れんげ野原のまんなかで の商品レビュー
新人司書の文子が配属されたのは、ススキ野原のど真中にぽつんと建つ、秋葉図書館。人影もまばらで、のんびりのどかな毎日―けれど、そこを訪れる人々が投げ かけていくのは、季節ごとにふと生まれる、ささやかな謎。 文子は、博識な先輩司書・能勢の力を借りながら、その一つひとつに向き合ってい...
新人司書の文子が配属されたのは、ススキ野原のど真中にぽつんと建つ、秋葉図書館。人影もまばらで、のんびりのどかな毎日―けれど、そこを訪れる人々が投げ かけていくのは、季節ごとにふと生まれる、ささやかな謎。 文子は、博識な先輩司書・能勢の力を借りながら、その一つひとつに向き合っていく。最近、閉館後もなぜか居残る小学生が現れた。館員の目をすり抜けて、何をしようとしているのか? 「図書館には本しかない。でも、本だけはある。」「試してくれよ。書物の旅をしてみてくれよ。」能勢の言葉が、図書館の深い魅力を教えてくれる。 「ここに来れば、いつでもこんなきれいなものが待っていてくれる」そう語る常連の深雪さんの言葉が、読む人の胸にもじんわりとしみ込んでいく。 本が好きな人、図書館が好きな人にこそ読んでほしい。本と人、そして日常の中にそっと潜む謎をめぐる、心あたたまる優しいミステリです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
人のあまり来ない残念な図書館、秋葉図書館の物語。 図書館で起きるいろいろな事件。 小さい事件から大きな事件まで様々。 事件も絡めながら図書館の魅力が詰まっていた。 リファレンスの素晴らしさったらない。 言葉の端々から探し求めている本を探し出すなんて! 本への愛を感じ、図書館への愛を感じ… 図書館司書の端くれとしては、あちこちにちりばめられる司書の技能・知識にほれぼれ。 やっぱり図書館良いなぁ…と思わされるシリーズだった。
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既読だ、という自信はあるのだけど、 登場人物にも出会った気がするのだけど、 謎が一つも思い出せず、まっさらな気持ちで読めてしまって、自分が信じられなくなっている。 二作目の方だけ読んだのか? きれいさっぱり忘れてしまったのか? 何度も楽しめてお得だったという事にしておこう。 3...
既読だ、という自信はあるのだけど、 登場人物にも出会った気がするのだけど、 謎が一つも思い出せず、まっさらな気持ちで読めてしまって、自分が信じられなくなっている。 二作目の方だけ読んだのか? きれいさっぱり忘れてしまったのか? 何度も楽しめてお得だったという事にしておこう。 3度目があったりして。
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秋葉図書館の四季シリーズ、一作目。 秋葉図書館の四季シリーズ3作目が出ていることを知って、まずはおさらいと思い、再読。 表紙が変わったのかな? 春になると近所の田んぼが一面レンゲ畑になったのを思い出した。懐かしい。
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閑古鳥鳴く秋葉図書館が遭遇する謎に文子たち司書が向き合い先輩の能勢が解き明かし穏便に解決する。おおらかで世話焼きの大地主秋葉さんや有能な先輩司書日野さんも楽しい。いやー、本好きにとってはハズレなしってお話でしょう。 /北小学校の子どもたちが閉館後の図書館に隠れて居残る冒険が流行...
