いつか、この世界で起こっていたこと の商品レビュー
純文学。 原発・原発事故、3.11震災がテーマの短編集。 「波」はそのままズバリ、3.11の震災...津波...そのときの家族が描かれていた。全然お涙頂戴じゃないのに、感傷もなく、淡々と描かれているのに。「読んでてこんなにツライのに、でも読み続けてしまう」・・・そんな数少ない、...
純文学。 原発・原発事故、3.11震災がテーマの短編集。 「波」はそのままズバリ、3.11の震災...津波...そのときの家族が描かれていた。全然お涙頂戴じゃないのに、感傷もなく、淡々と描かれているのに。「読んでてこんなにツライのに、でも読み続けてしまう」・・・そんな数少ない、上質な短編です。 これだけでも読むべき。 引用はほぼ「チェーホフの学校」から。(逆にこちらのほうが感傷的、) この2編だけで☆5つ、他はあまり好きじゃなかったので、 ちょっと考えて☆4にしました。
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「チェーホフの学校」 登場人物の誰に重点が置かれているのか 今一つ分からなかったけれど キノコ狩りについて知ることができたし チェーホフを再読したくなった。 「神風」で語られる 「クロアチア」・「ドゥブログニク」そして 「福島」この小説に出会えてよかったと 読後に思えた。 「橋」...
「チェーホフの学校」 登場人物の誰に重点が置かれているのか 今一つ分からなかったけれど キノコ狩りについて知ることができたし チェーホフを再読したくなった。 「神風」で語られる 「クロアチア」・「ドゥブログニク」そして 「福島」この小説に出会えてよかったと 読後に思えた。 「橋」は、この本のタイトルにピタリとはまった。
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2015.4.13読了。 ブクログのおすすめで見つけて、震災や原発事故がテーマになっているということで興味を持った。 久しぶりに、「文学」作品を読んだ!と感じるくらい、読みごたえがあった。分かりやすい感動はないものの、すでに風化しかかっている原発事故や、震災についてとても考えさせ...
2015.4.13読了。 ブクログのおすすめで見つけて、震災や原発事故がテーマになっているということで興味を持った。 久しぶりに、「文学」作品を読んだ!と感じるくらい、読みごたえがあった。分かりやすい感動はないものの、すでに風化しかかっている原発事故や、震災についてとても考えさせられた。 戦争や、チェルノブイリにまつわる話もあり、ロシア文学に関する話題もあり、無知な私にはかなり難解だったものの、心を揺さぶられる台詞がいくつもちりばめられていて、飽きることなく読み終えた。 よくある、震災や戦争の経験を美化する物語ではないので、読んでいて辛く感じる部分もある。けれど、タイトル通り、いつかこの世界のどこかで起こっていたこととして、胸に刻んでおきたい物語だと感じた。
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上質の文学作品。 震災後に書かれた短編集で、 津波や原発に触れる内容でした。 センシティブな問題なので、 捉え方は人それぞれだと思います。 右か左かでしか物事が判断されかねない 今日にあって貴重な一冊では無いでしょうか。 「波」「泣く男」辺りが個人的には好みでした。 面白い物では...
上質の文学作品。 震災後に書かれた短編集で、 津波や原発に触れる内容でした。 センシティブな問題なので、 捉え方は人それぞれだと思います。 右か左かでしか物事が判断されかねない 今日にあって貴重な一冊では無いでしょうか。 「波」「泣く男」辺りが個人的には好みでした。 面白い物ではありません。 著者の思索の深さに着いていくのがやっとでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今年3月30日下北沢B&Bイベント「震災後文学」 http://bookandbeer.com/blog/event/20140330_a_ssd/ にて著者本人も登壇もされていて、そのイベントて紹介されていた本作。 「震災後文学」とはなんぞや?の解として「震災とあの事故を無きものとしては扱えない時代の文学」と登壇者の批評家仲俣暁生氏が定義されたように、本作品もその困難な時代だからこその、したたかさを持った作品たちです。 3.11を直接に扱った収録作『波』は、震災後メディアに乗った多くのお涙頂戴式BGMの中での体験伝聞の感傷消費とは全く別次元の想像力から編まれており、読み切った後で「もう読み続けられない」と目を瞑ってしまいたくなるような「いつか、この世界で起こってしまった」切実さに満ちており、真っ直ぐに痛い。 にも関わらず、チェルノブイリ後のベラルーシでのキノコ狩りの逸話から始まる『チェーホフの学校』では、強制収容所時代ソ連の詩人アンナ・アフマートヴアの力強い言葉(それはまた作家自身の)で締めらる。その言葉は同じく悲惨な事実をくぐり抜けたアドルノの有名な「アイシュビッツ後、詩を書くことは野蛮だ」の感傷を微笑でもって拒否するかのようです。 非常に射程距離の長い作品集ではないでしょうか。
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図書館の今日返ってきた本のコーナーにあり、キノコの絵からあ、原発関連かな?と思い借りました。短編が5篇、様々な人々との原子力爆弾との関わりが綴られていました。少し読みにくい話もありましたが、総じて思ったのは人間が作ったもので人間が翻弄されているなっていうこと。私たち人間はホント、...
図書館の今日返ってきた本のコーナーにあり、キノコの絵からあ、原発関連かな?と思い借りました。短編が5篇、様々な人々との原子力爆弾との関わりが綴られていました。少し読みにくい話もありましたが、総じて思ったのは人間が作ったもので人間が翻弄されているなっていうこと。私たち人間はホント、愚かな生き物なのかもしれません。
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世界が変わり、森が変わっても、人びとは生きる。震災後に生きる人たちを小さな光で導く、深い思索にみちた連作短篇集。「うらん亭」「泣く男」など全6篇を収録。 原発や原爆に何らかの関わりのある短編が並ぶ。久しぶりに上品な純文学を読んだ気がしたが、正直言ってやや退屈だった。私の純文学を...
世界が変わり、森が変わっても、人びとは生きる。震災後に生きる人たちを小さな光で導く、深い思索にみちた連作短篇集。「うらん亭」「泣く男」など全6篇を収録。 原発や原爆に何らかの関わりのある短編が並ぶ。久しぶりに上品な純文学を読んだ気がしたが、正直言ってやや退屈だった。私の純文学を読む知性・感性が鈍ってきているのだとしたら問題かも。 (C)
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放射能と津波と地震をめぐる6つの物語。すべて3.11後に書かれている。 叙情的な「お話」でなく事実と現実に狂言回しとして架空の登場人物が配されているために、そのすべてが普遍的な静かな力を持っている。
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ストレートに震災を描いているわけではなく、静かな筆致でじんわりと心に残る短編集です。 どの話もどこかで震災、津波、原子力に繋がっていて、被災された人、直接に被災はしなかった人、3.11を迎えたひとりひとりにそれぞれの暮らし、人生があったことをあらためて感じさせられました。
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凄まじいスピードで、自分の中で地震が風化して行く。そんなことを自覚した本でした。 地震が起こった時、ある作家が現実の前に小説のできることは…みたいなことを書いていたけど、できることなどいろいろあって、いかに生々しいエピソードで、地震に備えようという気にさせるかということもあると思...
凄まじいスピードで、自分の中で地震が風化して行く。そんなことを自覚した本でした。 地震が起こった時、ある作家が現実の前に小説のできることは…みたいなことを書いていたけど、できることなどいろいろあって、いかに生々しいエピソードで、地震に備えようという気にさせるかということもあると思う。 地震をテーマにはしているけど、ああいう未曾有の大災害の時の小説の力こそがこの作品の裏テーマのようにも思ったり。
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