円のゆくえを問いなおす の商品レビュー
さすがに内容が古びてしまったか。 第5章を中心に読んだが、結局作者の言ってる事は外れているように思う。残念ながら黒田バズーカも不発で、10年経ってもインフレターゲットは達成されてない。 円高だけは多少是正されたが、それとて外的要因に負うものが大きいと思う。 失われた10年が...
さすがに内容が古びてしまったか。 第5章を中心に読んだが、結局作者の言ってる事は外れているように思う。残念ながら黒田バズーカも不発で、10年経ってもインフレターゲットは達成されてない。 円高だけは多少是正されたが、それとて外的要因に負うものが大きいと思う。 失われた10年が20年になり、もはやそれが恒久的なものになってしまっているのではないだろうか。 私ごときに処方箋が書けるはずもないが、一人一人のマインドを変える。節約や貯蓄が美徳であり善だという考え方は少し見直す必要があるように思う。
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[ 内容 ] 欧州危機、ウォール街デモなど、世界玉済は不安定になっている。 そうしたなか私たちに最も大きな影響を及ぼしているのが円高・円安という円相場の動きである。 円高は「輸出関連企業への打撃がある」「輸入品や外貨建て資産を安く買える」など、目前のメリット/デメリットに目がいきがちだ。 しかし、その大本にはデフレと経済成長率の低下という、日本経済の「失われた20年」の根幹をなす問題が横たわっている。 本書は、円のゆくえを主軸に、日本経済の過去・現在・未来を、緻密な分析から大胆に総括する。 [ 目次 ] 第1章 円の暴騰と日本経済(「時系列」でみた深刻な円高;「国際的な視点」でみた深刻な円高 ほか) 第2章 円高の原因は何か(為替レートとは何か;為替レートの3つの指標 ほか) 第3章 為替と経済政策を問いなおす―金本位制から固定相場制へ(経済政策における3つの手段;経済安定化政策と為替レートの関係 ほか) 第4章 為替と経済政策を問いなおす―変動相場制以降(円高シンドローム;「強い円が望ましい」という呪縛 ほか) 第5章 デフレと円高を止めるために何をすべきか(円高や円安は自然現象ではない;金融政策とは何か ほか) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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ポイントとなる点は繰り返し説明されるなど、説得力ある(が小さくて読みにくい)グラフと合わせて、非常に理解しやすく書かれている。 これは新書なので、コスパは非常に良いと思う。
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円高は人災であり、だから施策次第で克服できる、という本で、まさに今(ちょっと前?)のアベノミクスの手法を推奨している本。 実際に円はめちゃめちゃ安くなったからねえ。経済学には完全な門外漢なんで理論的に正しいかどうかはよくわからないし、あの円安株高は一過性のブームかもしれないんだけ...
円高は人災であり、だから施策次第で克服できる、という本で、まさに今(ちょっと前?)のアベノミクスの手法を推奨している本。 実際に円はめちゃめちゃ安くなったからねえ。経済学には完全な門外漢なんで理論的に正しいかどうかはよくわからないし、あの円安株高は一過性のブームかもしれないんだけど、にしてもこれだけの変化をもたらしたってのは、金融政策の威力はかなりあるって考えざるを得ないんじゃないかな。 ああ、景気良くなってほしいなあ。 著者の主張が正しいことが証明されてほしいなあ、とそっと祈らされた一冊。
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2012/2/20読了。 円の為替相場の歴史と、今後取るべき方策を考える上でのエッセンスが詰まっている。この手の本では今まで読んだ中で最もまとまりが感じられ、一つ一つの論証にも説得力があった。 昨年末までの円高は本当に円高だったのか、デフレの原因は何か、日銀は積極的な緩和をすべ...
