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ぼくがぼくであること の商品レビュー

3.9

10件のお客様レビュー

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2026/04/13

2026.4.11市立図書館 先日山中恒さんの訃報に接し、名前や活動はよくきいていたけれど(こどものときはテレビの「あばれはっちゃく」なんかもよく見てた)、本は読んだことがなかったな、と思い追悼読書として一冊予約して順番待って借りてみた。 1976年2月に角川文庫から刊行された...

2026.4.11市立図書館 先日山中恒さんの訃報に接し、名前や活動はよくきいていたけれど(こどものときはテレビの「あばれはっちゃく」なんかもよく見てた)、本は読んだことがなかったな、と思い追悼読書として一冊予約して順番待って借りてみた。 1976年2月に角川文庫から刊行された「ぼくがぼくであること」に、ふりがなをふり読みやすくしたもの、と奥付にあるが、国鉄→JR、看護婦→看護師のような加筆修正も少なくないのではないかと思う。通知表の評価方法も、書かれた頃は相対評価だったのが、21世紀になってから絶対評価に変わっているので工夫して加筆していると思われる。が、それでも「蒸発する」とか「大学生の兄の大学は紛争で授業にならない」とか「反抗的な不良は全学連になる」とか、ちょっとアップデートしきれない表現も多々あり、現代の子どもにはちょっとついていけないかもしれない。 ⋯と思って調べたところ、実業之日本社から単行本がでたのは1969年。主人公は5人兄弟の4番目、母親はヒステリックで抑圧的な教育ママ、入婿の父親は存在感なし、家庭でも学校でも体罰あり、プライバシーなし(手紙の盗み読みもあたりまえ)、成績が悪いというだけで子どもの言動を信じず問題児として蔑ろにされ(こどもにほぼ人権なし)⋯というのは、いま60代後半〜70代前半ぐらいになってる世代のすごしてきた世界なわけだ。 一方的に問題児扱いしてくる親元からとびだし、夏休みいっぱい見知らぬ山村の老人と孫娘(同じ小6)の家ですごした主人公が、すこしたくましくなって家に戻り、そこから村の少女の母親探しのために奔走しつつ、一方的かつ独善的な母親と闘っていくという物語で、終盤はおどろくようなどぎつい展開の連続だった。 始めはきょうだい唯一のおちこぼれだった主人公の孤軍奮闘だったが、要領の良い優等生で母親の思う通りに育ってきた兄姉たちも、全共闘の現場でまちがってしょっぴかれた長兄、高校で教務主任と対立して闘っている次兄、母の姿に疑問を持ちはじめた姉、それぞれだんだんと味方になってくれたのはよかった。最後まで母親(大人)を信じきっている妹はちょっと不憫だけれど、それにしても母親の片棒をかつぎすぎだし⋯ この本が出たしばらく後だったか、予備校生が金属バットで両親を殺してしまうような事件があったのは。 子どもも個人として尊重されるのが当たり前にはなってきた今はじめて読み、ほんの何十年か前の世界がやたら荒っぽくみえることに改めておどろいた。 著者は反戦派でありつつ、言葉の通じない強者を相手に、抑圧からの自由や権利を勝ち取るための闘いは辞さないスタンスが登場人物の言動に感じられる。 つばさ文庫版は現代的なかわいい挿絵をつけているけれど、これはむしろ時代ものとして読みついだほうがいいのではないか(下村湖人「次郎物語」みたいな)、という気もした。 世代ごとの感想(この当時の親世代=80代後半〜、この当時の十代=60代後半〜70代前半、団塊ジュニア以降、平成の子ども⋯)が聞きたくなる作品だった。

