漫画貧乏 の商品レビュー
unlimitedにて。 ブラックジャックによろしくの佐藤秀峰さんが、出版業界の慣習に疑問を持ち、また出版の将来性に危機意識を持って、2000年代に電子コミック販売にチャレンジした話。 危機意識と正義感と行動力がすごい。 システムエンジニアとしては、サイト構築費用をケチったあた...
unlimitedにて。 ブラックジャックによろしくの佐藤秀峰さんが、出版業界の慣習に疑問を持ち、また出版の将来性に危機意識を持って、2000年代に電子コミック販売にチャレンジした話。 危機意識と正義感と行動力がすごい。 システムエンジニアとしては、サイト構築費用をケチったあたりは悪印象。 暗黙の決まり事にもいちいち口を出すし、たぶん身近な仕事相手としてやりとりすると嫌になりそう。無関係な立場から成し得た成果だけ見ると正当だしすごい、ってなる人なのだろう。
Posted by
これはいい。しかも0円。一人の漫画家の苦悩と努力。「笑ってくれて構わないのですが、僕は世界を変えようと思っています。」こんなことを考えながら日々仕事に向かいたくなる。
Posted by
・ブラックジャックによろしく。で無断でセリフが4箇所変更。連載1話。名前変更、第5話。 →もっと漫画家の意志が入るもんだと思った。 ・編集者が行った取材内容を元に書いたら、抗議をうける。編集者は代行してるだけで責任取れないという。その翌年には、担当編集者の氏名を明記し、責任を取...
・ブラックジャックによろしく。で無断でセリフが4箇所変更。連載1話。名前変更、第5話。 →もっと漫画家の意志が入るもんだと思った。 ・編集者が行った取材内容を元に書いたら、抗議をうける。編集者は代行してるだけで責任取れないという。その翌年には、担当編集者の氏名を明記し、責任を取らせられるように。 →自分で取材は忙しくて行けないからのジレンマ。でも最終的に編集者をまけさせてるから、漫画が売れてるからこそできる技。 ・お金の話はわからない。ヒットしてるんだからいいじゃんと編集部。原稿料の定義がなされてないまま話がこれまですすんでた。覚書を交わしてようやく収穫。 →力のある漫画家じゃないとできないだろーな。 ・新人漫画家に原稿料の交渉ができる人は一人もいない。 →載せてもらえるだけでありがたい所に足元見られるよね。 ・小学館とは良い契約ができて感謝している。ただ、同時に出版社を通じてしか読者に届けられない挫折感。 →もうすぐ電子書籍とクチコミで圧倒できる漫画がひとつくらいあってもいい気がする。 ・漫画は出版社の商品。漫画家は協力してるだけ。 →媒体が限られれば、強気にできるよね。 ・電子書籍のウェブサイトで世界を変えたい! →ここが肝ですね。ただ、作者の漫画にどこまでの魅力があるか不明確。 出版社の汚いところをぶちまけた本。想像はしてましたが、実際に漫画を書いてかつある程度の成功を積み上げた人だからこそ批判できるんでしょうか。この人もこの人でうがってる感じはあるので全部の言い分を真実とは思いがたいですが、業界に風穴を開けようとする姿勢に応援したいと思いむす。
Posted by
マンガ界は金鉱の様なイメージがあり、金を発掘するのは途方もない労力や運が必要だが、ヒット作を描けば莫大な金が入って来る、そんな風に思っていた。 だが、ことはそれほど単純ではなく映画と同様に様々な困難だあるのだと認識した。セリフが勝手に直されることがこれほど多いことも知らなかった。...
マンガ界は金鉱の様なイメージがあり、金を発掘するのは途方もない労力や運が必要だが、ヒット作を描けば莫大な金が入って来る、そんな風に思っていた。 だが、ことはそれほど単純ではなく映画と同様に様々な困難だあるのだと認識した。セリフが勝手に直されることがこれほど多いことも知らなかった。脚本の場合は、現場でどんどん変わっていくのが常だ。だが漫画家の場合、作品として完成した原稿に手を加えられるのだから我慢ならないだろう。 時代は変わっていく。漫画家として生きていくことも脚本家として生きていくことも厳しいことに変わりない。作家にはそこに立ち向かう知恵と勇気が求められると感じた。
Posted by
安価にいいものを提供して儲けるって大変だろうし、そこに人のプライドとかも入ってきて泥沼化していたんだろうか。漫画を読むのは好きなので、良い着地点が見つかるといいな
Posted by
2012年現在の「海猿」「ブラックジャックによろしく」漫画家の状況あれこれ。前半は連載赤字に憤る話。後半は雑誌衰退に対し、個人で稼ぐための試行錯誤色々。 何かよく言えば冒険的、悪く言えばモメごとの多い作家さんなのは知ってた。確かに台詞や人物の無断変更は酷い(っていうか打合せ何や...
