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「本屋」は死なない の商品レビュー

3.9

35件のお客様レビュー

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2020/08/02

日本での出版物の売上高の推移のデータを調べてみた。 2006年に2.5兆円だった売上高が、2018年には、約1.5兆円になっている。10年強で、1兆円、40%の売り上げ減、完全な斜陽産業だ。 本書「”本屋”は死なない」は、書店員や書店主たちの姿を描いた、ノンフィクション。全部で8...

日本での出版物の売上高の推移のデータを調べてみた。 2006年に2.5兆円だった売上高が、2018年には、約1.5兆円になっている。10年強で、1兆円、40%の売り上げ減、完全な斜陽産業だ。 本書「”本屋”は死なない」は、書店員や書店主たちの姿を描いた、ノンフィクション。全部で8人の書店員、書店主が取り上げられている。 最初に、ここ10年間程度の出版物の売上高の状況について、数字を挙げたが、実際の「本屋」を取り巻く環境は、もっと厳しい。例えば、私自身を取り上げても、書籍名の分かっているものは、たいてい、Amazonで取り寄せるか、電子書籍で読む。書店には、よく行く方だけれども、それでも月に2回か3回程度。私自身の本の購入額のうち、本屋でのものは、多分、半分もない。だから、上の数字の1.5兆円のうち、実際に本屋での売上は、更に相当少ないはずだ。 となると、本屋の付加価値って何?っていうことになってしまう。 私が本屋に行く理由は、「知らないけれども、面白そうな本」を見つけるため。読書が好きな方だったら経験あると思いますが、本屋、あるいは、図書館でも同じですが、何故か、これは絶対に面白いという勘がはたらく本があると思います。それを探す場所が、書店であり、図書館だというのが、私の考えです。勘は当たらないこともありますけど、それも含めての本屋体験です。

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2018/10/09

最終的に答えが出ているようなそうでもないような、注目の本屋さんをめぐる旅?「全国に千店」…本当はそれぞれに商いが成り立つようなものだといいのだけれど。小売りの危機はとくに地方では本屋さんに限らないのかも。

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2018/06/24

本を売ることに大なり小なり、いろいろな苦労があることを感じさせれつつも、個性的な書店員、魅力的な書店の存在に驚かされた一冊。 自分にとって本屋は目的の本を買うところでしかなかったから、棚の在り方やPOPの作りとか意識したことなかったけど、今度はそういったことを気にして本屋に行っ...

本を売ることに大なり小なり、いろいろな苦労があることを感じさせれつつも、個性的な書店員、魅力的な書店の存在に驚かされた一冊。 自分にとって本屋は目的の本を買うところでしかなかったから、棚の在り方やPOPの作りとか意識したことなかったけど、今度はそういったことを気にして本屋に行ってみよう。

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2018/02/11

『明けても暮れても本屋のホンネ』の版元で働いていた頃、駆け出しの営業マンで右も左も分からず、随分と書店さんに迷惑をかけた。そして随分と勉強させてもらった。未だヨチヨチ歩きだが、多少なりとも恩返し出来ているのだろうか?それさえもおこがましい考えなのかな?読了し、背筋が伸びた。

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2017/05/21

いまや世の中からどんどん淘汰されなくなりつつある”本屋”と個性ある棚作りによって店舗に来る事に意味を作ろうとする”書店員”のルポタージュ『本屋は死なない』を読了。 著者は出版業界紙”新文化”の元編集長で業界に精通しているフリーランスライター石橋毅史がカリスマ書店員といわれながら...