Posted byブクログ

2024/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何かで書評を見て、面白そうだな、と小5の息子用に購入。タイトルからしても、自我が育っていく今の時期にちょうど良いのではないかと思い、一緒に読みました。 1974年くらいに初版が出ていて、少し時代が古い。主人公の秀一の兄たちは、どうやら学生運動に少し足を踏み入れたりもしている。それを親が心配する場面などが出てくるので、「学生運動」や「反体制」について少し、息子に説明してあげる必要があった。主人公の秀一が親に反発して自立しようとする過程と、兄たちも学校や国の制度に疑問を持ち始めるということをリンクさせているのだろう。兄たちは家では母に従順で、いつも秀一は兄や妹と比べられ、叱られてばかりいる、という設定なのだが、そんな兄たちだって、何もかもに従順なわけではないのだ。 さて、怒られてばかりの秀一は、ついに家出を決意する。で、軽トラックの荷台に飛び乗ってしまうんだけど、なんとそのトラックがひき逃げ事件を起こす。このあたりから息子も、えー!どうなるの?と、物語に引き込まれました! たどり着いた先はかなり田舎の、おじいちゃんと同世代の孫が暮らす家。両親はおらず、訳ありの家庭のようだ。そこの孫娘「夏代ちゃん」は、秀一と違って、自分のこと(宿題やそれ以外の勉強)だけでなく、家事も農作業も、何でもテキパキと自分でこなしている。自分がいかに甘ったれだったか気づく秀一。夏休みの間、その家で過ごした秀一は、少しずつ精神的に成長していく。 さて、夏休みの終わりに家に帰った秀一には、家族(母)との対決が待っている。母は、秀一がついに家出までしたというのに、まだまだ全然改心していなくて、相変わらず秀一を支配しようとする。大切な夏代ちゃんとの手紙のやりとりにまで干渉してくる。それについては息子もかなり立腹していた笑。さすが令和の子ども(平成生まれやけどね)。人権感覚が育ってますね。 秀一と母との激しいやりとりに、きょうだいも入ってきて家は大変なことになる。また、夏代ちゃんの家も、財産を狙う(しかもひき逃げもしている)正直(まさなお)が、夏代ちゃんを騙そうとしていて大変。 最後までドキドキハラハラしながら読めて、面白かった。そして、家でも学校でも「ダメな子」と思われていた秀一が、自分のこと、大切な友達の夏代ちゃんを守ること、学校でも自分で問題を解決しようとすること、など、どんどんたくましく成長していき、少し大人に近づいていくのが読み取れた。 10歳くらいの子どもがこれを読むことで、大人だからってみんながみんな正しいわけじゃないとか、表面的に言うことを聞いて、うまく受け流す技もあるとか、母親だって弱い部分があるんだとか、いろんなことが気づけると思う。

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2024/08/18

教育に熱心すぎる母親と、母親の理想像から外れ問題児のレッテルを貼られた小学校6年生の主人公。 強く叱責されても、抗えず別のところでストレスをはく、その結果、また叱られるという悪循環。 あるとき、「こんな家出て行ってやる。」というと、母親から「家出すら出来ない。」とこき下ろされ、...

教育に熱心すぎる母親と、母親の理想像から外れ問題児のレッテルを貼られた小学校6年生の主人公。 強く叱責されても、抗えず別のところでストレスをはく、その結果、また叱られるという悪循環。 あるとき、「こんな家出て行ってやる。」というと、母親から「家出すら出来ない。」とこき下ろされ、感情的に家出を敢行。それをきっかけに様々な出会いが少年を成長に導いた。 家出をしたことで世界が広がった少年には、これまでの強権的な母親とは違う姿が見えるようになっていた。視点が変わると、物事が違って見える事をいろいろなエピソードから教えてもらえる。 古い書籍なので、戦争の話しやら学生闘争やら昔の言葉が多い。 めがねをかけたつり目の教育ママなんて流行らないとも思ったが、大人の浅さやエゴをうまく表現していて面白かった。現代でも通じるかな? 雪崩のように災難が落ちてくる母親に同情的になったのだが、「それは自業自得だ」と他人事のように話しを締めくくる主人公たちの親子関係にも寂しさを感じた。。 夏休みの読書感想文にいかがでしょうか。

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2023/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1976年の作品らしい内容。学生運動で捕まったり、学校で立たされたりしている。母親もここまでヒドイ人いるかな?と思うくらい徹底してヒドイ。山中恒らしいとんでもない内容でおもしろいけれど、今の子が読んでどう思うのか気になった。

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2023/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表紙は今どきの絵柄ですが40年以上前の作品です。 これは…母親の立場で読むと辛いです… こんなに嫌われないように気をつけないと…

Posted byブクログ

2022/06/06

1969年に刊行され、その後出版社が変わりながらも版を重ねている名作。 婿養子に入り母親の尻に敷かれっぱなしの父親。 兄弟4人は全員優等生なのにただ1人出来が悪いと秀一(ひでかず)をいつも叱り、抑圧する母親。 学校での秀一の素行をとことん調べあげ母親に密告する妹のマユミ。 母親に...

