まちの幸福論 の商品レビュー
19 モノをつくらないデザイナーがいてもいいのではないか。 25 ハードだけではダメなのだ。ハードの魅力は、使い方というソフトがともなってこそ、初めて発揮される。 41 そのほとんどは「自然消滅」なのである。つまり、コミュニティを維持する人、言い換えれば、課題に取り組んで解決...
19 モノをつくらないデザイナーがいてもいいのではないか。 25 ハードだけではダメなのだ。ハードの魅力は、使い方というソフトがともなってこそ、初めて発揮される。 41 そのほとんどは「自然消滅」なのである。つまり、コミュニティを維持する人、言い換えれば、課題に取り組んで解決できる住民がいなくなったということなのだ。
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山崎亮さんの仕事のバックボーンとなっているもの(こと)について知ることができたのは収穫だった。 NHKの番組『東北発☆未来塾』のドキュメントでは、彼の仕事の手法が具体的に書かれていてたいへん参考になった。 だがとても真似できそうにない。ファシリテ―ションの現場で、自分の知識から必...
山崎亮さんの仕事のバックボーンとなっているもの(こと)について知ることができたのは収穫だった。 NHKの番組『東北発☆未来塾』のドキュメントでは、彼の仕事の手法が具体的に書かれていてたいへん参考になった。 だがとても真似できそうにない。ファシリテ―ションの現場で、自分の知識から必要に応じて最適な事例を引き出してくる芸当など、そうそう誰にもできるものではないだろう。 世界遺産登録を契機として活性化を目論む動きに警鐘を鳴らしているのも特筆すべき点だと思う。 それから、「プランドハプンスタンス理論」「シナリオプランニング」について知ることができたのも収穫。さっそく使ってみよう。
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個人的に地域復興に興味があったので読んでみた。 コミュニティデザインの第一人者、山崎亮氏の著作。 暮らしにおける幸福は何か、これまでの筆者の取り組みや、東北地区でのドキュメント番組の事例などを通して、語られている。 本書全体の構成についてだが、章毎の関連性や各章の論旨が不明...
個人的に地域復興に興味があったので読んでみた。 コミュニティデザインの第一人者、山崎亮氏の著作。 暮らしにおける幸福は何か、これまでの筆者の取り組みや、東北地区でのドキュメント番組の事例などを通して、語られている。 本書全体の構成についてだが、章毎の関連性や各章の論旨が不明瞭な気がした。 また、近年の日本の若者の傾向から、途端に日本人の議論下手の話題に移行したりと、わりと記述が散発的である。 体系的・論理的に地域復興に関するヒントを得たい人には向かない気がする。 逆に、タイトル通り、「地域にとって何が幸福であるのか?」立ち止まって考えたい人にとっては、示唆に富む良書になると思う。 とはいえ、地域復興におけるファシリテーターの重要性、シナリオプランニング、プランドハプンスタンス理論などなど、学ぶことは色々あった。 気になったアイデアは、まとめておきたい。
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まちについてだけでなく、コミュニティに対してどういった関わり方をすればよいのか・コミュニティという単位で行動するときの個人はどういった視点と役割をもつことで貢献できるのか参考になった。実戦したくなる内容がたくさんあった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今後の日本にとって避けて通ることのできない問題として、地域・地方の維持再生に関する問題がある。 地域や地方がもつ課題は、都市や違う地域にいて、メディアからの情報を受信するだけでは、完全にはわからない、 実際に現場に赴き、実際の状況を見て、住民の声などを通して、初めて現状をある程度理解することができる。 また、状況は固定的ではなく流動するものであるし、住民はそれぞれ違う意見を持っている。さらに、それぞれの地域の条件に照らして、目指す未来の実現可能性も考慮されなければならない。 地域に寄り添った開発とか整備とか発展計画とか、 実際にどうするのが理想的なのか。 現実はどうなのか。 どうすれば良いのか。 わからない未来に対して、これからの日本の地域社会を考えたとき、 経済に価値をおくのか、他の価値軸を持つことにするのか、色々な考え方があると思います。 まちはまちのひとが守らなくてはならないという当たり前のことではありますが、そのことを私たちや社会が思い出すまでに、少しの時間が、あるひとつの時代の流れが必要だったのかもしれません。 コミュニティデザインという考え方は、今後重視されていくのではないかと思います。
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20130217読了 色々書かれているが、まずは自分に何ができるのか分からないけれど無関心でいるのはやめよう!ということに尽きると思う。自分の住んでいるまち、地域、集落の中でそこに住む人たちのために考えて、議論し、行動する。そうした経験はたとえうまくいかなかったとしても、自分の...
20130217読了 色々書かれているが、まずは自分に何ができるのか分からないけれど無関心でいるのはやめよう!ということに尽きると思う。自分の住んでいるまち、地域、集落の中でそこに住む人たちのために考えて、議論し、行動する。そうした経験はたとえうまくいかなかったとしても、自分の中に経験として残るし、生活にハリを与えてくれる。 そして人と関係するなかで、自分なりの喜びが感じられるようになるのだろう。
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ここ3年間くらいにかかわったいろんなこととの繋がりを感じつつ、高校生以降のすべての世代がそれぞれの立ち位置に合わせて読む価値を見出せる内容だと思う。 東日本大震災での活動を中心に置いているものの、NHKというところもあるのだろうが、「無縁社会」、「ブレスト(アイディアの創出法)...