いまや世の中からどんどん淘汰されなくなりつつある”本屋”と個性ある棚作りによって店舗に来る事に意味を作ろうとする”書店員”のルポタージュ『本屋は死なない』を読了。 著者は出版業界紙”新文化”の元編集長で業界に精通しているフリーランスライター石橋毅史がカリスマ書店員といわれながらも店を離れ自分で自らの店を始めたり、店をリードする店長でありながらも経営上の理由からリストラされたメディアにも取り上げられていた書店員、また過疎地で地元の人たちが買い物をする食料品・生活用品店と本屋を合体させたユニークな小型本屋を経営しながら地元で本の魅力を伝えるべくほんの読み聞かせを様々な場所で行っている書店ーナー、新刊本の流通にまどわされないで自分の好きなジャンルの本を売る事が出きるとして古本屋を始めた書店員など本を売るという事の魅力にはまった人たちを訪ねて日本各地を取材して書き上げたルポタージュである。 電子書籍が出現し、アマゾンなどのネット販売がどんどん幅をきかせてきている今の時代で、大手出版社は売り上げデータをもとに書店に売らんがための本をどんどん送り込んで来る時代に、自分の感覚・考えで売れる棚作りを独自にすすめ自分が売りたい本を売りたい書店員のかかえるジレンマとそのユニークな戦いぶりを知る事が出来る。 本の流通のデータに自分の想いに反してでも売るべき本を指示されて棚作りが勧められている「顔の見えない書店」だる大手チェーンがいま世の中を席巻している。そういったチェーンにに勤めている書店員の中にも自分が伝えたい本というものがありジレンマを抱えながらもささやかな抵抗をしている人が居るだろう。だがジュンク堂のような書店員の才能を生かす経営をしている大手書店チェーンはまれで、データのみにたより売れ行きの本を集める店舗の台頭でいま多くの独立系書店の経営が難しくなっている。 だが本の魅力を伝えたい、知らない本を手に取ってほしいからお客様がそれらの本に気付くような棚作りをする書店員ぼくら本を愛している人たち、知らないほんとの出会いを楽しんでいる人たちにとっては貴重な存在だ。だがいまの効率が求められる時代の流れの中ではそんな方達は独立系書店の生き残りが難しいいま彼ら彼女らは絶滅危惧種のようにも思える。 でもこのルポタージュで紹介されている人たちの奮闘ぶりと意識の高さを考えると真の書店員の将来は明るくはないが光明が全くな訳でもないようだ。それは図書館においてその才能をいかすことだったり、すぐ絶版になってしまういまの出版のありかたのなか古書と新書を組み合わせた店舗作りでの才能を生かすことだったり、生き残りをかけ絶滅危惧種である意識の高い初手員の連携による独立系書店同士のサポートだったりする。 たとえばいまBOOK OFFの経営難が伝えられているが、本を愛している書店員たちの力を活用する事によって店舗の活性化ははかられるのでは、また地方自治体が例の蔦屋書店を運営するカルチャーコンビニエンスクラブに図書館運営をいらいすることで起こっているトラブルも外注してしまう前に近くに自治体にある顔のある書店の書店員の力を結集して予算を多く掛けなくとも図書館の再生ははかれるのではないか などなどとつまらない考えも本を読みながら浮かんできた。 そんな真の愛すべき「本屋」を支える書店員へのサバイバルへの応援歌であるルポタージュを読むBGMに選んだのがGeorge Bensonの"Beyond the Blue Horison"。初期の作品だがかなり格好いい。 https://www.youtube.com/watch?v=hvE1kbCC_88

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2013/03/03

いくつか本の本を読んできたけれど、この本が一番ガツンと来た。 出版業界紙である新文化の元編集長が本を伝える「本屋」とはどうあるべきで、どうあろうとしているのかを各地の本屋を訪ねインタビューを行っていく。 本書の中で「本屋」として登場する人物たちは本には何かしらの力があると信じ...

いくつか本の本を読んできたけれど、この本が一番ガツンと来た。 出版業界紙である新文化の元編集長が本を伝える「本屋」とはどうあるべきで、どうあろうとしているのかを各地の本屋を訪ねインタビューを行っていく。 本書の中で「本屋」として登場する人物たちは本には何かしらの力があると信じており、本というカテゴリーではなく、一冊一冊の「本」を売る仕事をしている。 目の前にこの本を置いて本屋のこれからについて考えることができるのも本の持つ魅力の一つだと思える。

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2013/02/06

サッカーが好きだからサッカー選手になる。 野球が好きだから野球選手になる。 本が好きだから本屋になる。 なろうと思えば、なれるのだと思う。 様々なレベルはあるだろうけれど。 ただ、それを続けていくこと、それで飯を食っていくことは、えらく大変なことだと思う。 この本の...

