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「本当のこと」を伝えない日本の新聞 の商品レビュー

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81件のお客様レビュー

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2013/05/10

東日本大震災で日本の新聞は日本国民から確実に信用を失った。同じ記事をコピペで発表する記者クラブの体制の異常さと、今後日本でどのようにしたらジャーナリズムを取り戻せるかがわかりやすく述べてある。利権を手放さないエラい人々がそれ自身を腐敗させていく。これって音楽、出版、絵画とかどれに...

東日本大震災で日本の新聞は日本国民から確実に信用を失った。同じ記事をコピペで発表する記者クラブの体制の異常さと、今後日本でどのようにしたらジャーナリズムを取り戻せるかがわかりやすく述べてある。利権を手放さないエラい人々がそれ自身を腐敗させていく。これって音楽、出版、絵画とかどれにでも当てはまるけど、日本人の国民性なんだろうか。そう考えたらブルーだな。著者はニコニコ動画とかネットに日本のジャーナリズムの未来を託しているけど、利権に縛られず正義感をもって真相に迫っていけるジャーナリストが増えていけばいいな。

Posted byブクログ

2013/05/05
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著者はNYTの東京支局長。東日本大震災での日本のメディアの在り方からマクロ的な問題点を指摘していく。たとえば、著者が指摘することの一つとして、「日本の大手メディアは、一度クローズアップされた場所を集中して報じる傾向が強い」と述べている。実際に、大震災直後の報道では、同じ地名ばかりが目につき、その他の被災地域が報道されることは極めて少なかったと自分も思う。著者はそのような偏った報道の在り方は読者に誤った情報、認識を植え付けかねないと懸念する。

Posted byブクログ

2013/04/22

東日本の大震災以後の報道を特に取り上げながら、日本の新聞(特に全国紙)の画一的な紙面や取材に対して、日本の民主主義を憂いている本。記者クラブの弊害を首尾一貫して批判してる。当局が記者会見する内容をまとめて横流しするだけの紙面に何の価値があるんだ、と述べてそれを「発表ジャーナリズム...

東日本の大震災以後の報道を特に取り上げながら、日本の新聞(特に全国紙)の画一的な紙面や取材に対して、日本の民主主義を憂いている本。記者クラブの弊害を首尾一貫して批判してる。当局が記者会見する内容をまとめて横流しするだけの紙面に何の価値があるんだ、と述べてそれを「発表ジャーナリズム」と揶揄する。 でも残念ながらファクラーさんの言うほど日本人はマスコミを信用して無くはなくて、国が悪者になった分マスコミへの風当たりは弱いと思う。マスコミが横流しの情報を流したり追及を怠ったことには気づいてない一方で、国が何も教えてくれないとか間違った情報を流すとかで怒ってる人の方が多いと思う。日本の民主主義の為には国とかお上と同じくらいマスコミをもっと疑わんといけないかもしれない。 取材する側は記者クラブがあれば便利なんだと思う。だから凝り固まっちゃうんだろけど。日本の記者は高給取りだし、入社する人は高学歴ばかりで、ある種官僚的な発想を持っているのも本当の官僚を批判しきらん原因じゃないか。って書いてあった。 あとは小沢さんの献金問題でもまだ容疑者段階なのにどの新聞も同じように悪者扱いする様子とか、オリンパスの損失隠しの問題とか、北海道警の裏金問題とか、琉球新報のオフレコ破りのこととか、震災以外の日本での問題が色々挙げられてた。 それと同時に所々で記者という仕事のキャリアについても触れられてて、それも興味深かった。 あと、亀井静香さんが金融庁の大臣だったときに記者クラブが閉鎖的だって言ってフリーランス記者と外国記者にも開放しようとしたエピソードは、亀井さんの印象が変わったな。「記者クラブに入っている人たちだけがジャーナリストではない。彼らは思いあがったらいけません。」て言ってたらしい。

Posted byブクログ

2013/04/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

福島原発事故の時管総理の失態についてSPEEDIの報道がアメリカの方が早かったのは記憶に新しい。日本の報道のあり方がについて考えさせられた。新聞の報道自体全て信用してはいけないだろうと思わされた。アメリカが優れているというのではないが、ある意味記者クラブというのはゆるい体質を生むのだろう。これからの社会人としては色色の角度から見てみる視点が必要だろう。よくアメリカの新聞読むとびっくりするような放送が書かれているという話を聞く。英語力は大事と改めて思わされる。

Posted byブクログ

2013/03/25

海外メディアに在籍している記者から見た日本のメディアの一端が知れる本だと思う。 ふだんテレビや新聞から一方的に情報を受信しているだけでは知り得ない部分を書いている。

