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人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか の商品レビュー

3.9

31件のお客様レビュー

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2013/05/12

高城剛氏の本は初めて。「ハイパーメディアクリエーター」「沢尻エリカの夫」という刷り込みがあるのでこのタイトルでなければ手に取ることはなかったでしょう。 20年前に訪れたサンセバスチャンは静かな港町でした。確かにメシの旨さは出色でしたがまさかこんな展開になっているとは。人口18万...

高城剛氏の本は初めて。「ハイパーメディアクリエーター」「沢尻エリカの夫」という刷り込みがあるのでこのタイトルでなければ手に取ることはなかったでしょう。 20年前に訪れたサンセバスチャンは静かな港町でした。確かにメシの旨さは出色でしたがまさかこんな展開になっているとは。人口18万人の街でミシュラン3つ星が3軒。人口当たりの星の数はダントツの世界一。 事業再生・地域再生に通じるポイントが一杯です。 教育が力になる。(本格的な料理大学を設立) あるものを活かす。(雨の多い気候を地の野菜の美味しさにつなげた) 街全体でコンセプトを共有した。(ベースはあくまで伝統料理。加える変革は、同じ材料で違う形のもの、同じ形だが材料が違うもの、というルールを設定) レシピを公開する。(情報を共有することで広がりができる) 地方自治の究極の形、と思えます。「ゆるキャラとB級グルメでは地方は救えない」のは真実です。インバウンドを全く念頭に置いていないからでしょう。 面白く読めました。

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2013/02/20

世界を股にかけるクリエイター・高城剛さんが今もっともハマっている、スペイン北部のバスク地方におけるグルメによる地域振興について書かれた本。日本においては、B級グルメだったりゆるキャラだったり、他の地域において成功した事例をパクって展開するケースが多く見られるが、そんなレベルとは一...

世界を股にかけるクリエイター・高城剛さんが今もっともハマっている、スペイン北部のバスク地方におけるグルメによる地域振興について書かれた本。日本においては、B級グルメだったりゆるキャラだったり、他の地域において成功した事例をパクって展開するケースが多く見られるが、そんなレベルとは一味違ったカテゴリを創造し続ける活力が、人口18万人の小さな地域には感じられる。 スペインの複雑な歴史とバスク地方の置かれた政治的な状況が、ピンチをチャンスに変えるという奇跡的な流れに繋がっていった。そのための要件として、中央政府は地域に対して大きな権限を委譲し、地方自治による大胆な特徴づくりが功を奏して、バスク地方の豊かな食材を活かした創作料理の数々が天才シェフたちによって編み出されていった。 当然、日本においても共通する課題であり、むしろ四季折々の旬に彩られた日本の地域こそが、これら美食による地域活性化を仕掛けられる場所だと言えよう。景気が悪い、若者がいないなんて言っている場合ではない。できることから始めよう。

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2013/02/18

想像していたよりもずっと、日本が、そして日本の都市が学べる内容が盛り込まれていた。観光産業の市場規模にも驚かされたけど、日本の後発ぶりには焦るばかりに思えた。観光にもオープンイノベーションを、そして戦略的なマーケティングが急務なのかも。

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2013/01/08

これ読んだらサンセバスチャンに行ってみたくなる。 そして行ってみた。 街の雰囲気、バルが最高だった。

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2012/08/31

料理がテーマだが、観光産業のあり方を考えさせられた。 料理は新しいことが必須だとは思わないが、情報を公開・共有して向上を目指すところには、共感する。 サン・セバスチャンに行ってみたい。

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2012/08/30

ダメ。 子供の夏休みの自由研究レベルの本。 調べたことをつらつらと書いてみました的な。 文章の構成、論理展開がデタラメなので読んでいて辛い。 「日本が学ぶべき戦略とは」がテーマだがまともな提言がされているわけではない。(問題提起はされているが) サン・セバスティアンのグルメガイド...

ダメ。 子供の夏休みの自由研究レベルの本。 調べたことをつらつらと書いてみました的な。 文章の構成、論理展開がデタラメなので読んでいて辛い。 「日本が学ぶべき戦略とは」がテーマだがまともな提言がされているわけではない。(問題提起はされているが) サン・セバスティアンのグルメガイドとしてなら使えるかもね。

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2012/08/20

高城さんというと沢尻の夫?としてメディアで言われることが多く、多くの人が誤解していると思う。この本も、本来のカレの持ち味を活かしている。 分子料理などで有名なスペインバスク地方のサン・セバスチャンの魅力を紹介。単なる、観光地案内ではなく、なぜ、こんなに食で有名になったのか、歴史的...