サッカーが好きだからサッカー選手になる。 野球が好きだから野球選手になる。 本が好きだから本屋になる。 なろうと思えば、なれるのだと思う。 様々なレベルはあるだろうけれど。 ただ、それを続けていくこと、それで飯を食っていくことは、えらく大変なことだと思う。 この本のことは早くから知っていた。 けど、手を出さずにいた。 きっと、出版業界の未来を憂いながらも、がんばっている書店を取り上げるビジネスストーリーなのだろうと思っていた。 違った。 書店のことを書いているが、本をだれかに届けようと、こだわり続けている人びと「本屋」を描いているルポルタージュだ。 本屋の本で、 出版業界の本なのだけれど、人なのだ。著者が書きたかったのは。 出版業界紙の元記者、元編集長という肩書きを持つ著者は、取材というよりも、「本屋」なる人たちと同じ場所同じ時間を持とうとする。 外から観察するのではなく、いっしょに中に入ってしまう。沢木耕太郎型ノンフィクション。 鳥取にある書店を訪ねたのち、夜、ひとり車を走らせながら、考えを巡らす姿は、ロードムービーのよう。 この作品を映画化してもおもしろい。 和歌山の過疎の村で本屋を営むイハラ・ハートショップの井原万見子。 大型書店を辞め、商店街に5坪の店を開業した「ひぐらし文庫」の原田真弓。 「カリスマ書店人」とも呼ばれた元さわや書店の伊藤清彦。 鳥取で太極拳を教えながら、正統でかつ個性的な店・定有堂書店を営む奈良敏行。 だれもが絵になる。 それはきっと、「本屋」のかっこよさなのだ。 自分も「本屋」であろうとするものが読めば、 少なからず考える、想うことになる、心の奥に届く本。

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2013/01/24

へーえ、とうなること多数、面白かった。近所の本屋は閉店してしまった。僅かに本を買い続けてはいたけれど、私はその書店の棚を育てる客ではなかったな、きっと。個性的な棚ではなかったと思うけれど、注意力不足で気付かなかったのか、独自のカラーを打ち出す棚そのものがなかったのか、どちらだろう...

へーえ、とうなること多数、面白かった。近所の本屋は閉店してしまった。僅かに本を買い続けてはいたけれど、私はその書店の棚を育てる客ではなかったな、きっと。個性的な棚ではなかったと思うけれど、注意力不足で気付かなかったのか、独自のカラーを打ち出す棚そのものがなかったのか、どちらだろう。 たまたまこれの前に読み終わった本の台詞が、私の中でこの本とリンクした。「一億稼いだとしたら、『あぁこれだけ損ができる』と思うのが本屋さんなの」と出版社の社員。損するとわかっていても出さなければいけない本のために、違う場所で余裕を作る(ちなみにその本は朝霧 / 北村薫 , 2004.4 -- 創元推理文庫)。独特な存在だなぁ、本って。 今度本屋に行ったら、そういう目で見てみよう。

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2012/12/14

序章から、あとがきへ飛び、終章へ戻り、そして第1章と、順路無視で一通り(ひぐらし文庫の原田真弓さん関連)を読み、第2章の途中まで行ったところで図書館へ返却。

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2012/12/13

「本屋は死なない」という書名を見たとき、また電子書籍に反発し、ただ本の素晴らしさや思い出などを書いてる本だと思った。 しかし実際に読んでみると、上記のことなどは全く書かれてなく、書店員が本屋を維持するために、様々な努力している様子が書き記してあった。 都市圏を中心に大型書店が増え...

「本屋は死なない」という書名を見たとき、また電子書籍に反発し、ただ本の素晴らしさや思い出などを書いてる本だと思った。 しかし実際に読んでみると、上記のことなどは全く書かれてなく、書店員が本屋を維持するために、様々な努力している様子が書き記してあった。 都市圏を中心に大型書店が増えている今だからこそ、中小書店の良さが際立つのではないだろうか。 読み終わったあと、街の書店に足を運ぼうという気持ちになった。

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