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夜をぶっとばせ の商品レビュー

2.9

31件のお客様レビュー

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2012/07/21

+++ いじめにあっている長男、シメジしか食べなくなってしまった娘、そしてろくに働かない夫。ある日、メル友募集の掲示板に書き込みをしたことで、35歳の主婦・たまきの人生は転がりはじめる……直木賞作家が掬いあげるように描く、不穏で明るい家族の姿。 +++ 表題作のほか、「チャカチョ...

+++ いじめにあっている長男、シメジしか食べなくなってしまった娘、そしてろくに働かない夫。ある日、メル友募集の掲示板に書き込みをしたことで、35歳の主婦・たまきの人生は転がりはじめる……直木賞作家が掬いあげるように描く、不穏で明るい家族の姿。 +++ 表題作のほか、「チャカチョンバへの道」 +++ 若さゆえなのか、場の空気ゆえなのか、いまとなってはさっぱり判らなくなった結婚の理由。息子は学校でいじめられ、娘は繊細に感じ取りすぎるせいか心の均衡を崩し、夫はろくな仕事もせずに妻を乱暴に扱う。たまきは、そんな暮らしから逃げるようにメル友募集のサイトに書き込みをし、幾人もの男とデートをするようになる。この物語だけなら、後味はよくないが、よくある話しであるとも言えるのだが、全く別の物語だと思っていたもうひとつの物語が、続編のようになっていて、これがあることで俄かに不穏さが増すのである。なにかどこかが普通ではない、ほんの半歩くらい外れた場所に来てしまったような居心地の悪さに背中がむずむずするのである。さらりと穏やかに描かれているからなおさらである。怖い、と言ってしまってもいい一冊ではないだろうか。

Posted byブクログ

2012/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何が言いたい小説だったのか、タイトルとの絡みも含めて意図がよくわからずじまい。ぶっとばしたくなるような登場人物を揃えたというなら、そうかも。

Posted byブクログ

2012/07/06

表題作を真剣に感情移入して読んでいたので後の一編を読んでぶっ飛んでしまいました。面白かったけど…もう考えるのはやめて忘れよう(笑)

Posted byブクログ

2012/07/04

たまきも遥子も無茶苦茶な感じもするが 旦那が一番どうしようもない。 なんでこんな男に二人が執着するのが分からん。 それも含めて理解しがたい部分が多いが たまきの言動には心惹かれるものもあったし 妙に面白かった。

Posted byブクログ

2012/06/27

悪いお話、ほんと。意地悪い、実に不愉快なのにすごい面白かった。荒野さんの使う言葉がその悪さをやわらげて、たいしたことないのよって言ってる感じ。あーすごいな、ほんと。一番怖いのは出会い系サイトにはまる妻でもなく、DVの夫でもなく、瑶子だったんだね。

Posted byブクログ

2012/06/27

★2.5。 文章がうまいので最後まで読ませるが、今回の内容は「???」。 なぜ突然太鼓? 意味不明。

Posted byブクログ

2012/06/24

 ダメ夫との関係から抜け出そうとネットの世界に浸る主婦、たまき。ここまではよくあるというかもう使い古された設定なのですが、さすが荒野さん、空気が違います。  別々の短編が2編かと思ったら、今度はそのダメ男が語り手。いきなり黒人の大男が「私の妻を知りませんか?」と現れたり、同棲中...

 ダメ夫との関係から抜け出そうとネットの世界に浸る主婦、たまき。ここまではよくあるというかもう使い古された設定なのですが、さすが荒野さん、空気が違います。  別々の短編が2編かと思ったら、今度はそのダメ男が語り手。いきなり黒人の大男が「私の妻を知りませんか?」と現れたり、同棲中の女性のライブに行ったら息子や娘が太鼓を叩いていたり、単なる偶然ではないことは、その同棲している女性がはじめの編にも登場してくるから想像がつきます。  一夫多妻制の人間もこの世にはいるのですよね。狭い世界で夫婦のもめごとに悩んでいるときに読むと考え方が変わってくるかも。

Posted byブクログ

2012/06/25

著者らしく、薄気味の悪い夢のよう。ただ、表題作が2002年のものだったことに驚き(他に何を書いていた頃だろう、と)、併録の短編が書かれたのが昨年であったことにまた驚いた。前者の女性目線から後者の男性目線への移行も気持ち悪い。 ただ、男性が本作を読んだ時、果たして雅彦の気持ちに添え...

著者らしく、薄気味の悪い夢のよう。ただ、表題作が2002年のものだったことに驚き(他に何を書いていた頃だろう、と)、併録の短編が書かれたのが昨年であったことにまた驚いた。前者の女性目線から後者の男性目線への移行も気持ち悪い。 ただ、男性が本作を読んだ時、果たして雅彦の気持ちに添えるものなのかが知りたい。男性作家が女性の気持ちを描いた時に出る批判というか物足りなさが、逆の場合はそこまで強くはないのか?

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2012/06/16

物悲しい。 そんな旦那からは逃げてしまえばいいのに。 けれど、子供がいたらそう簡単なことではないのか? いやいや、自分の身を守るのが先決よ。 ちょっと面倒な人だったけれどメロンさんに助けられたんだよなぁ。 やれやれ、と思ったら、『チャカチョンバへの道』で友人の瑤子ちゃんがたまきの...

物悲しい。 そんな旦那からは逃げてしまえばいいのに。 けれど、子供がいたらそう簡単なことではないのか? いやいや、自分の身を守るのが先決よ。 ちょっと面倒な人だったけれどメロンさんに助けられたんだよなぁ。 やれやれ、と思ったら、『チャカチョンバへの道』で友人の瑤子ちゃんがたまきの元夫と暮らしてる!!! なんてこと。

Posted byブクログ

2012/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

働かない夫、いじめにあっている息子、心療内科に通う娘と暮す35歳の主婦たまき。出会い系サイトに「誰か助けに来てください」と書き込むことによって一見穏やかに見えた生活が崩壊して行く。 この小説は「夜をぶっとばせ」と「チャカチョンバへの道」の2編からなっているけれど、正直「チャカチョンバへの道」はいらなかったかなと思う。「夜をぶっとばせ」だけなら☆3つだった。同級生の瑶子がたまきの元夫と同棲し、たまきは黒人男性と一夫多妻生活を送るって展開は突飛過ぎた。残念。

Posted byブクログ