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なぜ人は走るのか の商品レビュー

3.5

15件のお客様レビュー

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2024/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分も生物学的な考察を期待していたが、そうではなかった。でも、古代ローマより以前から“走る”ということがどのようにとらえられていたか、歴史の勉強と重ねると興味深いものがあった。 厚いので、かなり途中は読み飛ばしてしまったが、女性ランナーが登場するあたりは興味深かった。そういえば、自分が幼い頃は女子マラソンはなかったな…と。「女性は長距離を走ってはならない」と真面目に言われていたらしい。

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2020/02/03

まず、この邦題はふさわしくない。 このメインタイトルからだと、どちらかというと生物学的な観点から人間が走るメカニズムに迫ったものかな…という先入観をともすれば抱かせるかと思うが、そうではなく、まさしくランニングに関する人類の歴史を綴ったもの。 副題には申し訳程度に入っているが、薄...

まず、この邦題はふさわしくない。 このメインタイトルからだと、どちらかというと生物学的な観点から人間が走るメカニズムに迫ったものかな…という先入観をともすれば抱かせるかと思うが、そうではなく、まさしくランニングに関する人類の歴史を綴ったもの。 副題には申し訳程度に入っているが、薄っぺらい新書の真似事のようなことなどせず、もっと原著に忠実であるべきだったろう。 中身については、著者が冒頭で述べているように、あくまで1人のノルウェー人ジャーナリストの視点からの史実であり、あまりにも対象が広大なのでどうしても何らかの偏移が感じられる内容に仕上がっており、網羅的とまでは言わないものの、知識欲を刺激するという要素も含め、充分楽しみながら読了した。 ザトペックやリディアードといった、現代の市民ランナーにとって名が売れている人たちの一面も窺い知ることができた。 日本での出版が2011年と少し情報は古いが、2020年の今に至る過程に思いを馳せてみることも含め、なかなか興味深かった。

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2019/07/16

 古代から現代までの、走ることに関する歴史をつづった本。通信手段が限られていた古代では速く走ることができる人が高く評価されていたということや、速く走ることがイベントやショーして評価されるようになった時代があったこと、冷戦時代には国家をあげて速く走る選手を育てていたことなどが、順番...

 古代から現代までの、走ることに関する歴史をつづった本。通信手段が限られていた古代では速く走ることができる人が高く評価されていたということや、速く走ることがイベントやショーして評価されるようになった時代があったこと、冷戦時代には国家をあげて速く走る選手を育てていたことなどが、順番に語られる。今のジョギングブームの時代だけがすべてではないということが分かるような本。走ることを主軸に、多くの資料を集めて執筆されているが、どんどん楽しく読み進めることができるかというと、すごく楽しいという本ではなかった。

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2018/01/07

紀元前の伝令としての「走者」から、比叡山修行僧、瀬古選手などが紹介されていてとても面白かった。私の場合、週一でも続けられれば良いのですが。。

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2016/11/17

親経験者、教師や保父保母などの仕事についたことがある人、車を運転する人ならよーく知ってると思うが、子供って突然意味もなく走りだす。 競歩を体験してみたら分かるが、早足で歩くより、ゆっくり走る方が楽な足の運び方がある。 こんなことでも分かるように、ソフト上でもハード上でも、人って走...

