21世紀の世界文学30冊を読む の商品レビュー
なかなか斬新な趣旨で、未訳の英語文学に関する書評集。本作出版後、日本語で読めるようになった作品も少なからず存在するという事実は、いかに的確な選択がなされているかということの証左か。実際、読み進めている間も、翻訳がないことが凄く残念に思われた作品も散見された。また読みたい作品がわん...
なかなか斬新な趣旨で、未訳の英語文学に関する書評集。本作出版後、日本語で読めるようになった作品も少なからず存在するという事実は、いかに的確な選択がなされているかということの証左か。実際、読み進めている間も、翻訳がないことが凄く残念に思われた作品も散見された。また読みたい作品がわんさか出てきて、嬉しい限り。最後に収録されたディアスの短編小説も秀逸な一品でした。
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読書ネタ広がるの嬉しい・・・!都甲さんが楽しそうに本を紹介している感じが伝わってくるし、最後にジュノ・ディアスの短編まで載っていて本の構成が変わるのも楽しかった。でも文学の世界も色々な新しい人出てきてるんだなぁ・・・。
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国内でほとんど知られていない作品群を紹介している本。と書いても魅力が伝わらない。 まえがきが圧巻である。 「どうしても日本語の外へ出たかった」「原書と翻訳とは、ほとんど完全に同じだが決定的な部分で異なっている。言語の肉体的な肌触り、とでも言ったらいいのか。」「最近、どの棚...
国内でほとんど知られていない作品群を紹介している本。と書いても魅力が伝わらない。 まえがきが圧巻である。 「どうしても日本語の外へ出たかった」「原書と翻訳とは、ほとんど完全に同じだが決定的な部分で異なっている。言語の肉体的な肌触り、とでも言ったらいいのか。」「最近、どの棚に置いたらいいかわからない本が多いんですよね」「どんなに優秀な人でも自国内にい続けては、自国の一番痛い部分を見ることができない。そこは文化的な盲点となっているのだ。」 ほかにもすごく突き刺さる言葉が多いのだが、まえがきの最後に「理屈はもういい。この読むことの歓びに満ちた世界へようこそ!」とある。 もちろん、一冊も読んだことのある本はない。翻訳もされていないとなるとますますハードルが高いしな…と諦めたくなくなるような、目眩く本と作家の世界。 さあ僕はどうしたらいいのだろう。
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おもしろかった。1冊につき5ページくらいで紹介されてて、読みたい本がかなり増えた。しばらくは本を探すのに苦労しなくて済みそうだ。アメリカの文化に興味あるし、全部読めた時には結構詳しくなってそうで楽しみ。
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「ネット世界の発達により、世界はもはや憧れの対象ではなくなり、それに伴い、世界文学もかつてほどは読まれなくなってきた。しかし、その代わり、世界の反対側にも、自分たちのように、悩み、笑い、喜ぶ、よく似た人がいることを読者は発見するだろう」と、著者は語る。憧れの幻想ではなく、合わせ鏡...
「ネット世界の発達により、世界はもはや憧れの対象ではなくなり、それに伴い、世界文学もかつてほどは読まれなくなってきた。しかし、その代わり、世界の反対側にも、自分たちのように、悩み、笑い、喜ぶ、よく似た人がいることを読者は発見するだろう」と、著者は語る。憧れの幻想ではなく、合わせ鏡になった自分を発見する。それって、ヘンな幻想を抱くよりよっぽど健全なんじゃないかなぁ、と自分も思うのだった。
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読む前も結構良いと思ったが、読み終わってからもその思いに変わりはなっかた。世界文学、その中でも欧米文学の入門書みたいな感じ。 うちの会社から翻訳・出版された本も何冊かあって、より良いと思ったが、結果はPASS。 他の会社でも出版されたら絶対読む!
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文芸誌で連載していた当時はどれも日本に翻訳されていないものばかりだと言うから目の付け所の確かさに脱帽。 ポール・オースターとかリディア・デイヴィスとか好きな作家も紹介されてたし。あのラインから「重力と虹」が今年出るとかいう耳寄り情報も。 最近方々で読む「オスカー・ワオ~」への称賛...
文芸誌で連載していた当時はどれも日本に翻訳されていないものばかりだと言うから目の付け所の確かさに脱帽。 ポール・オースターとかリディア・デイヴィスとか好きな作家も紹介されてたし。あのラインから「重力と虹」が今年出るとかいう耳寄り情報も。 最近方々で読む「オスカー・ワオ~」への称賛。読むしかない。
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オスカー・ワオは読もうと思いました。 他の小説の紹介も、ワオくらいホットに語ってくれたら読む気するんですけどね。 12.09.09
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海外文学(特に米)へのひたむきな情熱を感じる良エッセイ。とにかく翻訳の既成概念を根底からゆさぶる、ときに野蛮、ときにクールな選評でぐいぐい読まされる。 ミランダ・ジュライのひととなり興味深い。 日本でいうところの川上未映子か。
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「新潮」に連載されていた、未訳の外国文学の書評。 単行本の刊行時点で、うちいくつかは邦訳が出たようだ。 う~む、こんなに刺激的な書評は初めてだ!と思いながら読んでいたら、作品紹介にすでに「明快で刺激的な世界文学ガイド」とあった。 やっぱり、まさにそのものズバリ。 翻訳ものでも...
「新潮」に連載されていた、未訳の外国文学の書評。 単行本の刊行時点で、うちいくつかは邦訳が出たようだ。 う~む、こんなに刺激的な書評は初めてだ!と思いながら読んでいたら、作品紹介にすでに「明快で刺激的な世界文学ガイド」とあった。 やっぱり、まさにそのものズバリ。 翻訳ものでもノンフィクションはいけるのだが、どういうわけか小説はどうしても苦手でいつも二の足を踏む私。 しかし本作で紹介され、その気になった作品がいくつかある。 「オスカー・ワオの~」もずっと気になりつつも、読めるかどうか不安で手を出せずにいたが、都甲氏の「これを読まずに死んだら人生で確実に損する」という強硬な推薦に、いよいよ読む気になり図書館に予約。 さてさて、どうなることやら。
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