ボクには世界がこう見えていた の商品レビュー
あらゆるものから自分あてのメッセージを読み取る著者の異様さは、常人の理解を超えているように思えるが、常人とて夢の中では自分のおかしな判断をおかしいとは思わない。正常と異常の境目なんて薄い膜のようなもので、ある瞬間にパッと入れ替え可能な、そんなものなんだなぁと思ったりした。 著者の...
あらゆるものから自分あてのメッセージを読み取る著者の異様さは、常人の理解を超えているように思えるが、常人とて夢の中では自分のおかしな判断をおかしいとは思わない。正常と異常の境目なんて薄い膜のようなもので、ある瞬間にパッと入れ替え可能な、そんなものなんだなぁと思ったりした。 著者のような思考は、健常者でも意識しているかしていないかで、普通にある事だと思う。それを流せるのが健常者で、グルグルまわっちゃって、ハウリングしたような状態になるのが病気と診断される人なのではないか。 統合失調症患者の思考をここまで言語化出来たものを読んだのは初めてで、非常に面白かった。
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精神科医やカウンセラー側からの著書はたくさん読んだことがあるけど病気を発症している本人のここまで詳細な思考や行動や、テレビや人の言葉のどの部分をどう受け取ってどのように反応して、どこからがあいまいかなどが記されたものを読んだのは初めてだ。 統合失調症という病気の特徴を考えると本...
精神科医やカウンセラー側からの著書はたくさん読んだことがあるけど病気を発症している本人のここまで詳細な思考や行動や、テレビや人の言葉のどの部分をどう受け取ってどのように反応して、どこからがあいまいかなどが記されたものを読んだのは初めてだ。 統合失調症という病気の特徴を考えると本当にとても貴重なものだと思う。 メンタル系統に興味なくても80年代90年代サブカルチャーを思い出せるし、とても読書家な方みたいなので単純に面白い。 アニメ製作に携わっていた方なので余計興味を惹かれたのかも。
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現実と妄想の区別がつかなくなる恐怖。やはりこれは現実だと思わないと自分の中で処理できていないのかな。電波とか指令とか言い出すと危ないと聞いたことがあるが,この本のなかにも出てきてやはりそうなのかなと思いながら読みました。
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知らない世界に住んでる人の、わかり得ない妄想の中のロジックが、これでもかとばかり書き連ねてあり、とても疲れる本。 偏見は持たないようにしようとは思うのだが、妄想がここまでぶっ飛ぶんだーと思うと、発症することは怖いことだと素直に考えてしまった。
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人ってある日突然に「発狂」するんだなぁ…という感想。 発狂の前後の記載が本当に面白い(といったら不謹慎かもしれませんが)。
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もし街や店などで精神病の人が発狂しているのを見かけたら、「危ない人」「痛い人」などよくない感想をだいたいの人が抱きます。 実際、友人のバイト先で発狂し警察沙汰になった時、その子が「痛い人が来た」と言っていたのを覚えています。きっと、私もその場にいたら同じようなことを言ったかもし...
もし街や店などで精神病の人が発狂しているのを見かけたら、「危ない人」「痛い人」などよくない感想をだいたいの人が抱きます。 実際、友人のバイト先で発狂し警察沙汰になった時、その子が「痛い人が来た」と言っていたのを覚えています。きっと、私もその場にいたら同じようなことを言ったかもしれません。 でも、この本で発狂しない限りわからない、彼らが一生懸命生きている不安定で、恐怖と隣り合わせの世界が全部ではないですが見ることができました。 そして、精神病について改めて考えることができました。 すらすらと読める本ではないですが、 精神科や精神病を患っている方の家族にはぜひ読んでもらいたい1冊だと思います。
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