ここ3年間くらいにかかわったいろんなこととの繋がりを感じつつ、高校生以降のすべての世代がそれぞれの立ち位置に合わせて読む価値を見出せる内容だと思う。 東日本大震災での活動を中心に置いているものの、NHKというところもあるのだろうが、「無縁社会」、「ブレスト(アイディアの創出法)」、「世代間のコミュニケーション」など様々なテーマを読み取ることができる。 その中で、32歳になろうとしている私の実感として、「若者には無限の可能性がある」という言説への慎重な検討についての内容に多く共感する部分を感じていた。 周りにおいても高校生の感覚は素晴らしいと純粋だといろんな方々がいっているのを耳にすることはあるだろう。しかし、それは、社会ですれてしまった自分への反省をまだ経験していない人へ投影して美化しているのではないか?。社会経験を積み、学生での経験に加えて、広く世界とかかわったことで見えてくるものを昇華し、広げていくのは経験した大人だからできることではないのだろうか。若者に過度に期待するのではなく、各世代が各世代でより感性を磨き、経験を積むこととで、世代間で行うブレストの意味をより向上できるはずなのに、上の言葉はその可能性を捨ててしまっているように大人側からは見えてしまう。 もっと大人は大人として、意識して様々なアンテナを広げ、感性を深めていきたいものだなと感じた。
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地域開発にとりくむ途上国の開発援助と親和性が高いが、徹底的に議論をつきつめる手法、見習わなくてはと反省。
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ハードとソフトはともに大事。 まるで、ITの話しみたいだけど、まちづくりの話し。 まちづくりの話しなんだけど、ある意味で人間とは?の問いを追い続けているように思えた。 住民が主役じゃなければ意味はない。僕らはずっとそこにいられるわけではない。まちづくりは、その時で終わりではなく...
ハードとソフトはともに大事。 まるで、ITの話しみたいだけど、まちづくりの話し。 まちづくりの話しなんだけど、ある意味で人間とは?の問いを追い続けているように思えた。 住民が主役じゃなければ意味はない。僕らはずっとそこにいられるわけではない。まちづくりは、その時で終わりではなく、ずっと続いていくものだ。 まちづくりの話しなんだけど、本当に全ての仕事に通じるように思う。 すごく良い本なんだけど、一個くらい失敗した話しがあっても、良かったかも。もっともっと好きになれたように思う。
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先日タウンミーティングに初めて参加してみて、 若い世代がまちづくりに参加する(させる)方法って、 すごーく難しいよな。と思い読んでみました。 コミュニティデザイナーという職業も気になり。 結論としてはやっぱり若者を参加させるのは難しく、 まちによって最適な方法も違うので、答えな...
先日タウンミーティングに初めて参加してみて、 若い世代がまちづくりに参加する(させる)方法って、 すごーく難しいよな。と思い読んでみました。 コミュニティデザイナーという職業も気になり。 結論としてはやっぱり若者を参加させるのは難しく、 まちによって最適な方法も違うので、答えなんてものは全くありません。 しかし色々考えることがありました。まずは、 極度の分業化による無縁社会への道。 また自分たちや身近なコミュニティーで直接行う社会が復権するのか。 ということ。安心と安全を考えたときに、 「安心とは分業している相手を信頼できるか」という考えが成り立つほど 今のまちは分業が進んでいる。清掃、育児、安全etc そして、 まちは住民たちが自分たちでつくっていかなければ活性しない ということ。まちづくり、まちの幸福、それは委託できない。 ハード面だけ整えても、そこにソフト面の充実がなければ、 結局人は集まらず、誰も近寄らない。 (一時的には集まるけど 世界遺産の登録なども) 公共事業の予算は相変わらずほとんどハード面に使われているが、 国土交通省も2006年の時点で「もうつくる必要はない」 「2020年には予算が尽きて、以後は維持管理の予算のみになる」 としている。 これからどれだけソフト面に移行していくのか。 結果が目に見えやすいという安易な考えは終わりにしないといけない。 これは自分のまちでも確認したくなった。 なかなか「自分もまちづくりをしていきます」と宣言するのは憚れるが、 少しは参加したい。無関係じゃない。と改めて自省した一冊です。 ----- 以下はメモ -----> 東京都地方を結ぶ交通的インフラ整備→ストロー現象でより都会へ人が集まった。 インターネット・ハイテクを駆使すればどこでも仕事ができる。多自然居住地域推進。 →都会への憧れをました?だけで事実上諦めた 2006年 国土交通白書「もうつくる必要はない」 2020年 予算がつきて、以後は維持管理の予算のみになる。 山古志村では100億円かけて道路一本を作り、数百人が集落へ戻った。 1人1億円の費用は適正か?本人たちにも重荷ではないか? ITインフラを進めても「自分たちがいなくなれば誰も使わない」ので進まない。 (便利なもの。という認識はされているが、利用はされていない) インターネット注文を承るビジネスが必要か? と言えばその程度は若い近所の人がやればたやすいこと。 学生には無限の発想力があるわけではない →発想とは物事を知るほど豊かになる(子どもの絵はキャラクター一辺倒になる) ⇒縛られているイメージの鎖を切る事がワークショップでは大事 ・エコネイティブ エコな行動を無意識にとる。 →裏紙を使うなど ・日本人が議論下手か? 消極的なことより、否定的なことが問題。 ・どんなまちへ行っても世代の異なる人たちをつなげるのは難しい 高齢者は意外と参加するが、意見の調整に苦労する事が多い。(批判的な声 若い人は関心を示さないが、参加すれば興味を持ち始めてくれえる。 (時間の違いや、楽しみを他(の街)に求めるかなどの条件が起因?) ・コミュニティーデザインに教科書はない ・コンサルタントがつくった借り物の企画は見栄えはいいが、 実行には移されない。そこに残る人たちがつくらないと。 ・すぐやる課→要求がエスカレート→当た前になっていく ⇒自分たちでまちをつくる意識がなくなる ・他者にゆだねられてきたまちの活動 ・ハードからソフトへの移行
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