2012年現在の「海猿」「ブラックジャックによろしく」漫画家の状況あれこれ。前半は連載赤字に憤る話。後半は雑誌衰退に対し、個人で稼ぐための試行錯誤色々。 何かよく言えば冒険的、悪く言えばモメごとの多い作家さんなのは知ってた。確かに台詞や人物の無断変更は酷い(っていうか打合せ何やってたの?)。連載作家になりたきゃまず100万貯めろって現実も苦い(マンガ家志望の専門学校や塾では教わるのかな?)。我の強い個人的な主張を鵜呑みにするのは危険だけど、作者が憤るのも分からなくもないと思う。 反面、収入-経費=所得が原則なので税金計算違わん?とか、効率を考えて取材費のかからないテーマや作画のデジタル化、人件費の最適化など、努力はしてるのかなーとその辺書かれてないことに対して疑問に思ったりもした。週刊連載がいかほど激務か分からないし理屈屋というか職人肌ぽいので妥協は嫌そうだけど。 あと後半の交渉の不味さを読んでて、タイトル通りお金に飢えた印象、というかお金もそうだけど信用できる人が周りにほぼいなくて、フリーで不安定な人生だからこんな感じの突っかかった人なのかな~と思ったり思わなかったり。でもそこがこの人のマンガの強みと言うか根幹なんだよなと思ったり。新しい試み:漫画on webも見てみたけど、うーんー別にここで買い物しないといけない感じはなさそう。協賛企業なんかついてボチボチはやれてるのかな。 面白いかと言われると微妙。マンガ家の格差構造というより佐藤秀峰という作家のノンフィクションどっぷりという感じだった。果敢な先駆者か偏屈な道化師か。でも本当、紙の本が急落してるのは本当なので彼の七転八起ぶりには敬意を表したいと思って星3つ。
Posted by
漫画家の苦労。 漫画で全部書いているのかと思ったら 途中から文章。 最初にあった漫画は、Webに使った分、だそうで。 漫画家と小説家、といえば、印税で左うちわ、だと 思っていましたが、まさかの赤字だとは。 確かにひとりで書けば、時間はかかるけど丸儲け。 人が入ってしまえば、そ...
漫画家の苦労。 漫画で全部書いているのかと思ったら 途中から文章。 最初にあった漫画は、Webに使った分、だそうで。 漫画家と小説家、といえば、印税で左うちわ、だと 思っていましたが、まさかの赤字だとは。 確かにひとりで書けば、時間はかかるけど丸儲け。 人が入ってしまえば、それだけお金がなくなりますし。 読んでいて、かなり漫画家ってしょっぱいんだな、と。 原稿料は貰えるけれど、自分の本なのに 自分の本ではないとは。 そういえば、前に勝手に使った、というニュースを 見た事があります。 それがあれだったようです。 今はそうではないらしいですが、某社は原稿命で 作者の命はうすっぺら、だったと聞いた事があります。 漫画家って、まったくもって対等ではない現実。 新人の本をカバーするために、と聞いた事がありますが それでも…これは、きつい。 となると、小説家ってどうなのでしょう? 一人でしているとはいえ、取材とか資料とか 色々ありますよね??
Posted by
出版社が、取材や監修の責任を取らないくだりに苛立ちました。お金の問題もあるけれど、作者が編集者にビジネスパーソンとして扱われず軽視される立場に疑問です。
Posted by
震えた。この作者の方を応援したい。出版社の酷い部分もあるけど、理解できる部分もあり。あと、いくら安くてもショボい開発会社に発注するのはお金を捨てるのと一緒。
Posted by
Kindle storeで無料だったので息抜きに読んだ本です。とはいえ、漫画家佐藤秀峰の挑戦が描かれた良書なので、Kindle持ってる人は無料だしぜひ読んでみてください。んで、なぜ本書が無料なのかも考えさせられます。 話の構造はマンガのビジネス構造に囚われた出版社と漫画家の関係...
Kindle storeで無料だったので息抜きに読んだ本です。とはいえ、漫画家佐藤秀峰の挑戦が描かれた良書なので、Kindle持ってる人は無料だしぜひ読んでみてください。んで、なぜ本書が無料なのかも考えさせられます。 話の構造はマンガのビジネス構造に囚われた出版社と漫画家の関係と、その苦悩。ビックビジネスになるためには、たくさんのステークホルダーがきちんと利益を分配できる構造を作らないといけないということが身につまされます。 翻って自分は自分の属するビジネス界にきちんと価値を提供し、その貢献に寄与できているのか。明日も頑張らなきゃと思う一冊でした(2015.2.10ごろ読了)
Posted by