閑古鳥鳴く秋葉図書館が遭遇する謎に文子たち司書が向き合い先輩の能勢が解き明かし穏便に解決する。おおらかで世話焼きの大地主秋葉さんや有能な先輩司書日野さんも楽しい。いやー、本好きにとってはハズレなしってお話でしょう。 /北小学校の子どもたちが閉館後の図書館に隠れて居残る冒険が流行中。 /図書館の本を利用した暗号が仕掛けられているようだ。誰がなんのために? /本人が作った覚えのない図書カードで多数の豪華本が借りられていたことが発覚、どこから個人情報が漏れた? そして本は戻ってくるのか。 /大雪の日、図書館前に建つ秋葉家に泊めてもらった文子に秋葉氏は、子供の頃やはり大雪だった夜中、妹とともに雪女を見た話を語り聞かせる。 /能勢の娘あずさと妻登場。突如出現した『床下の小人たち』のおそらくは岩波少年文庫の初版本は今はなき阿伎葉中学の蔵書だった。そして不穏な存在である誰か。 ■秋葉図書館についての簡単なメモ 【秋葉】図書館用の土地を寄贈してくれた地元の名士。ちょいちょい図書館の状況を確認しにくる。お土産にありがた迷惑の農産物など持って。近所で唯一のコンビニを経営している。海坊主のような外見と豪放磊落な性格。 【秋庭グリーンニュース】園芸や植物全般を扱う情報紙。 【秋庭市立秋葉図書館】秋葉市のすすき野原のまんなかに建つ二階建て地下一階の図書館。地元の名士である秋葉さんから土地の寄贈を受け設立した。来館者ははほとんどなくとてもヒマ。開架の本だけなら六万冊。 【あずさ】能勢の娘。重度の喘息。能勢の全行動はあずさのためにある。 【今居文子/いまい・ふみこ】→文子 【工藤】事務員。 【クローディアの秘密】カニズバーグ著。図書館員で読んでいない者はいないらしい。 【佐竹】「秋庭グリーンニュース」の記者。 【市内循環福祉バス】市内の公共機関を回るバス。運賃は一律百円。その停留所のうちのひとつに秋葉図書館が入り来館者が20パーセント上がった。バスの名前は市花から取った「やぐるまそう」。 【寺田斧太/てらだ・おのた】ほぼ毎日来館する初老の紳士。日野の大学時代の恩師で専門は図書館経営。引っ込み思案で穏やかだが、ペンを取ったら別人のように辛辣。 【能勢逸郎/のせ・いつろう】ぼさぼさ頭の小動物めいた顔のおじさん。いつもパーテーションの影で眠りこけているが、仕事はでき、全蔵書の動態状況まで頭の中で把握しているフシがある上、情報通で人脈も広い。どうやら娘のあずさが重度の喘息持ちで私生活は大変なようだ。 【日野】ベテラン司書職員。理系出身の司書で専門知識はもちろん、県内の図書館全体から頼りにされているのは語学力が凄いので。英独仏は人並と謙遜しているがアジア系、非アルファベット系のハングル、広東語、中国普通語、ペルシャ語、タイ語までそこそここなす。 【平野進】本好きの小学生。 【文子/ふみこ】主人公。今居文子。秋葉図書館の司書。けっこう気が強く強情。 【深雪/みゆき】市内循環福祉バスで来るようになった老女。病気が末期になっておりこの世から離れるまでの間好ましいものに触れたいと考え図書館に通うようになった。 【やぐるまそう】市花。市内循環福祉バスの名前ともなっている。 【れんげ】図書館は元々はすすき野原のまんなかだったが、秋葉氏が鬱陶しいと言って刈り取り、れんげの種を播いた。すすき野原かて悪うないもんやけどなあ…
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暇な図書館のわりに毅然とした誇りを持った司書たち。終始ほのぼのとしているかと思ったら、けっこうシリアスな謎もあってびっくり。台詞回しに時々躓いてしまうのが残念。
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前の学校でお勧めされたのに、 読まなかったのか、 途中でやめてしまったの。 可愛い表紙に反して、 なかなかシリアスなネタを扱ってる。 世の中、簡単じゃないよねと 思わず考えさせられる短編集だった。
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図書館や本にまつわる謎をとく、作品紹介にある通りの『やさしいミステリー』でした。 図書館に関連する謎が出てきますが、謎の幅も広く楽しく読めました。
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他作者さんの図書館話を読んで、そちらは普通…だったのと、同作者さんの別作品も読んで、まぁそれも普通…だったでまったく期待せず。 ところが!結構おもしろかった☆ これドラマ化したら面白いかも☆図書館でのいわゆる日常よ謎解きなんですが、その謎がなかなかお目にかからないひねくれた謎で。...