2012/2/20読了。 円の為替相場の歴史と、今後取るべき方策を考える上でのエッセンスが詰まっている。この手の本では今まで読んだ中で最もまとまりが感じられ、一つ一つの論証にも説得力があった。 昨年末までの円高は本当に円高だったのか、デフレの原因は何か、日銀は積極的な緩和をすべきか、アベノミクスで取り沙汰される重要項目を理解するために有益な一冊である。
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「円高、そしてデフレは天災ではなく人災なのです。」 という主張の本。 久しぶりに大学の教科書みたいな本を読んで、頭がぼーっとしてしまいました。 世界恐慌やユーロ危機の背景がわかり、その辺りは楽しかったけども…。 日銀様、どうかデフレと円高から脱却する施作をお願いします! まずは...
「円高、そしてデフレは天災ではなく人災なのです。」 という主張の本。 久しぶりに大学の教科書みたいな本を読んで、頭がぼーっとしてしまいました。 世界恐慌やユーロ危機の背景がわかり、その辺りは楽しかったけども…。 日銀様、どうかデフレと円高から脱却する施作をお願いします! まずは、円が強いと国まで強いと考えてる施政者の意識を変えるところからみたいですが。 Jan, 2013
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「円」の存在を、国際比較(他国との通貨との関係)と歴史比較(金穂印に精度からの様々な制度)の2点から、研究した本である。 1章で為替レートを考える6点を挙げて、2章から4章で、国際比較・歴史比較の観点から論証しているが、結論はP.254にあるとおり、「円高・デフレは人生である」...
「円」の存在を、国際比較(他国との通貨との関係)と歴史比較(金穂印に精度からの様々な制度)の2点から、研究した本である。 1章で為替レートを考える6点を挙げて、2章から4章で、国際比較・歴史比較の観点から論証しているが、結論はP.254にあるとおり、「円高・デフレは人生である」として、適切な対応策を講じなかった日本政府(特に日銀)の責任が重いとしている。 国際比較・歴史比較とあるが、基本的な円と他国の通貨との関係、金本位制度から、ブレトンウッズ体制を経て、変動相場制などの基本的な歴史と、財政政策・金融政策を基本とする「マクロ経済学の基本」を学んでいたほうが理解は早いと思う。もちろん新書なので、そのままでも理解はできると思うが、やはり理解の基本はあった方がないよりはかなり楽だと思う。 しかし、日銀などもふくめ、どうして有効な手を打つことができないのか、読了後に、ため息をついてしまった。
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「円高の正体」と重なる内容が多い。ただこちらの方がページ数が多く、内容もよりしっかり書かれている印象。とくに、金本位制から現代までの歴史について書かれた3、4章が良かった。著者の主張は「円高の正体」と同様、日銀による金融緩和がデフレと円高脱出のための唯一の策、というマネタリストの...
「円高の正体」と重なる内容が多い。ただこちらの方がページ数が多く、内容もよりしっかり書かれている印象。とくに、金本位制から現代までの歴史について書かれた3、4章が良かった。著者の主張は「円高の正体」と同様、日銀による金融緩和がデフレと円高脱出のための唯一の策、というマネタリストのそれ。
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デフレに伴う経済停滞は人災である、とういう意見 これを、為替レートから証明している ただ、知識不足であることと、丁寧な説明を理解する力が足りなかったので、気になる場所を拾い読みって感じにはなってしまった
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経済学の観点から、国際為替相場における円高の問題と日本経済の立て直しについて語った本。新書にあるまじき重厚な内容で、原因と結果を混同しがちな経済と円高の関係性について俯瞰的に理解できた。 実質為替レートで言えば、円高はさほど進んでいないようにも見える。ただしそれは分母である物価...
経済学の観点から、国際為替相場における円高の問題と日本経済の立て直しについて語った本。新書にあるまじき重厚な内容で、原因と結果を混同しがちな経済と円高の関係性について俯瞰的に理解できた。 実質為替レートで言えば、円高はさほど進んでいないようにも見える。ただしそれは分母である物価上昇率が、デフレ化において停滞しているからであり、世界各国の通貨から見ても総合的に円高は進行している。 これは中央銀行の金融政策の失敗であり、アメリカやヨーロッパで拡大する量的緩和に比べて、日銀の対応が不十分であるということを示している。
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