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グリフィンとお茶を の商品レビュー

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31件のお客様レビュー

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2017/11/09

作家の萩原規子さんが、ファンタジーの本の中に登場する動物たちのことを書いたエッセイのような児童書でした。 犬やクマ、猫、ライオン、イノシシ、ネズミなど、身近な動物の話に混じって、ドラゴンやユニコーン、グリフィンといった、ファンタジーでおなじみの架空の動物も登場する本の紹介をされ...

作家の萩原規子さんが、ファンタジーの本の中に登場する動物たちのことを書いたエッセイのような児童書でした。 犬やクマ、猫、ライオン、イノシシ、ネズミなど、身近な動物の話に混じって、ドラゴンやユニコーン、グリフィンといった、ファンタジーでおなじみの架空の動物も登場する本の紹介をされています。 動物好きの私は、なんだかここに紹介されている本を全部読んでみたくなりました。もちろん、神話や伝説の話からもとっているので、知っている本もありましたが、知らない話もたくさんありましたので。 知っているのでは、まず、「ライオン」の章の『ナルニア国物語』の解説。映画のワンシーンが鮮やかによみがえってきます。ここではライオンのアスランが重要な人物なのでした。 それから、「ニシキヘビ」の章の『ジャングルブック』。懐かしい話です。オオカミに育てられたモウグリ少年がニシキヘビのカーにジャングルの掟をいろいろ教ります。モウグリがジャングルで生き延びていくうえでカーの存在はとても大きかった。そして、私もニシキヘビをここまで中心人物として書いた小説は読んだことがないなと思いました。 最後に「グリフィン」。この動物の印象は私は薄いのですが、『ハウルの動く城』にも登場していたそうです。私は未読ですので、この本で初めてしりました。その形態は、頭から胸がワシ、胴の後がライオンということで、ヨーロッパ王家の紋章をイメージするということで、なんだか興味深い動物です。 小説の物語は人間が主役となりますが、こんなに活躍している動物たちがいたのですね。彼らがいるからこそ、これらの話が、味わい深いものになっていたのでしょう。 ユニークで親しみ深い動物たちの活躍する話が、最初から最後までぎっしりとつまっているこの本は、その文章からも、子供の頃に読んだ本への懐かしさや動物たちの可愛らしさが感じられます。 暑くて眠れない夜には、この本で童心に返って、ファンタジーの動物に会いに行くのもいいと思いました。

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2012/07/27

物語に出てくる動物だけじゃなく、実際に飼っていたヒヨコやおもちゃのカエルの事まで書いてあって面白い。 猫,グリフィン,白鳥,ドラゴン,ダイモン,の回が特に好き。 グリフィンの回で、DWJの「ダークホルムの闇の君」について書かれてて、どれも共感出来る事だったのが嬉しい。 反対に、...

物語に出てくる動物だけじゃなく、実際に飼っていたヒヨコやおもちゃのカエルの事まで書いてあって面白い。 猫,グリフィン,白鳥,ドラゴン,ダイモン,の回が特に好き。 グリフィンの回で、DWJの「ダークホルムの闇の君」について書かれてて、どれも共感出来る事だったのが嬉しい。 反対に、ユニコーンの回で絶賛されてる「最後のユニコーン」は、昔読んだ事があるけど、なんだか難しいって印象しかなくて、内容も朧気にしか覚えてないのが残念…。読み直してみようかなぁ。

Posted byブクログ

2012/06/12

荻原規子さんの主に動物物語に関する読書体験を綴ったエッセイ。 豊かな物語作家はやはり豊かな読書体験を持っているのだなあと思った。 児童文学全集が家にあるって羨ましい。 幼少期の読書体験はその後の読書傾向に大きく影響すると思うけど、それらがどれだけ心に響いて、どれだけ記憶に留める...

荻原規子さんの主に動物物語に関する読書体験を綴ったエッセイ。 豊かな物語作家はやはり豊かな読書体験を持っているのだなあと思った。 児童文学全集が家にあるって羨ましい。 幼少期の読書体験はその後の読書傾向に大きく影響すると思うけど、それらがどれだけ心に響いて、どれだけ記憶に留めるかは本人次第。大切な記憶として自分のものにして、それらと自分の経験と想像力を昇華したのが荻原さんの描く物語なんだろうと思う。 タイトルだけは知っているけど読んだことがない本についても結構触れられていたので、読んでみたいと思う。

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2012/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

