スウィート・ヒアアフター の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
誰しも少なからず心に抱えているものはあると思うが、本作の主人公は恋人の死を抱えている。事故によって見える世界が変わってしまったが、周囲の暖かい人々の支えで次第に生きていること自体を素晴らしいと思えるようになる。 誰しもが多かれ少なかれ心に悩みや迷い、不安などを持って生きているが、その生きていること自体がとても素晴らしいというメッセージを感じ、精一杯生きていこうという気持ちが強くなった。 また、自分のすぐ近くにあるかもしれない死を意識した。今ある幸せを精一杯噛み締め大切にしていきたい。 暖かい気持ちになれる話だった。 急いで読んでしまったが、近いうちにゆっくり噛み締めて再読したい。
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交通事故で恋人を亡くし、自身も腹部と頭部に傷を負って生死の境をさ迷い、生還した女性が主人公。突然の事故などにより大切な存在を奪われ、見える世界が変わってしまった時、どのようにその状況を受け入れていけばいいのか、誰しもが戸惑い悩み身悶えすると思うけれど、彼女のように優しく時間が流れ...
交通事故で恋人を亡くし、自身も腹部と頭部に傷を負って生死の境をさ迷い、生還した女性が主人公。突然の事故などにより大切な存在を奪われ、見える世界が変わってしまった時、どのようにその状況を受け入れていけばいいのか、誰しもが戸惑い悩み身悶えすると思うけれど、彼女のように優しく時間が流れて行って、暖かい人に恵まれたなら、少しずつ立ち直れるのだろうと思う。誰しもに時間や人が優しいわけではないだろうけど、だからこそこの小説を読んでいる間はこの暖かい光とか空気に包まれて癒されて欲しいと思います。失ってからでは遅い掛け替えのない宝が日常の中に散りばめられているのかもしれない、ということも感じました。
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だいすきなばななさん。 だけど時折、よく分からないな、と感じる作品に出会います。 これもそのひとつ。 また数年後、読んでみたいと思います。
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私はまだ、本当に大切なひとを亡くしたことも、本物の絶望を味わったこともないと思う。でも生きていればそれなりに、傷付いたり悲しんだり、不安に陥ったりする。そしてもがいて、どんどん苦しくなったり。 吉本ばななさんの本は、いつも「ありのままでいいんだ」と教えてくれたり、勇気づけてくれる...
私はまだ、本当に大切なひとを亡くしたことも、本物の絶望を味わったこともないと思う。でも生きていればそれなりに、傷付いたり悲しんだり、不安に陥ったりする。そしてもがいて、どんどん苦しくなったり。 吉本ばななさんの本は、いつも「ありのままでいいんだ」と教えてくれたり、勇気づけてくれる。今回はさらに周りの感謝にも溢れていて、そこも自分が忘れずに生きていきたいと強く思った。
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自分の行動力の原点を思い出させられた。 あと、とりあえず遺書を書こうと思った。 日々当たり前に感じていることって実はすごく脆くて、一瞬のうちに崩れ去る。命あるものはそういう一寸先の闇と隣り合わせで生きてる。 会いたい人に会えないまま、伝えたいことがある人に伝えたいことを伝えられ...
自分の行動力の原点を思い出させられた。 あと、とりあえず遺書を書こうと思った。 日々当たり前に感じていることって実はすごく脆くて、一瞬のうちに崩れ去る。命あるものはそういう一寸先の闇と隣り合わせで生きてる。 会いたい人に会えないまま、伝えたいことがある人に伝えたいことを伝えられないまま、やりたいことをやり残したままにここから去る可能性の大きさをどう捉えて、どう動くか。
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生と死。悲しみは尽きないけれど、光が消えたわけじゃない。痛みに寄り添い、そっと幸せを添えるような、そんな1作。
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★×5 みんな、それぞれ色々なものを抱えてそれでも生きているのだよね…。 主人公も傷つきながら「思いを熟成させる」階段を昇るその過程の繋がりを決して疎かにしない姿勢に好感が持てた。 やっぱり、行くしかないんだ。 生きている限り、回り道をしてでも行くしかないんだね。
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幽霊なんか見えないけれど、その昔には踏んではいけなかった敷居くらいに生と死の境が見えて、今の私はよしもとばななさんに導かれてきた、くらいに思えてしまうのは、決して自分が訪問看護師だったからだけではなく、自分の死をすぐそこに感じたことがあったからだということもよく分かったのだけれ...
幽霊なんか見えないけれど、その昔には踏んではいけなかった敷居くらいに生と死の境が見えて、今の私はよしもとばななさんに導かれてきた、くらいに思えてしまうのは、決して自分が訪問看護師だったからだけではなく、自分の死をすぐそこに感じたことがあったからだということもよく分かったのだけれども、敷居をまたぐくらいの近さに生死があるという感覚が悪くはないということをこんなふうにすてきに伝えられたら、と思う文章でもありました。
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めっちゃよかったー!! 感動しました。 温かいきもちになれる。 そして大事な人たちがいることの幸せ・・。 自分の小ささ・・・。 そういったものがじわじわときます。 東日本大震災があって、この作品ができたとのことだけど、 たとえなくなっても近くにかんじる。 じんわり切なさと...
めっちゃよかったー!! 感動しました。 温かいきもちになれる。 そして大事な人たちがいることの幸せ・・。 自分の小ささ・・・。 そういったものがじわじわときます。 東日本大震災があって、この作品ができたとのことだけど、 たとえなくなっても近くにかんじる。 じんわり切なさと温かさ。 またいつか読みたい。
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映画「ヒアアフター」を思い出し、読みました。 死ぬことを生きることは同じである、と、強く感じさせてくれる作品でした。
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