きみはいい子 の商品レビュー
虐待など辛いテーマばかりの5つの短編。 教職の授業を取っているため、子どもの抱える問題、学校と家庭の関わり方など日々考えるが、この本を読んでいても改めて考えた。今この時も実際虐待を受けていたり、人に言えない問題を抱えている子どもがいると思うの本当なら辛いし、どうにか救いたいと思う...
虐待など辛いテーマばかりの5つの短編。 教職の授業を取っているため、子どもの抱える問題、学校と家庭の関わり方など日々考えるが、この本を読んでいても改めて考えた。今この時も実際虐待を受けていたり、人に言えない問題を抱えている子どもがいると思うの本当なら辛いし、どうにか救いたいと思う。 日本だけでなく世界でも起きている問題について考えさせられる本だと思う。
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三人の男の子を育てましたが、今孫を見て可愛く思う反面私は子供達にとって「良い母親」だったのか?子供が思う「良い母親」だったのか?改めて考えさせられる良い本でした。今私にできることは、家族を一生懸命愛する事だと教えてくれた本です
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短編集。 虐待された子が連鎖的にそのまた子にも虐待、と生々しい心の傷跡が垣間見えるお話があった。 おそらく全てが登場人物等少しずつ繋がっている。活字が細かく個人的に丁度いい厚さ。
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短編集なんだけどどれも心にズシッとくる。 それは私も継母に虐待に近いことをされていたからか。 とくに今でいう虐待の連鎖とワンオペ育児の 「べっぴんさん」 かつて虐待された母親が認知症になり 過去の記憶と向き合う「うばすてやま」 作者もそんな経験があるのか?と思うぐらい 描写がうま...
短編集なんだけどどれも心にズシッとくる。 それは私も継母に虐待に近いことをされていたからか。 とくに今でいう虐待の連鎖とワンオペ育児の 「べっぴんさん」 かつて虐待された母親が認知症になり 過去の記憶と向き合う「うばすてやま」 作者もそんな経験があるのか?と思うぐらい 描写がうまくて、そして自分の経験とシンクロして 心が苦しくなった。 でも昔を乗り越えた今、つかんだ幸せがある。 小さかった自分を抱きしめてあげたいと思った。
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本帯に書いてたとおり、ものすごいことが書かれてる。 だけど、きっと、現実、今、この世界のどこかで起きていることなのだと思う。 だけど 全ての物語の最後は 何か “救い”があって、自分の中で救いを見つけるのだけど、それが、他者との関わりやつながりによって見つけらているところがよかった。 どんなに自分が自分のことを嫌いで、そうなったのは誰かのせいだと思いたくて、そんな自分を更に嫌いになって、自分のことを分かる人なんていない と思っていても、向き合い、何かに救われるのだ と思わせてくれる。 べっぴんさん は特に自分自身にすごく響く物語だった。 このお母さんを救ってくれる人に出会えて本当によかった。 この本の中ですごく残った言葉。 うそつき の中の最後、『たとえ別れても、二度と会わなくても、一緒にいた場所がなくなってしまったとしても、幸せなひとときがあった記憶が、それからの一生を支えてくれる。どんなに不幸なことがあったとしても、その記憶が自分を救ってくれる。』 本当にその通り。過去を振り返りすぎることはよくないと思いつつ、わたしがよく過去を思い出すのは、きっとその記憶がよくも悪くも今のわたしを作り、その時の喜びや嬉しさや、楽しさ、悲しみ、怒り、悔しさが今の私を支えているからなのだと思った。
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「きみはいい子」 この自己を肯定してくれる他者からのひと言が全ての救いになる、という掌編5つで描き出した連作短編集。 それぞれの弱者による心情が丁寧につづられ、最後に小さいながらも“救い”を置いていく物語。 都市近郊の巨大ベッドタウンが舞台。 モンスターペアレンツに囲まれた学校で足掻く新米教師と家庭で虐待される児童、あるいは我が子に暴力を奮ってしまう母親とママ友、老女と発達障害の子供、虐待を受けて育った娘が向き合う認知症の母親。親の因果が子に報い、ではないが虐待の連鎖を断ち切ることの難しさを思うが、どこかでそれに終止符が打たれるとしたら、やはりそれは「きみはいい子」という、「それでいいんだよ」という肯定の言葉になるのかな。 今の話題の表現を借りれば「弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」ということか。 きっと、本当にその状況に置かれている人たちからしたら「なにアマイこと言ってんの?!」というお話ばかりで、一片の救いすら見いだせない日々の中に暮らしているケースのほうが多いのだろうと思う。日本でなく、諸外国に目を向ければ、尚のこと。だからと言って、希望の物語を紡ぐことは否定しない。恵まれた環境から、きれいごとをただ並べていると取られるかもしれないが、それでもいいんじゃないかな。 「恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。」(by 上野千鶴子)ということで。 5編を順に読んでいくと、3話めあたりで同じご町内、同時代の物語であることが知れる。1話の新入生が下校途中にピンポンダッシュのいたずらをする家に住むのが、3話で発達障害の子どもと心を通わす老女。うまい具合に物語が絡んでいく仕組みが、ちょっと今風(中島京子風)というか、ニヤリとさせられる。 そうと気づいてからは、最後の5編目は全体を取りまとめるような、あるいはその地域の歴史を踏まえた物語にでもなるかと期待するが、そこは肩透かし。 そこまで大きな仕掛けが組める力量は著者にはなかったか。こそはすこし残念。
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被害者 加害者 第三者 さまざまな立場から リアルな心理描写をもって虐待を描いており 痛切 親なら無条件で子どもが愛しいなんて 幻想だ 慈しんで育ててもらえることは、いや 成人するまで育ててもらえること自体が、決して 当たり前じゃない 必死で全力で かつ温かく 育ててくれた、自...
被害者 加害者 第三者 さまざまな立場から リアルな心理描写をもって虐待を描いており 痛切 親なら無条件で子どもが愛しいなんて 幻想だ 慈しんで育ててもらえることは、いや 成人するまで育ててもらえること自体が、決して 当たり前じゃない 必死で全力で かつ温かく 育ててくれた、自分の両親への感謝が 心に溢れた
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児童虐待がテーマですが、重過ぎず軽過ぎず、ちょうど良い内容だったかなと思います。 短編集なのも良かったです。 読み易いですが内容はしっかりしてるので、色々な人に読んで欲しいです。
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描写がとても分かりやすく、人と人との会話の中で物語が進んでいくので、読みやすいし、想像しやすい。ふっと体の荷が降りるようなそんな物語たち。
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夕方5時までは家に帰らせてもらえないこども。娘に手を上げてしまう母親。怖かったのも、触れたかったのも、おかあさんの手だった-。追い詰められつつある家族の物語を描く連作短編集。 せつない辛い話が多いですが,その中に救いのある話もあったので良かった。
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