海辺の宝もの の商品レビュー
小学高学年生向け「将来を考える本」を探して。 化石採集者で古生物学者であるメアリー・アニングの物語風の伝記。 メアリーの生まれた町はイギリス南部の海辺の町ライム・リージスで、近くの海岸はこの当時は「変わり石」と呼ばれていた化石の宝庫だった。 メアリーのお父さんが家計の足しにする...
小学高学年生向け「将来を考える本」を探して。 化石採集者で古生物学者であるメアリー・アニングの物語風の伝記。 メアリーの生まれた町はイギリス南部の海辺の町ライム・リージスで、近くの海岸はこの当時は「変わり石」と呼ばれていた化石の宝庫だった。 メアリーのお父さんが家計の足しにするために集めていた変わり石集めにメアリーも夢中になる。このころの変わり石はただの不思議な石であり、上流階級者がインテラやアクセサリーを作るための小道具だった。 メアリーは、昔生き物だったアンモナイトや魚たちがなぜこんな形で石の中に残っているのか、なぜアンモナイトの殻の中は小部屋がたくさんあるのか、たまに見つかる骨の一部はいったいどんな生物だったのか、その生物はなぜ今いないのか、という好奇心を持つ。家族も村の人々もその「なぜ」には「神様がお作りになった」としてそれ以上は気にしていない。 だが変わり石を集め独自に分類していたメアリーのコレクションは、博物館の人々や科学者たちの目に留まるようになってゆく。 物語風なので読みやすいです。この頃のイギリスでは階級の差、男女の社会的地位の違いなどもわかるように書かれています。 出てくる人たちはいい人ばかりなので読んでいても素直にメアリーの成長をたどって行けるし、挿絵もとても良いんですよ。精密であり親しみやすく目に優しいんです。 伝記としても物語としても輝いている良い本でした。 メアリーが化石発掘をしたライム・リージスは、現在ではユネスコ世界遺産に登録されています。 https://www.expedia.co.jp/Lyme-Regis.dx182577
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1799年、イギリス南部の小さな海辺の町ライム・リージスに生まれたメアリーは、身分制度の厳しい当時のイギリスにあって、貧しい労働者階級の女性で子どもという最も学問から遠い立場だった。 それでも、化石採取者だった父親から採取の手解きを受け「変わり石」に魅せられて夢中で集め、手入れを...
1799年、イギリス南部の小さな海辺の町ライム・リージスに生まれたメアリーは、身分制度の厳しい当時のイギリスにあって、貧しい労働者階級の女性で子どもという最も学問から遠い立場だった。 それでも、化石採取者だった父親から採取の手解きを受け「変わり石」に魅せられて夢中で集め、手入れをしているうちに、なぜこうしたものがあるのどろうと疑問を持ち、その疑問を深めていき、ついには未知の化石を発見した。化石を売ることで家計の助けになったのも、化石の採取に邁進する原動力になった部分もあると思われる。 著者は、やはり古生物学や地質学の専門家であるカナダ人女性ヘレン・ブッシュさん。メアリーの生き方に感動し、ライム・リージスに移り住み、数少ない資料を元に書き上げたとのこと。その感動が読者にも伝わってくるように感じた。
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イクチオサウスルの化石を見つけた少女メアリー・アニングの物語。 変わり石(化石)を父と兄と一緒に海岸で探すメアリー。 学校で勉強するよりも週に1度のその時間が大好きだった。 やがて父を病気で亡くしたアニング一家は大工見習いの兄ジョセフの給金だけでは食い詰めるばかり。 メアリー...
イクチオサウスルの化石を見つけた少女メアリー・アニングの物語。 変わり石(化石)を父と兄と一緒に海岸で探すメアリー。 学校で勉強するよりも週に1度のその時間が大好きだった。 やがて父を病気で亡くしたアニング一家は大工見習いの兄ジョセフの給金だけでは食い詰めるばかり。 メアリーは父さんのように変わり石を売ることで家計を助けはじめる。 〇今の読者に向けて、鉱物・地質学・化石の科学的知識のさわりをさり気なくストーリーの中日本高速道路盛り込んでいる 〇家族や村の人たちとの関係も柔らかで、こうであってほしいなあと思う 友人が多かったのは確かなようなので、その人生はきっと豊かなものであったと信じている 〇この本を読んだあとは、化石を探したい!博物館に行きたい!メアリーの住んでいた町を訪れたい!地学って面白い!気持ちでパンパンになるに違いない
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あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1359.html メアリー・アニングについて知りたい。 2冊めです。 ⇒ URLはこちら https://blog.goo.ne.jp/pasob...
あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1359.html メアリー・アニングについて知りたい。 2冊めです。 ⇒ URLはこちら https://blog.goo.ne.jp/pasobo-arekore2005/e/a3ee52830154c9e9ac00357ac15e3b9e 『5/21はメアリー・アニングの誕生日』〜 Myブログ「パそぼのあれこれフリーク:Part2」 これまでまったく知らなかった、メアリー・アニングのこと。 その頃の人々の知的好奇心。女性の社会的位置など 少しわかりました メアリー・アニングは、貧しく身分も低かったけれど、 海辺から見つけてきたもの)宝物)によって 当時の最先端の学者とも知り合い、研究に貢献します。 それは、他の人と同じものを見ても メアリーだけが何故?という疑問を持ち、それを探求したことの証です。 それでも、文学などと違い、科学界における女性の位置はずっと低いままでした。 今はどうでしょう! 活躍する女性科学者(研究者)は、多い? 日本では、現在騒動を巻き起こしているた「小保方(おぼかた)」さん。 真相はわかりませんが、世間が女性研究者の足を引っ張ることがないように、願います。 2014/05/23 予約 5/27 借りて読み始め、一気に読み終わる。 内容と著者は 内容 : イギリス南部の小さな海辺の町に住む、12歳の少女の世界的な大発見とは? 世界初の女性化石採集者メアリー・アニングの数奇な運命をたどる伝記物語。 メアリーはちょっと変わった女の子。学校は好きじゃないし、友だちと遊ぶのも嫌(きら)い。 好きなのは、ひとり海辺を歩くこと。そして、とうさんから習った「変わり石集め」をすること。でも、そんなある日…。 学問上、重要な化石を次つぎと発掘したイギリスの女性メアリー・アニングの子ども時代のお話。 著者 : カナダ生まれ。クイーンズ大学とトロント大学で学んだ後、 ロイヤルオンタリオ博物館の古生物学、鉱物学、地質学の教育部門で、約20年にわたり講師を務めた。
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メアリーは、ちょっと変わった女の子。友だちと遊ぶよりもひとり海辺を歩き、「変わり石集め」をすることに没頭しています。ある日、メアリーはとても不思議な“ワニ”の化石を見つけて…。1799年にイギリスで生まれ、貴重な化石を次々に発掘した実在の女性「メアリー・アニング」。彼女の子ども時...
メアリーは、ちょっと変わった女の子。友だちと遊ぶよりもひとり海辺を歩き、「変わり石集め」をすることに没頭しています。ある日、メアリーはとても不思議な“ワニ”の化石を見つけて…。1799年にイギリスで生まれ、貴重な化石を次々に発掘した実在の女性「メアリー・アニング」。彼女の子ども時代のお話です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
伝記。 海岸で変わり石を集め、旅行者や愛好家などに売って生計をたてていたメアリーのお父さん。メアリーは、父と兄と3人で石集めをするのが大好きだった。 けれど、石採集のこと、海のことを教えてくれたお父さんは、身体が弱く、亡くなってしまう。 メアリーは、学校へ行かず、変わり石を拾って、お父さんと同じように収入を得ることによって、元気をとりもどしてゆく。 そして、メアリーの集めた石は 大英博物館の研究員さえもうならせるほどの大発見へとつながってゆく。
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お父さんの仕事を受け継いだ、お父さんがいたからこそできた。 でも、お父さんだけでは、ここまでのにはならなかっただろう。 お父さんから受け継いだものと、そして周りの人たちの協力、なにより彼女自身の夢と努力、その熱意があったからこそできた。 お父さんから受け継いだものに、自分の夢...
お父さんの仕事を受け継いだ、お父さんがいたからこそできた。 でも、お父さんだけでは、ここまでのにはならなかっただろう。 お父さんから受け継いだものと、そして周りの人たちの協力、なにより彼女自身の夢と努力、その熱意があったからこそできた。 お父さんから受け継いだものに、自分の夢を加えて、しっかり発展させたのですね。
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これが実在の少女のお話とは!! 海辺を愛して!変わり石を探して、そして売る彼女にうれしくなった 売るところがとても好き。地に足をつけつつ好きなことを辛くてもやりつづけて、みんなにも応援してもらえるようになるなんて、なんて素敵なのかしら アンモナイトの輪切りはさぞかしきれいでしょう...
これが実在の少女のお話とは!! 海辺を愛して!変わり石を探して、そして売る彼女にうれしくなった 売るところがとても好き。地に足をつけつつ好きなことを辛くてもやりつづけて、みんなにも応援してもらえるようになるなんて、なんて素敵なのかしら アンモナイトの輪切りはさぞかしきれいでしょうね
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メアリー・アニングの子ども時代の物語。 1799年、イギリス南部の海辺の町、ライム・リージスに生まれたメアリーは、父に教えられて、兄と一緒に海辺で「変わり石」を採集します。「変わり石」とは化石のこと。 父が病気で亡くなり、メアリーは変わり石を売ることで、家計を助けます。
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主人公のメアリー・アニングは1799年生まれの人で、化石を掘り出す才能はあったものの、一般人で、詳しい資料が残っているわけではない。 だから、これは伝記ではなくてあくまで小説なのだが、作者(古生物学者)の主人公に対する愛情が感じられて、とてもいい作品になっている。 メアリーは貧し...
主人公のメアリー・アニングは1799年生まれの人で、化石を掘り出す才能はあったものの、一般人で、詳しい資料が残っているわけではない。 だから、これは伝記ではなくてあくまで小説なのだが、作者(古生物学者)の主人公に対する愛情が感じられて、とてもいい作品になっている。 メアリーは貧しい家に生まれ、当時の女の子がやらなければいけなかった家事、裁縫などより、父や兄と化石を掘り出すことに喜びを感じていた。 化石を掘るのも趣味ではなく、売って家計の足しにするためだが、それでもいかに彼女が化石を愛していたかが伝わってくる。 彼女は学者になるでもなく(当時は女性はなれなかっただろうが)、ただただ掘り続けた。一生。 でも結婚もせず、一生大好きな化石掘りを続ける人生、いいなあ、と思う。 それほど好きなことに出会えて、才能があり、それを続けていけて、しかも収入にもなる。ちょっと死ぬのが早かったけど、幸せだったろうな。 ジェーン・オースティンもちょっと出ていて、オースティンファンとしては嬉しかった。
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