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金米糖の降るところ の商品レビュー

3.4

146件のお客様レビュー

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2023/05/21

久しぶりに江國さんの作品を読んだ。 江國さんの作品を読むと、映画でもみているみたいに情景が映像として浮かんでくる。登場人物は私の価値観とは違いすぎて、共感できる部分は正直あんまりないけど、でも、私の知らない大人の女性の話ってかんじで楽しめた。

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2023/02/23

江國香織さんの独特な世界観に浸れる一冊。 佐和子、ミカエラ、達哉、アジェレン、それぞれの視点で描かれる恋愛物語。そこにファクンド、田渕、と更に話を広げる登場人物達。 姉妹、夫婦、親子、上司と部下、不倫相手。 立場や関係があるだけで、それは誰かにとっては悦びでももう一方では悲し...

江國香織さんの独特な世界観に浸れる一冊。 佐和子、ミカエラ、達哉、アジェレン、それぞれの視点で描かれる恋愛物語。そこにファクンド、田渕、と更に話を広げる登場人物達。 姉妹、夫婦、親子、上司と部下、不倫相手。 立場や関係があるだけで、それは誰かにとっては悦びでももう一方では悲しみであったり、憎しみの一方で愛であったり、たくさんの『想い』が交錯しながらそれぞれの人間模様が描かれています。 美しい情景が浮かぶ、長編でありながらシンプルな小説でした。

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2023/02/15

江國さんの作品は初めて。読みやすく、すいすいと読めて面白かった。 難しい言葉はなくてシンプルだけど、情景がすっと入ってきて健やかで綺麗。 佐和子もミカエラもたっちゃんも魅力的。起こってる事象はまあまあ倫理からは外れてるけれど、文体のせいかどこか健やかに、こんなのもいいなとうっかり...

江國さんの作品は初めて。読みやすく、すいすいと読めて面白かった。 難しい言葉はなくてシンプルだけど、情景がすっと入ってきて健やかで綺麗。 佐和子もミカエラもたっちゃんも魅力的。起こってる事象はまあまあ倫理からは外れてるけれど、文体のせいかどこか健やかに、こんなのもいいなとうっかり思わされる話だった。

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2022/09/13

ブエノスアイレス。乾いた日差し、スペイン語。 姉妹、所沢、十字架。ステーキ。 エクニ作品の中では長いほうかな。

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2019/05/21

「でも、たとえばきみは、サン=テグジュペリを知ってるだろう?」 (中略) 「彼と彼の妻はこの街で出会ったんだよ。そして結婚した。その結婚はサン=テグジュペリが亡くなるまで続いたし、二人の交した膨大な数の手紙がのちに発見されたりもして、美しい愛の物語として有名になった」 (中略) ...

「でも、たとえばきみは、サン=テグジュペリを知ってるだろう?」 (中略) 「彼と彼の妻はこの街で出会ったんだよ。そして結婚した。その結婚はサン=テグジュペリが亡くなるまで続いたし、二人の交した膨大な数の手紙がのちに発見されたりもして、美しい愛の物語として有名になった」 (中略) 「でも、コンスエロ――というのが妻の名でね――にとってそれは三度目の結婚だったし、サン=テグジュペリは結婚後に愛人を持った。ええと、シルヴィアといったかな」 (P222)

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2018/10/14

悪びれず女性の影が絶えない夫を残し姉の佐和子(カリーナ)は不倫相手と共に故郷に戻り、夫はそれを追い、妹のミカエラの娘で父親不明のアジェレンは母の上司の年輩男性と不倫の仲。ぴかぴかに磨き飾られたショーウィンドウの中を見つめるような読み心地。不思議と自然で置いてきぼりにならない。外国...

