ラン の商品レビュー
自分の中での森絵都はやっぱりヤングアダルト作家のイメージが強くて、ファンタジー色が強くても違和感なく読めたけれど、今作のように大人を主人公にした小説でファンタジー要素があるとどうも違和感を感じてしまった。 主人公が走る理由も、ドコロさんがチームにこだわる理由、メンバーそれぞれの...
自分の中での森絵都はやっぱりヤングアダルト作家のイメージが強くて、ファンタジー色が強くても違和感なく読めたけれど、今作のように大人を主人公にした小説でファンタジー要素があるとどうも違和感を感じてしまった。 主人公が走る理由も、ドコロさんがチームにこだわる理由、メンバーそれぞれの役割と走る理由に説得力が足りない気も。 展開としてはベタで嫌いではなかったけど。
Posted by
死んだ人間、生きてる人間。 そこにはハッキリとした隔たりがある。 いろんな思いを抱えたまま離れ離れになってしまうと、そのままでは次に進めない。 輪廻転生があるかどうかはわかないけれど、【そういうこと】なのかもしれない。 【内容】 9年前、家族を事故で失った環は、大学を中退し孤...
死んだ人間、生きてる人間。 そこにはハッキリとした隔たりがある。 いろんな思いを抱えたまま離れ離れになってしまうと、そのままでは次に進めない。 輪廻転生があるかどうかはわかないけれど、【そういうこと】なのかもしれない。 【内容】 9年前、家族を事故で失った環は、大学を中退し孤独な日々を送っていた。 ある日、仲良くなった紺野さんからもらった自転車に導かれ異世界に紛れ込んでしまう。そこには亡くなったはずの家族が暮らしていた。 やがて事情により自転車を手放すことになった環は家族に会いたい一心で"あちらの世界"までの道のりを自らの足で走り抜く決意をするが…。
Posted by
カラフルがすごく好きだったので読んでみました。あの世とこの世みたいな構図はカラフルと似ていました。 読み終わり、なんだか心がほっこりしました。
Posted by
「ラン」というタイトルから爽やか部活系の物語を想像して読み始めました。 ところが、最初っから暗い。余りにも暗い。 爽やかどころか、とっても陰鬱。 物語中にも出てくるが、主人公は人生に対して「後ろ向き」に走っている。 死者やランニング仲間との邂逅を通して、一進一退しながらも前向きに...
「ラン」というタイトルから爽やか部活系の物語を想像して読み始めました。 ところが、最初っから暗い。余りにも暗い。 爽やかどころか、とっても陰鬱。 物語中にも出てくるが、主人公は人生に対して「後ろ向き」に走っている。 死者やランニング仲間との邂逅を通して、一進一退しながらも前向きに変化していく様子が面白かった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
両親と弟を事故で亡くし、 その後を一緒に生活してきた奈々美おばさんも亡くし、 仲良くなった猫のこよみもこの世を去り、 友達になった自転車屋の紺野さんは田舎に帰ってしまった。 そんな紺野さんからのプレゼントは、 モナミ1号という自転車。 ある日、 モナミ1号に導かれるように こぎ着いた先には。 あの世とこの世の境目を越えてしまった、環。 そこから物語は進み、 自転車なしでも レーン越えを出来るようにと 走り始めた環。 冥界に行くために。 うしろむきに走るために。 森さんの本は数冊しか読んだことないけど、 森さんワールドって感じです。 主人公環の目線で進む文体はとにかく読みやすいし、 本当の極悪人は登場しません。 でも、 年齢を重ねて いろんなものや事情がまとわりつくと こーゆー人になっちゃうんだろうなあという人が登場しますが、 やー、かなりのツワモノです。笑 登場人物たちが どんどん愛しくなっていくのは さすがだなあと。 すごく苦手で 実際にいたらたぶん私だったら さっさと手を引くような 真知栄子ですら カッコ良く見えてしまった。 登場するのは、 どこにでもありそうで 不幸だと思ってしまいそうなものを抱えてるけど 文調や文体が それを重たらしくさせず 素直に読ませてくれます。 出来すぎ、 キレイすぎ、 あの世とこの世の使い方、 とか言えばキリがないけど 私はそれが好きでした。 クリーンヒットって感じです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2012/6/12 おもしろかった!興奮したしうるっとした!! 森絵都だから当然この本は読む。 だから背表紙のあらすじも読んでなくて、単純に走ることにはまった人の本なんだろうと思ってた。 長距離ってことは知ってたからその情報だけどっかで知ったのでしょう。 でもふたを開けてみたらびっくり。 そんな理由だったとは。流石の森絵都節。 主人公もかわいそうな環ちゃんでないのがいい。 言い返し方なんてなかなかいない気の強さよ。 人って一面だけじゃないのよね。分かってるんだけどつい一面だけだと思いこんでしまう。 大島君の方向音痴は致命傷レベルだと思うのでなんとかしてあげて。
Posted by
内容を知らずに読み始め、またその系統の話(「また」というのは「カラフル」の事をさす)かと思ったが、独特の設定と切り口で描かれていくので引き込まれる。 充分面白いんだと思うけど、感情移入して読むタイプの私にはどうしても主人公と同じ気持ちになれないので、なんとなく消化不良のまま読み...
内容を知らずに読み始め、またその系統の話(「また」というのは「カラフル」の事をさす)かと思ったが、独特の設定と切り口で描かれていくので引き込まれる。 充分面白いんだと思うけど、感情移入して読むタイプの私にはどうしても主人公と同じ気持ちになれないので、なんとなく消化不良のまま読み終えた。 おそらく状況が特殊過ぎて心理状態の想像がつかないので、感情移入も出来なかったのだと思う。 ある意味ファンタジーだと割り切って読めばよかったのか。
Posted by
森絵都ワールド♪ 「ひとりぼっち」のいろんなかたちが見られる一方で、 「ひとりぼっちじゃない」ことに気づく一冊。 人の素直な感情が、ストレートに伝わる1冊!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルからテーマが分りやすいわりに、走るシーンまでが長い。 いつになったら走るねん?!とやや焦らされながら読み進める。 タイトルとは別の、裏側のテーマは暗くて地味。 主人公も地味。 何となく物語の結末も予想できる。 それでも読後が爽やかでスッキリした気分になるのは、テーマが「走る」だからでしょうかね。 走った後の爽快感が、本を読んだ後にも感じられました。
Posted by
環が走ってるときの描写を読むともっと自分も頑張ろうと思う。 苦しくて苦しくて自分の限界を超えても頑張る姿勢。
Posted by