嘆きの美女 の商品レビュー

柚木麻子【著】

2013/02/08

耶居子のキャラが最初はひがみっぽすぎてあまり好きではなかったけど、美女4人との生活で成長し、スナック菓子などの味の再現などの才能を開花し始めたあたりから応援したくなってきました。

美女4人の性格は、ユリエと玲子が特に印象的。なんでも褒め上手な美女達に耶居子が調子を崩されるのですが、自分の周りの美人の人もやっぱり褒め上手ばっかりで、美人は自分が褒められることが多いから素直に人を褒められるんだなと思います。

さくさく読めますが、やっぱり「けむたい後輩」のようなビターなお話しが好きなので、星3つにしようかと思いましたが、「耶居子のごはん日記」がゆるいけどとっても面白くて、星1つ増やしました。この短編を読了した帰りにそのままスーパーでチョコパイを買ってしまいました。

2012/11/14

ひがみっぽくて美女をねたんで生きている主人公が好きだったので終盤改心してしまってちょっと残念だった。しかし、思わずひきこまれ久々にノンストップで読んだ作品。おもしろかった。

2012/11/06

ちょっとご都合主義なところもあるかもしれないけど、気持ちの良い話だった。
幾つになっても、人は変われるのだと思う。
きっかけと、本人の気持ち次第で。
どんどん変わって、理想の自分に近づいていけばいい。
それに必要なのは、くだらない思い込みを捨てること。
思い切って、素直になって飛び込んでみれば、結構な割合でうまくいくものだ。

2012/11/04

こう書いたら「あ～この作家は女の本性をわかってるわ～」と思われるだろう、という女性を書くのがウマいよね。

2012/10/30

耶居子とゆう名前がすてき。ずんずんどこどこすすんでゆく耶居子の爽快感ときたら！なんてこと！まあまあ都合がよすぎるともなんともいいがたいが少女漫画的展開だとすればお兄ちゃんとくっつくか。。。？！と期待してしまった、優子のおっぱいすらちぢむ謎。けむたい後輩にあったもっとどろどろの不穏な雰囲気がなく比較的さらさら。

2012/10/18

25歳、ニートの引きこもりの耶居子は
ジャンクフードが好きで、趣味はネット荒らし。

彼女が目を付けたのは、「嘆きの美女」という美人が運営しているサイトで
美人ゆえの悩みを片っ端からつぶしていくことに快感を得ていた。

サイトの主に直接会おうと向かった先での事故と
それをきっかけに主である幼馴染のユリエの家に同居することになり

ユリエ、葉月、優子に玲子と娘のまーちゃん。
美人に囲まれて生活を共にしていくうちに、彼女たちの本当の苦労と
デブでブスの自分との共通している人間らしさに交流を深めていく日々。

確かに美人であるだけで、人から妬まれる対象になるだろうね。

食べ物がおいしそう！
耶居子のキャラがどんどん男っぽくなっていくのが違和感だったけど
現実離れしてるけど面白いかも。

終点のあの子で、少女たちの純粋で複雑な気持ちを書いたとは
思えないような意外な印象だった。

IPHONEとかIPADとかAKBとかネット用語とか
現代風小物がちょくちょく出てきて少しくどいかなー)^o^(

2012/09/27

何がきっかけなのかわからないこと。
前を見続けること。
胸をはること。
…など、勇気をもらえら本。

どのキャラクターも魅力的でした。

2012/09/17

耶居子と自分が重なる…
卑屈にもなりますし、美人=幸せという方程式だと思います

その人の芯となっているものは不変で、でも、様々な感情が芯を覆ってしまう
自分に対して不満があるから、腐るんだろうなー、はけ口がほしいんだよなー

耶居子の頑なな殻が少しずつはがされて彼女本来の部分が見えてくるのが、読むのを夢中にさせた
また読みたい本です

2012/09/13

容姿に強いコンプレックスを持つ耶居子が、ふとしたことで元モデルの幼なじみのユリエをはじめとする美女たちと優雅な同居生活を始めるのだが、冒頭は美女たちの麗しさについての描写が多すぎて、しかもなんだか扇情的すぎてちょっとくらくらする。いくらフェロモンムンムンであっても同性はそこまでわからないのではないか。

そういう意味ではむしろ男性のほうが面白く読めるかもしれないが、男性はこういう主人公にシンパシーを感じないかもしれない。

同居によって耶居子・ユリエ双方の人生が変わっていく様子は、ちょっと非現実的な部分もありつつも、とても面白かった。

2012/08/26

タイトルからして女性向け
そして、現代の一部（全てと言い切れいないケド）を
切り取った本であると言えるのでは？

サイト「嘆きの美女」は
美女であるが故の苦労を分かち合いましょう
というコンセプトで人気のサイト。
その掲示板を悪意で荒らす、ニートで引きこもりの女性が主人公。
子供のころから、「ブス」と言われ、男女共に邪険に扱われたことを恨みに思う彼女は、掲示板やメールでこのサイトを攻撃することに快感を覚える…

てなところは、ああ、現実にありそうだなと思えます。

そんな、ネットでしか接点がない、美女と主人公は、実はご近所さん。
ある事件を境に、互いに本名で出会い、そして主人公の苦境に対して、美女たちが共同生活を提案するのです。
大嫌いな美女たちとの生活。
でも、その現実の生活で知るのは、美女たちも各々悩みを抱えていること。
姿カタチで、誤解を受けやすい美女
セクハラに悩む美女
キレイと言われながら、一流になれない美女
恋が出来ない美女
整形で手に入れた美女

共同生活だって、優雅そうに見えて、実は経済的苦境から互いに生活費持ち寄りだったりします。

最初の侮蔑から、ぶつかり合い、互いを認め合いながらも、ネットで誹謗する側、誹謗される側としての全面対決は避けられないことに。
この場面がクライマックスなのでしょうが、双方の女の生き様（他人の目線や評価をいつも気にしなくてはいけない女性）というのが感じられて切なかったです。

でも、最後まで読んでいくうちに、美女たちでくくられていた一人一人、過去の苦しみを乗り越える主人公たちに新しい舞台が開けていきます。

「ブス」と言われる主人公でしたが、美女たちを通してみて
「美女」とは、骨格やスタイルだけでなく、どう自分を綺麗に見せるかということであるという展開は拍手。
主人公はある意味、強烈な個性と趣味を持った、なんだか目をひく女性へと進化していきます。

表紙や、プールのシーンとかあるので、夏にオススメかな？