嘆きの美女 の商品レビュー

柚木麻子【著】

2015/11/23

嘆きの美女という美女たちのブログを荒らすことに生き甲斐を見いだしているデブでブスの主人公が、ひょんなことからその美女たちと暮らすことになる。
「生きていると色々辛いことがあるのはブスも美女も同じなんだ」と気づくことで、屈折した思いから抜け出し、前向きで強い女性になっていくお話。
柚木さんらしいどろどろした女同士の関係や、内面のじくじくした思いがこれでもかと描かれる。
現実はこんなに上手くいかないよな～と思うくらいのハッピーエンド。さいごにちょこっとアッコちゃんとの繋がりがあったりしてニヤリ❗

2015/10/25

美しく生まれた苦労・・・なんてよくわからない。
だけど、性格まで醜いころの耶居子は正直怖い。
見た目の美しさも醜さも
それぞれの悩みは、ないものねだりのようである。
こんなに人生はうまくいくはずないよねって思うものの
トントン進むテンポは小気味いい。

プールのゼリー！
「あしながおじさん」を読んだときに
私もそこで泳いでみたいと思ったものです。
懐かしいな～～～

美女もブスも関係ない。
自分ってものをしっかり持っていればいいよね。

ただ、どうしたものか。
みんなの幸せを願っているんだけどな、
あまりにも順風満帆にモゾモゾしちゃうものを感じちゃう。
あ。。。これって、私の中にある悪意かしら(;^ω^)

2015/10/16

すごい美女なんて、”性格悪いんでしょ？イジワルなんでしょ？”と思うけど、そういうタイプの美人は出てこなくて、ドロドロっぽい話ではなかったし、テンポがいいので読みやすかった。ホッとした。

プールにゼリー？　あまりにも巨大すぎて美味しそうに感じられない。物事には限度ってもんが・・・。しかもプールの上をハイヒールで歩いてズブズブ？　イヤだ、それもう食べられない。こんなに大量に作ったのに絶対残っちゃうよね、もったいない（でもいらない）・・・とか、細かいこと言えば「それはちょっと・・・」と思うところもあったけど、楽しく読めたからまぁいいか。

耶居子の僻み節も毒舌も、代わりに思ったことを言ってもらったみたいで痛快。

「耶居子ごはん日記」もけっこう充実してる。クリスマスのプレゼントにもらった日記帳、最初はちっとも嬉しくないって言ってたのに（笑）。素直なんだか素直じゃないんだか・・・。

2015/09/01

思ったより明るい話だった
装丁と題名が内容とあってないなぁ

ユリエがかなり変わったけど人間ってこんなものかしら？
優子ちゃんと葉月さんは最初から最後まで温和だったけど
美人は褒め上手って本当だろうなぁ
上っ面だけでも本気だもんな
続編書いてもいい気がする
葉月さんと優子ちゃんにスポットあてて

ユリエが腹黒いんだかどうなのかが微妙でちゃんと描いて欲しかったな

2015/08/12

主人公の女の子が本当にこじらせ女子！
見た目も中身も美人とは言えないけど、そんな女の子がこれまで経験してきて育ってきた美人への妬みや僻みや憧れとか偏見がストレートで面白い！サバサバして真っ直ぐ意見を言うところに惹かれた。美人の友人と生活を共にしていくうちにわかってくる美人の生活や感性がこじらせ女子と合わさって、主人公はだんだん変わって いくところも環境は大切なんだと思った。
食べ物が細かくよく出てくる（固有名詞が多い）ので、女の子にとっての食の大事さが現れているなと思った。

2015/07/30

妬み、僻み、嫉み…大放出！！
主人公のネガティブさが何故だか気持ちいい。
美女たちのもっともらしい言い分への切り返しが最高。
置かれた境遇が違っても、それぞれ悩みはあって
それと向き合えるかどうかが大切なことなのだなー

ちょこちょこ出てくる映画や漫画の話でテンションがあがる私は主人公寄り。
さりげなくアッコさんが出てきて更にお得な気分。

カロリーメイトが食べたい。

2015/06/13

物語の展開としては現実にありえないのですが、そのありえなさがコミカルでおもしろかったです。
ブスでも美人でも、人からうらやましがられるような人であっても、誰でも劣等感や屈折した気持ちがあるのだということがどんどん浮き彫りにされ、けれどそれを克服することはできるのだという希望だって持たせてくれる物語でした。

柚木さんの作品の中だと、本屋さんのダイアナの雰囲気と近いと思いました。
本屋さんのダイアナを読んでおもしろかった人はこの本も読んで欲しいし、この本を読んでまだ本屋さんのダイアナを読んでいない人は、ぜひ本屋さんのダイアナを読んで欲しいです。

2015/06/02

外見も中身もダメダメな女性が美女達と同居する話。主人公の嫌がらせが、結局役に立っていることに笑える。見た目がどうであれ、コンプレックスは人それぞれ。ありのままでいれる自分と環境に「ありがとう」を。面白かった！

2015.6.1

優しさとは相手の苦労を表面からうけとることだ

2015/03/29

ブスVS美女。

美人が美人ならではの悩みを相談しあうサイト「嘆きの美女」。
性格も容姿も超絶ブスな耶居子は、このサイトを荒らすのを唯一の生き甲斐としていた。
ひょんなことから耶居子は、このサイトの管理人：ユリエ(もちろん美女)と同居をすることになってしまう…
美女とブスが一つ屋根の下で生活をするとどうなるのか？

面白かった！！
単純な起承転結で構成されているのですが、
何だろうこの、充実感は。
美女を一刀両断するブス視点が本当に鋭くて、面白くて
女性は一読の価値ありです。

「自分らしくいられることが美人」という結末に持ってくるかと思いきや、
完全にそうはさせない(結局はルックスも大事)のがリアルすぎて笑えてしまう。

一つ思ったのは、自分を出せないブスに活路はあるのかしら。
美女には美女の、ブスにはブスの悩みがあるのはわかったけど、
自分を持っていないブスはやっぱり取扱い注意なわけで。そう思うと、ブスの方が損よね。

2020/03/27

柚木さんの作品ってすごくおもしろいんですね！！なんでいままで気付かなかったんだろう。醜いものとキレイなものその基準なんて本当はすごくあいまいなのかもしれない。心がキレイかそうでないかでこんなにも人生が変わるなんてびっくりです。そしてアッコさんも・・・。いろんなところで話が繋がっていてそこもまたおもしろい！！