高城さんというと沢尻の夫?としてメディアで言われることが多く、多くの人が誤解していると思う。この本も、本来のカレの持ち味を活かしている。 分子料理などで有名なスペインバスク地方のサン・セバスチャンの魅力を紹介。単なる、観光地案内ではなく、なぜ、こんなに食で有名になったのか、歴史的、民族的、マーケティング的に解説。 それだけではなく、これからの日本の観光産業の行く末を憂い、提言を行っている。 料理界の徒弟性が、料理自体の進歩をゆっくりなものにして、持続的なイノベーションしかできないのに、サンセバスチャンでは、新しい料理法をシェアし、レストランにR&D部門も設け、開発に専念することにより、破壊的なイノベーションを興していると考えることもでき、ビジネス/マーケティングを考える上でも参考になる。 サン・セバスチャンを知りたい旅行好きばかりでなく、飲食業、観光業に関係している人にお勧め。バスク料理を食べたくなった。

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2012/08/16

昨年、サンセバスチャンの、本書にも紹介されているレストランに行ってきました。よい体験でした。 バスクの歴史的背景は知っていたけれど、分子料理だとか、ここに紹介されていることはまったく知りませんでした。 そこに行かなければ得られないものがある、ということを、丁寧に、大切にした結果が...

昨年、サンセバスチャンの、本書にも紹介されているレストランに行ってきました。よい体験でした。 バスクの歴史的背景は知っていたけれど、分子料理だとか、ここに紹介されていることはまったく知りませんでした。 そこに行かなければ得られないものがある、ということを、丁寧に、大切にした結果が、サンセバスチャンの今、ということのようです。 サンセバスチャンというよりスペインに話が散らばってしまっている感はありますが、日本の「失われた」とされている時間に、スペインが何を得たかがわかります。 タイトルがいかにも、だし、著者は結構いつも斜め下な感じの人で、期待していなかったのですが、意外や意外、まずまず面白い本でした。

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2012/08/08

■文化・料理・観光 1.ヌエバ・コッシーナ:新しい職。料理のオープンソース化。 2.バルセロナの観光戦略でもっとも大切なことは、「市民と観光客が一体になる」ことだと感じました。 3.バルセロナのストリート・パフォーマンスレベルが高く、街を盛り上げている。 4.化学は単純な...

■文化・料理・観光 1.ヌエバ・コッシーナ:新しい職。料理のオープンソース化。 2.バルセロナの観光戦略でもっとも大切なことは、「市民と観光客が一体になる」ことだと感じました。 3.バルセロナのストリート・パフォーマンスレベルが高く、街を盛り上げている。 4.化学は単純な原理を教えてくれます。 そして、この原理は食品の分野にも適応できます。 すなわち料理をつくるうえでのさまざまな作業の意味を教えてくれるのです。 5.パス名産のワイン「チャコリ」:バスク地方で作られる白ワインで、味は若く、フレッシュで、フルーティでわずかながらの酸味があり、バルなどでのピンチョスや魚介類の料理とも相性が良いワインです。 6.お金で手に入らないものを持っているのが「上流」。車が趣味は下品な話。 7.もし、間違っていたらどうしよう、と考えている間は、常に後手にまわり、成功は遠のくばかりです。 間違っていようがなにしようが、自分たちが信じる「いま」に自信を持つこと、これが大切だと思います。 8.世界を知る。 その上で己を知る。身の丈を知る。 古いモノを守り、あたらしいモノを融合させ「いま」を考える。 そして、オープンな姿勢で、多くの者とシェアしてゆく。

Posted byブクログ

2012/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

バルセロナに居をもつ高城氏による 彼らしい「通な」知識。 スペイン・バスク地方にある小さな街サン・セバスチャン。 これといった観光の目玉も無いこの街は、美食の街としてここ10年でめざましい成果を上げた。 官民一体となった徹底的な地域戦略が、世界から観光客を集める街をつくった。 我が国でも横並びのB級グルメに頼った村おこしではなく、地域の特性を活かした徹底した戦略を行えば、観光大国になることは可能だ。 日本の得意とするホスピタリティの文化を新しい観光産業と結びつければ、世界中から人が集まる国になるだろう。

Posted byブクログ