Posted byブクログ

2013/03/09

新聞の情報がすべてではないなと感じさせられた1冊。 現在、日経、産経、地元の中国新聞を読んでいるが、もっと注意して読むことにしよう。

Posted byブクログ

2013/02/07

腐敗体質に立ち向かった日本人記者のお話、海外メディアのジャーナリズム、NYタイムズ紙が犯した過ちと守り抜いた信頼性、日本の新聞が今後進むべき道、などなど盛り沢山。文章は元よりデータソースも明瞭だからか、違和感なく読めた。

Posted byブクログ

2013/01/28

ニューヨーク・タイムズの東京支局長である筆者が、東日本大震災を通じて感じた日本のマスコミの「悪しき伝統」に一石を投じている一冊。 世界的にも稀な『記者クラブ』の異常さがとてもよくわかった。そして、今までの自分がそれを知らずにマスコミの流す情報をひたすら食い続けていたことが恥ずか...

ニューヨーク・タイムズの東京支局長である筆者が、東日本大震災を通じて感じた日本のマスコミの「悪しき伝統」に一石を投じている一冊。 世界的にも稀な『記者クラブ』の異常さがとてもよくわかった。そして、今までの自分がそれを知らずにマスコミの流す情報をひたすら食い続けていたことが恥ずかしくなった。学校では「ネット上には信憑性の薄い情報もあるので吟味する必要がある」と学ぶが、結局は新聞もテレビも同じ。前述の組織により画一化された情報を「ソースが多いから」と多数決で信じず、読者側も記者やジャーナリストとの信頼関係を築いていく必要があるのかも、と思った。 地震や原発事故の教訓は絶対に活かされなければいけない。そういう意味では、メディアの信頼が一度地に落ちたことは決して悪いことではない気もした。

Posted byブクログ

2013/01/27

東日本大震災の折、これ以上ないほど露呈した日本のマスメディアの現実。 松本サリン事件の時から何ら変わらぬその姿に激しい怒りや深い失望を覚えた方も多いかと思います。 本書は著者であるニューヨーク・タイムズ東京支局長の目を通して見た彼らの姿を描いており、マスメディアの目を覆いたくなる...

東日本大震災の折、これ以上ないほど露呈した日本のマスメディアの現実。 松本サリン事件の時から何ら変わらぬその姿に激しい怒りや深い失望を覚えた方も多いかと思います。 本書は著者であるニューヨーク・タイムズ東京支局長の目を通して見た彼らの姿を描いており、マスメディアの目を覆いたくなる惨状を、様々な具体例によって解説しています。 内容は全5章からなり、東日本大震災時に著者が行った取材活動や取材を通して出会った被災著達の姿、現地で目にしたマスメディアの取材のやり方(1章)、原発事故、西松建設事件、オリンパス事件などにおけるマスメディア報道の有様(2章)、マスメディアと行政との近い関係(3章)、マスメディアとアメリカ、中国などのメディアとの比較(4章)、日本のジャーナリズムの今後(5章)等の内容となっています。 具体的な内容を記載した前半に比べると、5章は著者の予想がよりメインな内容となっており、正直、その点について記載内容の正確性に対する"甘さ"みたいなものを感じました。 しかし、著者自身の取材活動やマスメディアの実態を示す具体例の数々、そして日本の現状を「信頼できないマスメディアの代わりとなる信頼できるメディアがほぼ存在していない」と解説している点等、読むべき内容が多い一冊となっています。 文章は読みやすく、文量も新書版とあってかそれ程でもありませんので、普段読書をあまりしない方でも十分読みこなせるのではないでしょうか。 今まで読まれてなければ是非一読を。 マスメディアの問題点が整理されています。

Posted byブクログ

2013/01/25

かねてから指摘されている日本の記者クラブの馴れ合い体質をアメリカ人記者のしがらみのないところから痛快に指摘している。 日本の新聞は分かりにくい。主語がないことがあるし、どう読み解いたらいいか分からないことが満載である。 こういうことが遠因だったのか、と改めて整理できた。 それにし...

かねてから指摘されている日本の記者クラブの馴れ合い体質をアメリカ人記者のしがらみのないところから痛快に指摘している。 日本の新聞は分かりにくい。主語がないことがあるし、どう読み解いたらいいか分からないことが満載である。 こういうことが遠因だったのか、と改めて整理できた。 それにしても日本の長い政治システムの歴史が作り出してきた体質で、なかなか病巣が深すぎる。 以前読んだ本で、大前研一氏も日本の新聞は読まないことを書いておられていた。 変わるだろうか、日本のマスコミは。 というか、世界標準からの遅れのひどさに悲観を極めた。

Posted byブクログ