1969年に刊行され、その後出版社が変わりながらも版を重ねている名作。 婿養子に入り母親の尻に敷かれっぱなしの父親。 兄弟4人は全員優等生なのにただ1人出来が悪いと秀一(ひでかず)をいつも叱り、抑圧する母親。 学校での秀一の素行をとことん調べあげ母親に密告する妹のマユミ。 母親に押さえつけられ、妹に見張られて、自分のやりたいことがすべて否定され、奪われている様子に胸が苦しくなります。 自分だけが勉強ができない、他の兄弟のようになれないことにもがき苦しみ、ある日、抑圧に耐えらえなくなった秀一は家出を決行します。 その途中、ひき逃げを目撃したり、転がり込んだ山中の家が武田信玄の隠された財宝に関係する家で、住人のおじいさんと少女は何か事情をもっていそう。 色んな冒険や事件が待ち構えています。 学校と家という狭い世界で暮らしていた少年がおじいさんと少女に出会うことで新たな世界が見え、影響され、少年の心の中が少しずつ変化し、整理されていきます。 一見、母親の敷いたレールを素直に走っているかのように思えた兄や姉も、きちんと自分の考え、主張を心の中で持っていたことも秀一は知ることができました。 子どもだって親の庇護は必要ではあるけれど、親の所有物ではなく、いつまでも思い通りにはならない、ひとりの人間、一個人なのだ、ということを最後には教えてくれます。 大人である自分も胸が苦しくなったりハラハラさせられたのです。 子どもが読んだら…子どもの心にも激しい化学反応が起こるでしょうか。

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2022/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おススメ本に表示されたので読んでみた児童書。 45年も前に書かれたお話。今とは時代背景が違い、小学生が廊下に立たされる等サザエさんやドラえもんの世界とも重なるが、今の小学生でも面白く読めるのではないかと思う。 この話に出てくる母親は、今の時代で言うところの毒親で、普段小説を読むときに母親が出てくれば少しは共感する部分もある物だけれど、この話の母親には嫌悪感しか抱かなかった。 最後の方まで問題は山積みのようだったが、最後はスッキリと解決し、読後感は良かった。

Posted byブクログ

2021/12/30

ダメな子のレッテルをはられ成り行きで家を飛び出した小学6年生の男の子。ついたところはおじいさんと女の子の住む田舎の家。夏休みの1ヶ月そこで過ごしながら彼は自分を省みる。家を離れてわかること、ひとりになってわかること。母親の言動がひどくて母親である私も全く母親目線にはならず子ども目...

ダメな子のレッテルをはられ成り行きで家を飛び出した小学6年生の男の子。ついたところはおじいさんと女の子の住む田舎の家。夏休みの1ヶ月そこで過ごしながら彼は自分を省みる。家を離れてわかること、ひとりになってわかること。母親の言動がひどくて母親である私も全く母親目線にはならず子ども目線で読む。子どもに対して怖いくらいひどい大人。大切なものを守るために親とだって闘わないといけない時がある。自分が自分として生きるために。これはおもしろかった。子どもたちにもどんどんすすめたい。

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2017/04/25

 家でをめぐり起こる事件、友との関係、家族、いろんなことが起きる中で、主人公はどう決意したのか。おすすめです。

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2013/03/25

成績の良い兄弟に挟まれた三男が主人公。母は、ストレス解消のように、自分を叱る事に励んでいる。妹は告げ口魔。こんな家、出て行ってやる!じゃ、出て行けば。という売り言葉に買い言葉で、引っ込みがつかなくなり、家出する。しばらく時間をつぶして帰ろうと思っていたが、思わぬ展開になり、それを...

成績の良い兄弟に挟まれた三男が主人公。母は、ストレス解消のように、自分を叱る事に励んでいる。妹は告げ口魔。こんな家、出て行ってやる!じゃ、出て行けば。という売り言葉に買い言葉で、引っ込みがつかなくなり、家出する。しばらく時間をつぶして帰ろうと思っていたが、思わぬ展開になり、それを機に自分や家族を考えていく。内容は悪くありませんが、事情があるにせよ、母親が酷すぎるのがお薦めできないポイントです。

Posted byブクログ