 そのため、自分自身も歴史が好きであったはずなのに、現代史については全く無知に近かったと思い知らされた。 今となっては、故意に試験範囲から外しているのではないかとも思える。 また教科書に記載されている内容そのものについても、多くの歴史評論家が語っているように、諸外国に配慮しすぎて史実が隠されたり、曖昧にされているため、多くの日本人が戦後から現代までのつながりを理解できないでいる。 教科書問題については、とかく文科省が槍玉に挙げられるが、それだけの問題ではないということが本書でようやく理解できた気がする。 竹島や尖閣諸島などの領土問題においても、正しい歴史認識を持たないことには、単なるつばぜり合いに終始し、マスメディアを喜ばせるだけとなってしまうであろう。 歴史を学ぶことは、単に『教科書に述べられた過去の出来事』を覚えるだけではなく、過去を多角的に分析・検証し、これからの時代を生き抜くための指針を"自分なりに"思考し見出すことだと、改めて実感した次第である。

Posted byブクログ

2019/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

政治寄りの内容。 アメリカに従わざるを得ず、不平等でありながらも強く指摘することが出来ない日本。反対に、守ってもらっている恩恵もある。 建前上、アメリカに楯突いても日本に力が無いので上手く従順さを見せる必要はあるが、内部では国力をつけ、本当の意味でアメリカと肩を並べられるだけの外交力は必要。 その国力アップで先頭を切るのは、日本の企業であると考える。日本国民もアホではないので、きちんと心を掴むビジネスで国民の気持ちをまとめ、生産性を高め、本質・真実を学び、他国に対して自分の意見が言えるようにならなければならない。 その上で、政治家がクリーンになり無駄話を辞め、本当に国のため、日本国民の為に動ける人物をリーダーに据えるべき。

Posted byブクログ

2019/06/27

戦後史の正体、とあるが内容は大戦後の日米関係の歴史に特化している。新聞では報道されない情報がいかに多いか、新聞で知ったことが全て正しいと信じることがいかに危険か、を知らされることとなった。 戦後の首相が「自主派」と「対米追随派」に大きく分けられる。自主派はアメリカの言いなりにはな...

戦後史の正体、とあるが内容は大戦後の日米関係の歴史に特化している。新聞では報道されない情報がいかに多いか、新聞で知ったことが全て正しいと信じることがいかに危険か、を知らされることとなった。 戦後の首相が「自主派」と「対米追随派」に大きく分けられる。自主派はアメリカの言いなりにはならない、ということだが、自主派の首相はことごとく短命で終わっている。あの手この手で首相の座を引きずりおろされることになる。福田康夫氏、鳩山由紀夫氏もマスコミのイメージは悪いが、自主派であった。 最後に著者は「米国の対日政策は常に米国の利益が中心にある」と述べているが、当たり前でありながら非常に考えさせられることである。TPPについても新聞を読むことも当然大切だが、その情報だけでは不足だということもある。

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2018/12/21

オーディオブックにて読了。 *対米自主路線を貫く代表政治家、重光葵、鳩山一郎 *鳩山由紀夫氏は、対米対立路線、そのあとの民主党二人の総理は対米追随路線 *TPPは、製造業で衰退しているアメリカが、サービスにて、資本を海外から吸い上げるための政策。アメリカのためのもの。日本はこん...

