日本を追い込む5つの罠 の商品レビュー
TPPの問題が書かれていたので、第三者から見たこの問題に関する意見を知りたく購入しました。 このTPP論議でいつも感じる事は、反対派の意見には多くの数値と理論が展開されているのに、賛成派は『安くなるのは消費者に良いことだ』と言った風な大雑把な表現が目立っている点でした。 基本的に...
TPPの問題が書かれていたので、第三者から見たこの問題に関する意見を知りたく購入しました。 このTPP論議でいつも感じる事は、反対派の意見には多くの数値と理論が展開されているのに、賛成派は『安くなるのは消費者に良いことだ』と言った風な大雑把な表現が目立っている点でした。 基本的に自由貿易は賛成派ですが、気になる点であった規制や制度の共通化と言った事に関する隠された部分の答えが書かれているのではと思います。 財政に関しては緊縮か出動の意見は分かれると思いますが、現状の欧米日を鋭く見抜いていると思われる点や、これから先の日本に対する提言は大変考えさせられました。
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いろいろと気付きを与えてくれた1冊。 ・リーマンショックの根源は、金から金を生み出す狂気的金融マーケット。さらにそれを促進した新自由主義的思想。 ・金融マーケットの肥大化により生み出された貧富の差 ・財政緊縮は解決策ではないという示唆 ・沖縄は日本国ではないという感情 ・軍産複合...
いろいろと気付きを与えてくれた1冊。 ・リーマンショックの根源は、金から金を生み出す狂気的金融マーケット。さらにそれを促進した新自由主義的思想。 ・金融マーケットの肥大化により生み出された貧富の差 ・財政緊縮は解決策ではないという示唆 ・沖縄は日本国ではないという感情 ・軍産複合体の現状 それに対して日本はどうしていくべきかと。(横山)
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日本人よりもしっかりと日本人のことを思い書かれた内容だと思います。我々日本人が見失っている点・見落としている点がたくさんあるように思います。その原点を見つめ直すに良いのではと思います。
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カレル ヴァン ウォルフレンの新書。主題の選び方の基本は彼そのもの。そこに5つの罠というタイトルをつけるという新書アレンジが加わって、民主党に期待し、その政権が失敗に終わった理由は日本が実質的に未だアメリカの支配下にあるという事実であると解く。なにしろ札束をすればいいのに、という...
カレル ヴァン ウォルフレンの新書。主題の選び方の基本は彼そのもの。そこに5つの罠というタイトルをつけるという新書アレンジが加わって、民主党に期待し、その政権が失敗に終わった理由は日本が実質的に未だアメリカの支配下にあるという事実であると解く。なにしろ札束をすればいいのに、という部分の主張に全く同意できないので他の部分に対しても懐疑的な目を向けてしまうが、マクロ経済的な分析としてのドル紙くず論は全く同意。FXで賭博しているみなさんもここらへんだけは理解していてから賭博してほしいと切に思ってる。最後の5つめの罠(権力への無関心という怠慢)は、良心的な欧州のインテリの常識っぽくて大好き。そのように生きていきたい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
東日本大震災をあけての、日本が抱えてる問題点を論じる。 TPP、緊縮財政、原発、沖縄問題。 財政健全化を目指すあまり、必要な公共福祉が蔑ろにされる、 家計と国家を同列で論じるのはナンセンス、というのは大いに同意。 一方で、市場原理至上主義が危険なのはわかるが、=小泉改革に際しての民営化が格差を生んだ、アメリカナイズされただけだ、というのは違う気がする。 セーフティネットの拡充が不足してただけであって、アプローチは間違ってないだろう。 鳩山首相の政治哲学が真の主権国家を思っていた、太陽光発電こそ最上のエネルギー源、沖縄基地不要論など、現実的でない見解に感じられた。 新書1冊では、論点はひとつに絞ったほうが深くて説得力があるとも思う。
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ウォルフレン氏の本はいつも日本に対する愛情が感じられる。これもそう。無関心が最大の敵、権力の腐敗を許すまいと立ち上がれたはずの人が、無関心や無気力、あるいは怠慢を理由にそれをしないことが問題であると。最後の、政治家に日本を導くチャンスを与えろ、とはその通りですね。アメリカの言いな...
ウォルフレン氏の本はいつも日本に対する愛情が感じられる。これもそう。無関心が最大の敵、権力の腐敗を許すまいと立ち上がれたはずの人が、無関心や無気力、あるいは怠慢を理由にそれをしないことが問題であると。最後の、政治家に日本を導くチャンスを与えろ、とはその通りですね。アメリカの言いなりでマスコミは政治家を貶め、それを疑問に思わず国民は信じてしまう。危険です。
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