荻原規子さんが徳間の「本とも」に連載していたもの。 サブタイトルに~ファンタジーに見る動物たち~とあるけれど、もっと広くファンタジー論&荻原さんの読書体験や子どものころのエピソード。 ファンタジーの王道、ナルニア国物語はもちろん、古事記・枕草子・ソロモンの指輪と守備範囲が広い。 読んでいて、再読しなくてはと思った本・多数でした。

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2012/04/23

うーん、私ってぇ、荻原さんほど頭がよくないのでぇ、なんとなく僻んでしまうみたい。ファンなんですけれども。

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2012/04/10

ファンタジーに出てくる動物たちを、荻原規子の視点から回想した本。出てくる作品がみんな読みたくなる……。

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2012/04/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

分類902 空色勾玉シリーズやRDGの作者の 動物物語(架空生物を含む)のエッセイ。ファンタジーや神話や古典文学の中に登場する動物たちの随想。 作者が好んだという本のラインナップを見て、私も好んで読んだものがあると嬉しいし、知らないものは読みたくなった。 ケロちゃんの家のくだりは なんだか作者の少女時代を思って、親しみを覚えた。 YAもしくは大人向け。先に作者の物語の本を読んでから、このエッセイを読んだようが楽しめるだろう。

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2012/03/18

副題「ファンタジーに見る動物たち」とありますが、20の動物、幻獣を取り上げています。ただ、それらの生態を掘り下げたような内容ではなく、荻原さんの読書遍歴や子供のころのエピソードを踏まえお話となっていて、ファンの私は興味深く読むことができました^^ 作曲家の菅野よう子さんとの交流が...

副題「ファンタジーに見る動物たち」とありますが、20の動物、幻獣を取り上げています。ただ、それらの生態を掘り下げたような内容ではなく、荻原さんの読書遍歴や子供のころのエピソードを踏まえお話となっていて、ファンの私は興味深く読むことができました^^ 作曲家の菅野よう子さんとの交流がある話があり、菅野さんが勾玉のイメージソングとか作ってくれら素敵な曲ができそう、勝手に妄想しまいました(笑) 巻末の方に、荻原さんのお母様は空想をあまり解さない人で、そのせいか空想より読書にのめりこんだということが書かれていて、私とちょっと似てるなぁと親近感がわきましたw

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2012/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読みたいと思いつつ、やっと読了。 副題にあるように、ファンタジーに登場する動物(架空も含む)に注目してつづられたエッセイ。 ファンタジー評論ではなく、どの作品がいかに荻原規子さんの心をとらえたのか、それはなぜなのか、ということを、出会った状況をふまえながら、個々の問題として考えている。しかし、それによって、ファンタジーの本質を結果的に導いているように思われる。 ファンタジーの評価点が似ているところも多くて、紹介されている本を読みたくなって、図書館にさっそく予約をかけた。とくにそうだよな、と思ったのは、小人作品への評価。ずばり、私もそう思います!! 引用メモをしておこう・・・。 荻原さん本人を知りたい人、すなわちファンの人にも待ちわびていた本なのかもしれない。 ファンとしては、荻原さんと自分の干支が一緒でびっくり。めちゃめちゃ若いよなぁ。。。また、「ヒヨコ」の中に出てきた小屋を作ってくれたお父さんのお話もよかった。お母さんは何度も出てきたが、お父さんはここだけ。・・・そういえば、お亡くなりになったのが、ちょうど一年前だ、と思い出す。 私的な部分と作品への洞察がたっぷりつまったエッセイ。いうか、作品分析は私的なことを通してしか語れないのかもと思わせるものだった。

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2012/02/29

ファンタジー作品に登場する動物をお題に書かれたエッセイ。 本の紹介としても熱があって面白かった。 実はとても私的な本なのかもしれない。 著者が作家という職業についたわけや、彼女の小説作法まで、ところどころに垣間見えるのが興味深かった。 エッセイというのは、ある意味「わたしを理解...

ファンタジー作品に登場する動物をお題に書かれたエッセイ。 本の紹介としても熱があって面白かった。 実はとても私的な本なのかもしれない。 著者が作家という職業についたわけや、彼女の小説作法まで、ところどころに垣間見えるのが興味深かった。 エッセイというのは、ある意味「わたしを理解して」っていってるようなところがある文章だからね。 読書歴とか微妙に重なっているところがあるんだけど、感じ方が違う部分も多々あって、そこら辺がわたしが著者の本の愛読者になれない理由なんだろうなと思ったりもしました。 (タイトルで「黒龍とお茶を」というマカヴォイのファンタジーを思い出した。続編、読みたいなー。ディズニーあたりが3Dで映画にデモしてくれないかな……無理か)

Posted byブクログ