オーディオブックにて読了。 *対米自主路線を貫く代表政治家、重光葵、鳩山一郎 *鳩山由紀夫氏は、対米対立路線、そのあとの民主党二人の総理は対米追随路線 *TPPは、製造業で衰退しているアメリカが、サービスにて、資本を海外から吸い上げるための政策。アメリカのためのもの。日本はこんなのものに入れなくてよい →ナショナリストである、トランプが脱退したのをどう説明するか ・トランプは、製造業びいき? ・筆者の主張が間違っている? 本書は、多くの政治家が対米追随路線にあることを語っていたものの「なぜ政治家たちは日本ではなくアメリカの利益を優先した行動をとるようになるのか」という観点については、十分な説明が少なかったように思う。そこが非常に気になるところなので、今後、要勉強。本書を聞いていると「そりゃ、アメリカよりも日本の利益を日本の政治家は優先すべき。アメリカに従属するやつらは何をやってるんだ」という気持ちになる。だが、どう考えても、政治家が、本気で日本を貶めようとしているとは、思えないし、別世界のロジックが働いているのではないか。 *本書のメッセージ ・日本の外交を、アメリカからの圧力という観点から整理すると、大きな流れが見えてくる

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2019/12/07

2012年の創元社のベストセラー。2017月10月の衆議院選のころ読む。 日本の戦後政治と米国米軍との関係について、元外務省官僚の視点から叙述。 気づいたこと。 1、自民党結党時からの綱領の「改憲」とは、鳩山一郎総裁の「自主外交」とセットだったこと。自主外交とは、米軍に出ていって...

2012年の創元社のベストセラー。2017月10月の衆議院選のころ読む。 日本の戦後政治と米国米軍との関係について、元外務省官僚の視点から叙述。 気づいたこと。 1、自民党結党時からの綱領の「改憲」とは、鳩山一郎総裁の「自主外交」とセットだったこと。自主外交とは、米軍に出ていってもらうこと、その上で防衛力を備えるための改憲のことだった。同じ憲法のまま、今の自衛隊は世界7位の軍隊になっているので、もはや、改憲は必要ないことになると思う。「自主外交」はいまだ達成されていない。 2、著者は岸内閣の再評価が必要という。著者のいう反安保デモCIA陰謀説はいかがかと思うが、日米安保条約の内容は評価すべきとしている。すなわち、安保条約での両軍の軍事行動は、日本および日本の近海において、日本が攻撃を受けたときに限られる。これは先守防衛ということだろう。さらに、両国の国会決議などが必要であり、国連軍的な行動であること。集団的自衛権を認めていないのである。それでも当時は平和を求める国民の半数以上が安保には反対だった。 3、1のように1950年代までは米軍の撤退のスケジュールについて発言する日本の政治家は少なくなかったし、60年代のベトナム戦争にも日本は自衛隊を派兵していない。そこから離れて、対米従属に大きく舵をきったのは00年代の小泉内閣のときだと著者はいう。しかし対米従属がいつから強まったかというと、日本が経済力をつけた80年代の中曽根内閣のときに大きな変化があったようにも思う。 戦後72年。それにしても米軍は、100年も200年もいる気なのだろうか。

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2018/07/07

自主路線と対米追随。日本がいかにアメリカのいいようにされてきたかがよくわかる。日本が今後いかにして真の独立国となるかを考えさせられる本。政治家は皆読むべき。

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2017/10/18

今すぐ読もう!以下、抜粋です。 「検察は米国と密接な関係をもっています。とくに特捜部はGHQの管理下でスタートした「隠匿退蔵物資事件捜査部」を前身としています。その任務は、敗戦直後に旧日本軍関係者が隠した「お宝」を摘発し、GHQに差しだすことでした」

Posted byブクログ

2017/09/23

戦後史を対米に対する日本の政治という観点から述べている。対米従属か自主路線化の二元論である。ということで、やっぱり、日本の外交が対米だけで決まっている訳ではないので、議論がもの足りない。筆者の歴史認識にも、突っ込みを入れたいところがあり、ここまで人気のある(図書館で予約が多数であ...

戦後史を対米に対する日本の政治という観点から述べている。対米従属か自主路線化の二元論である。ということで、やっぱり、日本の外交が対米だけで決まっている訳ではないので、議論がもの足りない。筆者の歴史認識にも、突っ込みを入れたいところがあり、ここまで人気のある(図書館で予約が多数であった)理由が良く分らない。

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