花酔ひ の商品レビュー

村山由佳【著】

2012/06/05

先に言っておきますと、私は映画版「愛の流刑地」を拝見して、その幻想的な世界感に感銘を受けてDVDまで買ってしまった人間です。なので本書は好みです。幻想的な世界観とエロスは紙一重な気がするんです。古事記然り、創世記然り。
さて、どうでもいい戯言はここまでにして。
前作のダブルファンタジーの時は「村山由佳はどうしてしまったんだろう？」と、純愛路線から官能路線への突然の方向転換に衝撃を受けました。内容もただただエロくてアクが強い印象。
対して「花酔ひ」、私は結構好きです。ストーリーはW不倫という見るからにドロドロした内容を連想しましたが、読んでみるとことの外読み易く、サクサク読めちゃいました。こんな不倫なら、ありかも？なんてことも思ってしまいました。主人公の和装の描写だったり、はんなり情緒のある京都弁、京都の街の匂い立つような風情、とても素敵に表現されていて良かったです。そして、主人公の不倫相手の男性がかっこよくて素敵。京都弁も素敵。村山さんの書くチョイワルでワイルドな男性は天下一品ですね。

2012/06/01

ダブルファンタジーも読みましたが、こちらの内容は・・・まあ、あるようなないようなお話でした。内館牧子ばりのドロドロ感（笑）があるのかと思いきや、ラストは・・・やや消化不良な感じがしました。麻子と正隆の場合はその後どうなったのか気にはなったけど千桜と誠司の場合は「こりゃ終わったな」てな印象です。

2012/05/31

二組の夫婦のスワッピング物語（笑。エロ小説としては◎ですけど…。先に読んだ「放蕩記」といい、この人、これからはこういう路線で行くのかしら。

2012/05/31

なんとなく、新作が出ると
手にとってしまう作家さんなのだけど、
これも、なんだか、私には合わなかった。

最後も中途半端な気がしたし。

2012/05/23

大人の性欲は何歳まで続くのだろうか、という素朴な疑問を抱く。男子は70歳くらいまで？女子は？40代でも50代でも活発なら、夫婦でその点において相性が合っていることがとても重要な気がする。でも相性だけでは結婚できあいのが人生の難しいところなのかもしれない。

2012/05/25

エッチシーン満載で、思わずもじもじしながら読んだ。性癖の合わない二組の夫婦がたまたま双方の相手に惹かれ合うが、たまたま過ぎやしないか。それでもいわゆる好色本より純文学っぽく感じたのは、そうなる環境や周囲の人物が細やかに描かれているからだろう。特におばあちゃんが素敵だった。今までマゾはヒールで踏まれたりムチで叩かれたりのコミカルなイメージしかなかったが、リアルに描写されるとかなりシリアスであった。もう少し明るく終わらせて欲しかったな。

2012/05/19

どんどん小説の幅が加速しているような。離婚前の小説は読んだことがありませんが、もっと爽やかな恋愛だったような。今の方が私には合いそうです。直接的な表現をしてるわけではないのに、何とも心を突く表現がうまい。。。一気に読んでしまいました。読みやすい。京都弁にふいてしまった。そんなにはんなり使っちゃう？笑　好きな作家になりそう。

2012/05/14

その描写のひとつひとつは興味深く読みました。男ですから。
しかしながら、気軽に読める小説として楽しめたのかは分かりません。
ラスト近くのシーンは渡辺○○さんのベストセラーを思い出しました。

2012/05/07

千桜の唐突な豹変ぶりや麻子の鈍感ぶりには
？と思ったけど昔の着物の話や葬儀屋の裏話が
なかなか面白かった。一気に読めた。
結末が消化不良だが不倫なんてこんなもんだ。

2012/05/06

初 村山由佳さん。

想定からも題名からも、
不倫の話なんだろうなーって思って、
かなりの覚悟を要したのだけれど、
ぐいぐい引き込まれた。

他の方の評価があまり高くないのは、
彼女の他の作品が秀逸って事なのか？

誠司・麻子、
桐谷正隆・千桜

大好きなのは、麻子のおばあちゃんのトキ江さん。

着物の話も粋な感性も割り切りっぷりも大好き。