猫ノ眼時計 の商品レビュー
〈幽明志怪〉シリーズ第三作。この先が読めないのが残念。 第一作はホラー、第二作はファンタジーかつ文学寄り、そしてこの第三作は再び伯爵とのコンビで冒険譚あり不可解な出来事あり。 「日高川」 五十嵐アイダベルという、名前もキャラクターも個性的な女友達が登場。 安珍清姫の物語と絡め...
〈幽明志怪〉シリーズ第三作。この先が読めないのが残念。 第一作はホラー、第二作はファンタジーかつ文学寄り、そしてこの第三作は再び伯爵とのコンビで冒険譚あり不可解な出来事あり。 「日高川」 五十嵐アイダベルという、名前もキャラクターも個性的な女友達が登場。 安珍清姫の物語と絡め、アイダベルに振り回される猿渡の受難が描かれる。一作目から思い出すと、猿渡はよく生きていたなと思える受難が多い。 「玉響」 第一作に登場した伊与田再び。と思えばこんな切ない話とは。 猿渡はやはり優しい人間なのだ。 「城と山羊」 悪魔を崇拝することに決めたと言い山羊の島に向かった、アイダベルの知り合いの娘(これまた個性的)を探しに、猿渡・アイダベル・伯爵トリオで目的の島に向かうとそこには…。 一瞬インディ・ジョーンズシリーズを思い出したが、もちろん全く違う話。 「続・城と山羊」 やはり猿渡は自分より他者を大切に思う人なのだなと改めて思う。だが伯爵もアイダベルもそれぞれがやるべきことで(やり過ぎもあるが)、猿渡を助ける。 合理的に説明がつく部分とそうでない部分とが混在するのが良い。いつの間にか猿渡に白髪が。 「猫ノ眼時計」 表題作だが一番短い。だがインパクトはある。猫と目を合わせるのが怖くなるかも。 巻末にシリーズの年表があって、あの作品はそういうことかと分かって面白い。
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猿渡シリーズ3冊目。 城と山羊がやや長編、他はかなり短めの短編。 城と山羊が少し長すぎるように感じた。なんとか読んだ。 単に短編が私の好みなだけかもしれないけど。 巻末の時系列表が何気に良い。
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幽明志怪シリーズ第3段。相変わらず不思議なことに巻き込まれまくっている猿渡。付属の年表のおかげで更に楽しめる。順に読まぬからこその面白さもある。 表題作は猫ノ眼時計だが、メインはアイダベルからの城と山羊か。しかし、一番好きなのは玉響であった。伊予田との友情に切なくなる。世界観に浸...
幽明志怪シリーズ第3段。相変わらず不思議なことに巻き込まれまくっている猿渡。付属の年表のおかげで更に楽しめる。順に読まぬからこその面白さもある。 表題作は猫ノ眼時計だが、メインはアイダベルからの城と山羊か。しかし、一番好きなのは玉響であった。伊予田との友情に切なくなる。世界観に浸れて満足。
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人気シリーズ完結篇。「豆腐」で結ばれた二人、猿渡と伯爵の珍道中は続く。火を発する女、カメラに映らない友、運命を知らせる猫。
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幽明志怪シリーズ完結編。 ピカルディの薔薇もよかったけど やはりこのシリーズは伯爵と猿渡の豆腐談義が好きなので 本作のスタイルがいいですねぇ~ 二人して妖しい世界に足を踏み入れて振り回されて欲しいのですよ。 ただ、本作は1作目の蘆屋家の崩壊とリンクしてるので 内容を忘れちゃった人...
幽明志怪シリーズ完結編。 ピカルディの薔薇もよかったけど やはりこのシリーズは伯爵と猿渡の豆腐談義が好きなので 本作のスタイルがいいですねぇ~ 二人して妖しい世界に足を踏み入れて振り回されて欲しいのですよ。 ただ、本作は1作目の蘆屋家の崩壊とリンクしてるので 内容を忘れちゃった人は再読をお勧めします。 最後に「年表」が載っていて、作品の時系列がわかるようになってます。 作品を思い浮かべながら年表を見るのって楽しいです♪
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猿渡と伯爵のシリーズ最終巻。これも字がでかい。なぜだ。最後にこれまでのお話がどの時代だったかという年表がついてて、これをもとにまた読み返したい、と思う。シリーズ初の長編という「城と山羊」は面白かった。長編っていうほど長くないけど。猿渡君はほんとにどういう人なんだ。「玉響」で奇病で死んだ親友になりきってしまうという。これが一番面白かった。分かりやすくて。帯に代表作完結篇とあるけど、これが代表作なのか。でもルピナス探偵団もみんな読んで欲しい。
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表題作の「猫ノ眼時計」はごく短かい話ながらも、津原先生らしくちょっと気持ち悪くなるような描写とゾクッとするオチが秀逸でした。
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信用できない語り手に信用できない主人公。読んでると、現実の描写なのか現実の描写の中のメタ妄想なのかそれとも純然たる妄想なのか分からなくなって悪酔いしそうだ。短編で良かったよ… ( ´ ▽ ` )ノ
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隙だらけの主人公が、毎回完全に術中にはまる。このノーガードっぷりがたまらない。 表題の猫の目時計がよいですね。一番短く、簡潔に、くる。 このシリーズをまとめるとこんな印象。 一作目、エンターテイメント寄り、荒削り。 二作目、幻想寄り。文学的。読者を突き放し気味。 三作目、原点回...
隙だらけの主人公が、毎回完全に術中にはまる。このノーガードっぷりがたまらない。 表題の猫の目時計がよいですね。一番短く、簡潔に、くる。 このシリーズをまとめるとこんな印象。 一作目、エンターテイメント寄り、荒削り。 二作目、幻想寄り。文学的。読者を突き放し気味。 三作目、原点回帰+完成度。前作までの設定を発展させてくれるサービス精神満載。 一作目、蘆屋家の崩壊の荒削りな怖さと勢いがマイベスト。
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終わってしまって残念!猿渡と伯爵の珍道中をもっと見たかったです。こういう感じのやつ他にないかしら?いまいち思い浮かばない。
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