親経験者、教師や保父保母などの仕事についたことがある人、車を運転する人ならよーく知ってると思うが、子供って突然意味もなく走りだす。 競歩を体験してみたら分かるが、早足で歩くより、ゆっくり走る方が楽な足の運び方がある。 こんなことでも分かるように、ソフト上でもハード上でも、人って走れるようにできているんだと思う。 この本は、人が走ってきた歴史をほぼ時系列で記している本である。タイトルの邦訳から誤解しやすいが(ちなみに原題はRunning:A Global History)、直接的に人間が走る理由を説明しているものではない。 有史以前の、二足歩行から集団狩猟で走っていた時代から始まり、宗教的な意味合い、戦場での伝令、飛脚や郵便配達、見世物や賭博目的のレース、産業革命後のメートル法と速度計測の精度向上、近代オリンピックの復活、ナショナリズムによる国威高揚、体育会系スポコン的な修養と記録向上、万人向けの趣味娯楽、発展途上国ランナーの外貨獲得に及ぶまでの、人間が走ってきた通史が分かりやすいダイジェストで書かれている。 中村・瀬古の師弟愛、中国馬軍団の度を超えたスパルタ訓練、当たりの章は読んでてツラかった、そんな思いまでして走る連中に共感が湧かない。逆に市民マラソンの発展や、北欧ランナーたちの自主性を重んじた上でのストイックなトレーニングなんかは、本を置いて外に走りに行きたくなるくらいにワクワクした。 やはり俺はヘタれジョガーなんだろう。自分が気持ちいいから気持ちいいだけ走る。しんどさの向こうにあるものを見たい気持ちはあるが、しんどさの壁厚を無理やりあげていくつもりはないんだってことを確認できた。 ジョギングを万人には勧めない(この本にもそういうことは書いてある)が、走ることに興味がある人、マラソンや駅伝をテレビで見るだけでは飽き足らなくなった人、距離・速度に関係なく走ることの気持ちよさに目覚めた人は一読の値打ちあり。

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2015/03/13

原題はRunning: A Global History。だから走ることの歴史書。邦題に魅かれて図書館で借りたけど読むのに2週間もかかった。 交通手段や伝達手段として人は走り始め、その後は賭けレースや布教のため、1900年代になってやっとトラックが整備され記録も正しく取れるように...

原題はRunning: A Global History。だから走ることの歴史書。邦題に魅かれて図書館で借りたけど読むのに2週間もかかった。 交通手段や伝達手段として人は走り始め、その後は賭けレースや布教のため、1900年代になってやっとトラックが整備され記録も正しく取れるようになったという。 女性ランナーについてはここ50年ぐらいでやっと認められるようになったなんて衝撃。 アディダス・プーマ・ナイキのことなども書かれてたり、瀬古さんのこともあったり、著者はよく調べたなーという感じ。ランナーは読んだら得るものはいろいろあるんじゃないかと思う。

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2013/05/17

古代から現代まで、アフリカの英雄から日本の修行僧まで、短距離走からウルトラマラソンまで、陸上競技史としてよくできています

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2012/08/28

オリンピックが終わり、なぜアフリカ人か長距離が速いのか疑問に思っていたので、時宜を得た本だった。疑問は余り解消されなかったが。

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2012/06/12

著者は緒言で「世界ランニング史の完全版を書くことなど、到底不可能」と謙遜しているが、これだけ網羅されていれば十分だろう。古代文明における伝令から、ごく最近の事柄に至るまで詳しく書かれている。瀬古利彦を取り上げた一章もある(著者の解説には首肯できない部分もあるが)。健康法としてのジ...

著者は緒言で「世界ランニング史の完全版を書くことなど、到底不可能」と謙遜しているが、これだけ網羅されていれば十分だろう。古代文明における伝令から、ごく最近の事柄に至るまで詳しく書かれている。瀬古利彦を取り上げた一章もある(著者の解説には首肯できない部分もあるが)。健康法としてのジョギングの発祥、発展について書かれた章は知らないことばかりで、勉強になった。

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2012/05/14

マラソン大会で仮装している人がいるけど、その期限ってものすごく古いんですね。芸能ランニングってジャンルがあって、人々の娯楽になっていたと。 走ることに関して「へえ〜」って感じの知識のオンパレードです。 でも、一番面白かったのは実は文末の解説でした。マラソンにはまっている人は、解...

マラソン大会で仮装している人がいるけど、その期限ってものすごく古いんですね。芸能ランニングってジャンルがあって、人々の娯楽になっていたと。 走ることに関して「へえ〜」って感じの知識のオンパレードです。 でも、一番面白かったのは実は文末の解説でした。マラソンにはまっている人は、解説だけでもって読んでみるのも面白いと思います。

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