悪びれず女性の影が絶えない夫を残し姉の佐和子(カリーナ)は不倫相手と共に故郷に戻り、夫はそれを追い、妹のミカエラの娘で父親不明のアジェレンは母の上司の年輩男性と不倫の仲。ぴかぴかに磨き飾られたショーウィンドウの中を見つめるような読み心地。不思議と自然で置いてきぼりにならない。外国育ちも遠くない。自由。

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2018/06/17

昔は江國さんの本がとても好きで、 江國さんの本ばかり読んでいた時代もありました。 最近は全然読めていなかったのですが、 図書館で偶然目にして、タイトルにも惹かれたので 久しぶりに読みたいと思って借りてみました。 …が、私の好みが変わったのか、 あんまり面白いと思えませんでした。...

昔は江國さんの本がとても好きで、 江國さんの本ばかり読んでいた時代もありました。 最近は全然読めていなかったのですが、 図書館で偶然目にして、タイトルにも惹かれたので 久しぶりに読みたいと思って借りてみました。 …が、私の好みが変わったのか、 あんまり面白いと思えませんでした。 ストーリーもですが、文体が… 江國さんってこういう書き方をする方だったっけ、 と違和感。 特に一文の中に他の説明をするような文を入れる、 -(棒線)を何度も付けるような書き方がなんか目について読みづらかったです。 共感できる登場人物もおらず、ちょっとおしゃれに書いたラブストーリー、みたいな。 また江國さんの本から遠ざかってしまいそうです。

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2018/04/09

 人生を共に過ごす相手を選ぶ理由は,他人からしたら本当に些細なもの。でも当人にとってはどうしようもなく重くて,見ないふりのできないもの。  佐和子の場合それは,達哉の闊達さだった。自分の感情,思考をそのまま外に出す。イラッとしたときに何も考えず舌打ちするところ。素直さや裏表のな...

 人生を共に過ごす相手を選ぶ理由は,他人からしたら本当に些細なもの。でも当人にとってはどうしようもなく重くて,見ないふりのできないもの。  佐和子の場合それは,達哉の闊達さだった。自分の感情,思考をそのまま外に出す。イラッとしたときに何も考えず舌打ちするところ。素直さや裏表のなさの一方,それが佐和子には愛憎の区別のつかなさと映る。愛の言葉と同様に舌打ちを伝えることは暴力だ,と。  他人と生きるっていうのは難しいね。

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2017/06/22

江國さんの本は、いつもタイトルに惹かれます。 わたしは不貞を働く人間が大嫌いですが なぜか引き込まれてしまうので怖いです。 佐和子さんとミカエラとたっちゃんと。 関係性が明らかになるにつれて モヤモヤっとしたり、複雑怪奇な気持ちになり。 大人の恋愛というものは、こんなにもや...

江國さんの本は、いつもタイトルに惹かれます。 わたしは不貞を働く人間が大嫌いですが なぜか引き込まれてしまうので怖いです。 佐和子さんとミカエラとたっちゃんと。 関係性が明らかになるにつれて モヤモヤっとしたり、複雑怪奇な気持ちになり。 大人の恋愛というものは、こんなにもややこしく こんなにもビターなのかとおもうと わたしは経験したくないなあと思う一方で それぞれが幸せになってくれたらよいなあ と思いました。 浮気しない男の人って幻なのかなと 思わされる一冊でした。

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2017/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりに再読。 不倫ですらないんだろうな、と思う。 ただの男女の恋愛で、それがただの味付けとして描かれることに対する違和感が、読後の疲れの原因かも。 もともと彼女の書く話は世間の価値観を度外視したものが多くて、それは彼女が自分の価値観しか信じてないからかな、と思う。 小さい頃の世界こそが真実と思う価値観。 田淵を「かわいそうに」と同情する達也の言葉が表す佐和子の不変性。姉妹が互いしか信じていない。 彼女の書く女性はアダルトチルドレン的なところがあると思うし、姉妹で姉がいる私は、すごく理解できてしまう。好きか嫌いかは別にして。 男を家族にしない。いつまでも恋愛が描けるのはそのためで、だからこそ女性に人気があるのでは。

Posted byブクログ