ケルベロスの肖像 の商品レビュー

海堂尊【著】

2016/09/05

終わりのない問いに、それぞれの正義で立ち向かう海堂尊の作品は、半永久的であってほしい。この人の作品と向き合うと、終わりがあることが悲しいことだと実感させられる。最後はどうなるんだろう、という期待感と最後を読みたくないという憂愁の感が表裏一体。今の自分が求めている文体が、まさにこの人なのだろう。理を以って論う。高度な遊び心がなんともおしゃれ。だけど、読む順番だけは、絶対に間違えてはいけない。大阪市長の話はどの作品を読めばいいのだ…

2016/08/12

「東城大学病院とケルベロスの塔を破壊する」――東城大学病院に送られてきた脅迫状。
高階病院長は、院内の厄介事を一手に引き受ける愚痴外来の田口医師に、犯人を突き止めるよう依頼した。
警察、医療事故被害者の会、内科学会、法医学会など、様々な人間の思惑が交錯するなか、エーアイセンター設立の日、何かが起きる!?

シリーズ関連作品全部読んでないもんで、？？？な登場人物も多々いましたが。
その後、関連作品読むたびに、あぁ、なるほど！と思えました。

2016/02/24

まだまだ謎が残っている気がする。シリーズを一気読みしたが、小百合と警察官僚の繋がり、黒幕の存在、小百合の行方、続編かスピンオフで明らかになるのかな？

2016/02/11

久しぶりのバチスタシリーズ

この人の書く文章は、難しいけど、おもしろい。
３時間半で一気読みしてしまった！
（最近かなり抜け漏れあって、作品間のリンクや
時系列についていけないですが・・・）

螺鈿迷宮の碧翠院の跡地にできた桜宮Aiセンターが舞台

文章自体はおもしろいのですが、
これまでの伏線回収とかもあって筋書きは平凡なので、
ストーリーのおもしろさはイマイチかも。
（まさかのまた焼失っていうのは逆に驚いた）

2017/09/20

Ai（死因を解剖することなく画像診断で死因を解明する）センター
建築も終了し本格稼働を待つばかりとなった今、
東城大に「東城大とケルベロスの塔を破壊する」という
脅迫状が届く。この件を解き明かすには過去の事象が
関連してくる、それが碧翠院の生き残り疑惑。

東城大に並並ならぬ恨みを持つ桜宮一族
その娘の小百合かすみれが生きているかもしれないとなると
知ってはいても田口先生同様、感慨深いものがあります

田口先生が高階病院長の巧みな誘導で
今回も喜んで依頼を引き受けてしまいます
相変わらず、病院長は悪い人です、笑っちゃいます。

しかし、今回は田口先生に丸投げというわけでは
ないようです。東城大の腹黒タヌキ阿修羅が
表舞台に出るというのです。自ら最前線に出陣するという事は
東城大の危機的な状況を否応なく認識させられますが
これから何が起ころうとしているのか
田口先生と高階病院長には申し訳ないのですが
わくわくしてしまいます。

田口先生のぼやきと一人つっこみ、腹黒タヌキの手腕を
とくと拝見です。しかしまぁ〜登場人物の数が
えらいことになっています。今回はあの白鳥が霞むほどです

強烈な存在感を出すウルトラ・スーパーバイザーの
東堂先生、高階病院長と田口先生を振り回しっぷりはお見事

穏やかに始まったAiシンポジウムは怒涛の勢いと
展開で息つく暇がありませんでした

二十年前の怨讐を観衆の前に引っ張り出してきた
奇襲攻撃は想像を超えAiセンターの末路に呆然としてしまいました

桜宮一族の執念は恐ろしい、
いくつかのすっきりしない疑念は残りましたが
高階病院長から田口先生へのリクエストは何だか切なかった

東城大の魂とAiの未来は輝きを失ってない
田口先生が覚悟を決めちゃったからには
命運はまだまだ尽きない！

2015/04/08

バチスタシリーズ完結作として楽しみにしてたのですが、少し肩透かし食らった感ありかと.....
スピンオフ作品や他作品（ブラックペアン1988）とか読んでいたら楽しめるかもしれないですね。
最後なので、もっと田口&白鳥コンビに活躍してもらいたかったです。
あと、映画を見て原作を読もうと思った人からしたら「内容が違う！」となるので注意です！

2015/02/04

田口・白鳥コンビの第6弾で、本作でシリーズ完結。

送られてきた一通の脅迫状･･･「東城大学病院を破壊する」。
凸凹コンビが病院を守る為、難事件に立向かう物語。

話のテンポは相も変わらず面白いです。
今までの登場人物の同窓会みたいな印象でした。
ただその分個性が出し切れず消化不良な感じ。

あとAiへの著者の強い思いがあるってのは伝わりますが、あの展開だと夢がないような。
毎回思うけど、作品で夢を語るわりにラストがいつもあんな感じだとなー。
どうせなら夢の世界をもっと貫いてほしかった。

本シリーズファンならお勧めの作品です。

2015/01/31

これで完結？
いつも通り面白かったけど。
田口白鳥シリーズだけじゃなくて、
他も読まないと楽しめないんかなぁって思った。うーん。
シリーズものって、そこらへんが微妙。

2015/01/26

あんまりにもよかった…
緑や橙本は少しドロドロというかシリアス分が多かったので、バチスタやジェネラルみたいなコメディ展開が好きな自分にはとても楽しかった。
まるでオールキャラのような人数の多さも、今まで桜宮サーガを読んできた身にはたまらない。

とくに、高階が田口と彦根をたずさえて小百合に宣言するところは感無量だった。つもりつもったものがあるからこそ感動できる。この一冊だけじゃ、無理だっただろう。
マンモスMRIやNASAが絡み、最後は塔の炎上。これくらい派手にやってくれると気持ちいい。小説だからこそだ。

2015/01/02

これが「バチスタシリーズ」のラスト！
と思いたくないくらいの話。

オールスターで華やか。

ミステリー要素は乏しく、最初に届いた脅迫状のことも、みんな「Ａｉセンター」押しすぎで、途中忘れてた･･･