おまえさん(上) の商品レビュー
本所深川の南辻橋のふもとで身元不明の男が斬殺された。その太刀筋は遺恨によるものという。不思議なことに死体が弔われた後も、人型に血の跡が残り消えなかった。その後、薬屋の主人が自分の寝所で死体となって見つかった。その太刀筋も先日のものと同じだった。同心・井筒平四郎は、同僚の本宮信之輔...
本所深川の南辻橋のふもとで身元不明の男が斬殺された。その太刀筋は遺恨によるものという。不思議なことに死体が弔われた後も、人型に血の跡が残り消えなかった。その後、薬屋の主人が自分の寝所で死体となって見つかった。その太刀筋も先日のものと同じだった。同心・井筒平四郎は、同僚の本宮信之輔と探索を始める。 『おまえさん』は『ぼんくら』に始まるシリーズの3作目です。 現在のところ、4作目は出ていないようです。宮部みゆきを読むのは久しぶりでした。話の舞台は本所深川です。池波正太郎の小説を読んでいるかのような気持ちになります。食べ物の記述が随所に出てきて、とても美味しそうでした。 作中に柿の木に1つだけ残った「残り柿」を比喩にした話が出てきます。 この表現がとても印象的でした。 私の場合だと、残り柿は眺めて楽しんでしまいそうです。 皆さんはどうでしょうか?
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「ぼんくら」「日暮らし」に続き、シリーズさん出版目。というのは本作もそうだが、一出版に付き長編が一編と短編がいくつかというパターンなので、正確には「××作目」のといいづらい。 上巻だけで600ページ越え。とはいえ表題作「おまえさん」は下巻に入り200ページほどで終わるみたい(目...
「ぼんくら」「日暮らし」に続き、シリーズさん出版目。というのは本作もそうだが、一出版に付き長編が一編と短編がいくつかというパターンなので、正確には「××作目」のといいづらい。 上巻だけで600ページ越え。とはいえ表題作「おまえさん」は下巻に入り200ページほどで終わるみたい(目次を見るとそう見える)なので、一作1200ページとはならないが。 長いとはいえキャラクターが現実にはいなさそうなのに、こんな人がいてこんな関係で生活していたら面白そう。 あと、時代物なので今では使わない言い方があって、文脈でこんな意味かなあと想像したが、調べてみた。 以下、気がついたものだけのメモ 「弓手(ゆんで)」 左手、左の方 「馬手(めて)」 右手、右の方 一説によると馬に弓をもって乗る時に右手で手綱、左手で弓を持つ事からいわれるらしい。 「夜鷹」 江戸時代、道端で客を引いた売春婦。 「魂消る」 (たまげる)と読ませる。が、ワープロで変換すると出てきた。
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シリーズもので、前回の内容がうろ覚えだけど、大丈夫でした。 この作家さんの話の風呂敷を広げるところが好きです。 どうやって畳むのかも楽しみです
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「ぼんくら」等の続き。 弓之助やおでこさんが大きくなっています。 読んでいて、以前より成長した様子が見れて、うれしかったです♪
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時代小説はとっつきづらさを感じて避けていましたが、宮部みゆきならはずれなし!と思って読んでみました。 キャラクターがみな魅力的で、後から思いがけないところでその設定が効いてきたりするのがよかったです。 謎解き以外の部分でもすごく楽しめました。 ぼんくらシリーズこれから遡って読んで...
時代小説はとっつきづらさを感じて避けていましたが、宮部みゆきならはずれなし!と思って読んでみました。 キャラクターがみな魅力的で、後から思いがけないところでその設定が効いてきたりするのがよかったです。 謎解き以外の部分でもすごく楽しめました。 ぼんくらシリーズこれから遡って読んでいきたいです!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宮部さん、遊んでるなー。 おちゃめな「遊び」が満載です。 丸助の口調がうつってしまうところとか、平四郎や弓之助がうつるのはわかるけど、地の文までうつってるし。笑 シリーズファンとしては、前作前々作のキャラクターのその後も書いてくれてるし、新しい魅力的なキャラクターも多いし、嬉しいかぎりです。 でも信之輔の容姿を笑うのだけはやめてほしい。 読んでて(つい自分に重ねちゃって)胸がいたいわ。そりゃ傷つくよ。 徐々に男っぷりが上がっていっているようだから今後は大丈夫だろうけど・・・ 一杯茶が不吉だというのは知らなかった。
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Tさんのお勧め。 といっても、これまでのぼんくらシリーズは読んでいるので、 勧められるまでもなく、読みたかった。 本を次から次へと読んでいても、 銃から放たれた弾丸のように、言葉が心を撃ち抜くことは そう多くない。 しかし、宮部みゆき、特にこのぼんくらシリーズは、 よほど好み...
Tさんのお勧め。 といっても、これまでのぼんくらシリーズは読んでいるので、 勧められるまでもなく、読みたかった。 本を次から次へと読んでいても、 銃から放たれた弾丸のように、言葉が心を撃ち抜くことは そう多くない。 しかし、宮部みゆき、特にこのぼんくらシリーズは、 よほど好みのつぼにはまっているのか、 機関銃で撃ちまくられたように次から次へとやられっぱなしだ。 帯に連なる弾が、容赦なく、私の弱いところや笑いどころに突きささる。 (下巻へ)
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「ぼんくら」「日暮らし」の豪華特別版とか総集編とかそんな感じで、「ぼんくら」「日暮らし」に出てきた人たちが大勢出演するとかそんな感じで、楽しい。長いけど楽しい。このシリーズ、江戸の風俗、習慣、政治、経済、社会、地理、人々の暮らしなどなどあらゆることが自然とわかるのもおもしろい。
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八丁堀平四郎さんシリーズの3作目。 みんな変わらずに、しかしそれぞれの新しい環境で息災だが、 弓の助のおつむりの凄さが際立ってきた。 下巻の名探偵の謎解きに期待。
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