期間限定の思想(2) の商品レビュー
ゼロ年代初頭に書かれたものが文庫化。時事ネタが多いため「期間限定」とあるが、しかしその切り口は未だに賞味期限が訪れていない感があります。
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読書の大切さは「自己崩壊と再生の物語を受け入れること」という説明に納得。他にも色々示唆にとんだ文章が満載で、何年かしたら読み返してみようと思う。「おじさん」というタイトルで読者を限定してしまうのは、少々勿体無い。大学生とかに読んで欲しい。
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流行りの内田樹が、今ほどお偉方じゃないけど、でもとっても旬だった頃に書いた本。率直な断定型口調は歯切れよく、100% agree!!!!!!!といかずとも、成る程ね!目から鱗よ、と思える点が幾つかあった。そういう意味では筆者自賛の如く、readable。10年前に『私を代弁しえな...
流行りの内田樹が、今ほどお偉方じゃないけど、でもとっても旬だった頃に書いた本。率直な断定型口調は歯切れよく、100% agree!!!!!!!といかずとも、成る程ね!目から鱗よ、と思える点が幾つかあった。そういう意味では筆者自賛の如く、readable。10年前に『私を代弁しえないマスメディア』をいいあてているのはすごい。見よ、このソーシャルメディア時代を!って感じですよね。論理性や一貫性に固執しすぎず、自分の思考直感に誠実な姿勢が、このひとの魅力なんだろうな。この本のなかに答えを求めるより、この本を思索のきっかけにする、そんな本だと思います。
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おじさん的思考のパート2。個人的にはこちらの方が、知的刺激ともに、論旨の納得度、エンターテイメント性ともに高いと感じた。相変わらずの内田節である。世にあるもの全ては多面的に観る事ができ、見方ひとつで様々な見解が生まれる。最近凝り固まってきていた自分の脳を耕すためにも、改めてこうい...
おじさん的思考のパート2。個人的にはこちらの方が、知的刺激ともに、論旨の納得度、エンターテイメント性ともに高いと感じた。相変わらずの内田節である。世にあるもの全ては多面的に観る事ができ、見方ひとつで様々な見解が生まれる。最近凝り固まってきていた自分の脳を耕すためにも、改めてこういったテキストを味わう必要があると感じた。
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「自分の思考と言語を閉じ込めている檻」をはっきりと見せつけられる。そんな本。こういう経験ができる本って、なかなかないのではないかと思う。すごく面白かった。 ものごとを考える上で、視点の置き方という、考え方を考えてみることが大事なんだと思った。 p.155 同世代の人間と自分を...
「自分の思考と言語を閉じ込めている檻」をはっきりと見せつけられる。そんな本。こういう経験ができる本って、なかなかないのではないかと思う。すごく面白かった。 ものごとを考える上で、視点の置き方という、考え方を考えてみることが大事なんだと思った。 p.155 同世代の人間と自分を比較するな。 これが若い諸君への年長世代からのご忠告である。 読みだすと止まらなくなるが、これは‐文庫版あとがき‐で内田さんが述べている「グルーヴ感」や「文体」が、この本の中に、たしかにあるからだと思う。
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~120217 歯切れがいい。内田さんの文章からはいつも、発信の対象への生真面目さを感じるから良いなぁと思う。
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(以下引用) ●男が女を「守る」には、2つの仕方がある。「女の成長を妨げる」守り方と「女の成長を待ち望む」守り方である。(中略)「女の成長を待ち望む」男は、彼女の自立を、つまり彼女がもう「支えなし」に生きていけるようになる日を、その男自身が不要になる日を逆説的に待ち望んでいる。こ...
(以下引用) ●男が女を「守る」には、2つの仕方がある。「女の成長を妨げる」守り方と「女の成長を待ち望む」守り方である。(中略)「女の成長を待ち望む」男は、彼女の自立を、つまり彼女がもう「支えなし」に生きていけるようになる日を、その男自身が不要になる日を逆説的に待ち望んでいる。この逆説的期待に有り金を張れるような男はレアである(P15-16) ●男が「君が何を望んでいるか、私はわかったよ」ということを女は決して許さない。(中略)彼女が愛する男性が「彼女が何を欲望しているのか」分からずに悩む姿を見ること、それは女性にとって尽きせぬ快楽の源泉である。(P70) ●恋愛の本質は「失敗することにある」。(P97) ●日本刀の斬りの場合、「右手は遠くへ刀を投げ、左手は引き寄せる」という相反する力を同時に使うことによって、非常に斬りに冴えが出る。(中略)相反する2つの力が1つのシステムの中で同時に作用するとき、そのシステムそのものがものすごいエネルギーを放出する。(中楽)複数のファクターを同時に容認しておいて、そこでバランスをとるのがいい。(P222)
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いやはや,鋭すぎる,この本は. 最近はやりの内田樹さんの本ではありますが,ほぼ10年前に雑誌などで掲載された文章をまとめたものです.これが,本当に鋭い.この本の中身があまりに鋭すぎて,電車の中で読んでいて,本当に卒倒しそうになるくらいでした.思いっきり頭を度疲れたような感覚.もの...
いやはや,鋭すぎる,この本は. 最近はやりの内田樹さんの本ではありますが,ほぼ10年前に雑誌などで掲載された文章をまとめたものです.これが,本当に鋭い.この本の中身があまりに鋭すぎて,電車の中で読んでいて,本当に卒倒しそうになるくらいでした.思いっきり頭を度疲れたような感覚.ものすごく考えさせられます. この本を読むと,最近の内田樹さんは丸くなったような気がしてきます.切れ味の鋭さはこの頃の方があるのかもしれません. 特に,人間に関する洞察がすごすぎる.この本は名著だと思います.
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約10年前に書かれた本。扱うテーマは古いものも多かったが、今読んでも面白かった。内田先生はいつもそうだけれども、いろんなものの味方、俯瞰的視座のようなものを与えてくれる。また、難しい話のはずなのに、とてもわかりやすい。リーダブルであるための条件に「文体」があるのでは、というのは納得です。
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「暴力の伝播を停止させる方法」で述べていることは,当たり前だけど大切なことだと思う.常々,著者は後年読んでも大丈夫なように書いていると述べているが,話題が時事に関するものはやはり賞味期限がある.
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