他作者さんの図書館話を読んで、そちらは普通…だったのと、同作者さんの別作品も読んで、まぁそれも普通…だったでまったく期待せず。 ところが!結構おもしろかった☆ これドラマ化したら面白いかも☆図書館でのいわゆる日常よ謎解きなんですが、その謎がなかなかお目にかからないひねくれた謎で。※褒めてます♪ キャラも良くて、能勢さんは井浦新さん、文子さんは森七菜さんで脳内再生されました☆
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全部で五話の物語となる連作ミステリです。 第一話 霜降 ― 花薄 ある時から小学生の利用者が増え始めた秋葉図書館。そして、彼らは閉館後の図書館に残ろうと司書たちの目をかいくぐろうとしているのだが……。 もちろん、そんなことが出来るはずもなく、日々、閉館時間に追い出されてしまう。 それと同時に古着の忘れ物があったり、外にカップラーメンが詰め込まれたギターケースが置いてあったり。 だれが、なんのために、そんなものを図書館へ忘れたり、置いていったのか? そして、子供たちが閉館後の図書館に拘るのは何故なのか? ほのぼのでした(*^^*) ヒントはネタバレになるので言えませんが、私もおなじことを考えたことがあります。今もやってみたいです(∀`*ゞ)エヘヘ 第二話 冬至 ― 銀杏黄葉 元大学教授で図書館経営学を教えていたという寺田という老人が秋葉図書館へやってくるようになった。図書館の批評を書いているということに文子たちは緊張する日々を迎えることになる。 そして循環バスが図書館に通るようになったために、老人の利用が増えるように。 その一人、深雪さんは常連に。彼女はとても本好きで、写真集が好き。(彼女の言葉から『万葉秀歌』と出たときはひぇ! とか言ってしまった。私も持ってる岩波新書のベストセラーですね。本の中の登場人物なのに湧き上がる親近感!) 彼女が図書館を利用するようになったある日、彼女が読んでいた本の中に洋書をコピーしたものが挟まれていた。 そして、そこから始まる洋書絵本が抜き出されて、ご丁寧に並び直されていたのだ。何故? これは暗号なのかもしれないと調べ始める文子たち。 その結末は……。 ドイツ語ができて、万葉集がわかり、そして図書館で使用する分類記号までわかる人物がある人へ仕掛けた謎。 ほんのり切ない物語です。 第三話 立春 ー 雛支度 ある日、この秋葉図書館の土地の元の持ち主だった秋葉さんが慌てて図書館へ飛び込んでくる。その手には図書館から出てはいけない本の借主の住所・氏名・借りた本のリストだった。 慌てて、借主へ連絡を取る文子たち。だが、そのリストの人物は一人も図書館を利用していなかった。 では、誰が、何のために、偽名で本を借りたのか、そして、その本はどこにあるのか? 心が痛むような物語でした。 第四話 二月尽 ー 名残の雪 秋葉市ではめったに振らない大雪の日、文子はアルバイトの男子学生と二人で図書館にいた。 すでに交通手段もなくなり、近所に住んでいる男子学生を帰したら、文子は図書館で一晩を過ごそうと思っていた。 そこへ、先輩の能勢から連絡があり、秋葉氏の家で一晩泊まることになった文子。 その晩、共に食事をしながら秋葉氏が語ったのは雪女を見たことがあるという話だった。 彼と妹が見た雪女とは本当にいたのか? 大地主ならではの歴史の物語でした。八雲の作品みたいと思いながら読んでました。(雪女も八雲作ですけどね) 第五話 清明 ー れんげ野原 秋葉図書館のれんげ野原がローカル誌で話題になっているという。 そんな時に秋葉図書館の物ではない児童書が返されてくる。 この持ち主は、何のために、今頃になってこの本を帰してきたのだろう? そのなぞ解きとれんげの花一面の美しい風景に包まれて物語は終わります。 どのお話にも親しい本が出てきていて、おお! 読んでるわ、とか、これ大好きだった! とか思いながら読み進めていました。 書店は大河、図書館は海という作者の森谷さんの言葉が胸に染み入る一冊です。こちらもシリーズになっているようですので、ゆっくり読み続けたいなぁと思うのでした。 第一話で扱われている児童書が私の大好きな作品でうれしくなってしまって、その勢いのまま、読み進めていってしまいました。 こういう作品って素敵ですよね(*^^*)
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