失われた都(上) の商品レビュー
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☆3・5ぐらい。 万能の知識を詰め込んだ図書館を含む都市が崩壊。その真犯人と目される監督卿に、戦いを挑む放浪の王。そして図書館の復興をめざす、美人スパイと機械人間。 群像劇ですすむ構成はいいのだが、当初はあまり各キャラに感情移入しづらかった。特に主人公のルドルフォに抜け目がなさすぎて。新教皇によって幽閉されたあたりの陰謀から目が離せなくなった。 バトル描写はなく、魔術といえども魔法合戦ではない。鋼人イサークが人間くさくてかわいい。
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「イサークの図書館」というシリーズタイトルと、「人知を集めた 都の廃墟」「流浪の王」などの腰帯キャッチでうっかりジャケ買い。 崩壊した旧世界の英知を集めた図書館が、何者かの陰謀により焼き討ちをかけられ、壊滅した。犯人と目されるのは、旧世界の技術で作られた鋼人―――メタル・マン...
「イサークの図書館」というシリーズタイトルと、「人知を集めた 都の廃墟」「流浪の王」などの腰帯キャッチでうっかりジャケ買い。 崩壊した旧世界の英知を集めた図書館が、何者かの陰謀により焼き討ちをかけられ、壊滅した。犯人と目されるのは、旧世界の技術で作られた鋼人―――メタル・マンことロボット。 しかし、焼け跡から発見された彼は、行動指令(スクリプト)を書き換えられてしまっていて記憶がない…… という、非常に面白そうな出だし。 これは翻訳がうまいのかもしれないけれど、とにかく使われている単語が魅力的。大河ファンタジー(全五巻……一巻につき、上下の二冊?)の冒頭ということで、まだ登場人物は紹介程度にとどまっているけれど、「九重の森の館」を順に巡って領土を治める「放浪王」など、読んでいてわくわくするようなキーワードが満ちている。 あと、食べ物の描写も地味に美味しそう――― 食事の描写が美味しそうな作品に外れは無い、というジンクスにのっとって、今後に期待を込めて★四つ。
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