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日本の魚は大丈夫か の商品レビュー

3.8

28件のお客様レビュー

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2024/07/24

10年以上前の本ですが、そこから日本の漁獲規制がほとんど改善されていない現状を見ると悲しくなりますね。 https://seisenudoku.seesaa.net/article/491247707.html

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2023/08/30

農業問題と似て高齢化とか後継者の問題があるのに加えて、少ない群れを大勢が取ろうとしていることや漁獲量の規制がないことなどの問題がわかった。今の状況が分からないのでプラスで調べなきゃ。

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2014/07/14

日本の水産業の現状がよくわかる。 衰退必至の状況が発展を続ける欧米との対比によって浮き彫りにされ、危機感を募らせた。 乱獲は悪だが、乱獲せざる得ない政策、キャッシュフローに大きな問題があるようだ。そこにメスを入れるのは並大抵のことではないということも伝わってきたが、読めば「何とか...

日本の水産業の現状がよくわかる。 衰退必至の状況が発展を続ける欧米との対比によって浮き彫りにされ、危機感を募らせた。 乱獲は悪だが、乱獲せざる得ない政策、キャッシュフローに大きな問題があるようだ。そこにメスを入れるのは並大抵のことではないということも伝わってきたが、読めば「何とかしなければ」との思いを強くするはずだ。

Posted byブクログ

2013/08/05

日本のマスコミの取材力に対しデータで検証しつつ事実の不都合を提示していく。不都合の提示は公開データによって裏付ける。データから言えることに限り提示する。公害の初期と似ている。

Posted byブクログ

2013/05/27

絶望的な日本漁業について、世界三大漁場である三陸での創造的復興を通して、再び地域の基幹産業としての地位を取り戻すべく説いた本。また魚介類への放射性物質汚染についても解説がある。 これまで農林業はいろいろ勉強していたが、漁業はまったく手つかずのままで、漠然と衰退産業という認識でい...

絶望的な日本漁業について、世界三大漁場である三陸での創造的復興を通して、再び地域の基幹産業としての地位を取り戻すべく説いた本。また魚介類への放射性物質汚染についても解説がある。 これまで農林業はいろいろ勉強していたが、漁業はまったく手つかずのままで、漠然と衰退産業という認識でいた。実際、EEZ=排他的経済水域の設定による漁場の制限や、70-80年代でのマイワシの豊漁期といった複合的要因によって、日本の沿岸漁業の設備投資と海洋資源のバランスがおかしくなったことに構造的原因があると理解できた。 岩手・宮城で100以上もある漁港を整備して、大きな漁船を買った漁業者にとって、これらの設備投資を回収するためには、EEZによって限られた日本近海における漁獲高を維持するほかなく、結果的に早い者勝ちで稚魚の小魚を底引き網でさらっていくという“焼畑漁業”が主流となっていった。 今回の震災において、漁港や漁船の設備が壊滅的打撃を受けたことは、これらの構造的原因をゼロベースで再構築しなおす契機になるとも言える。漁業資源の持続的管理を徹底し、高付加価値化を図っていくことで日本の漁業は儲かる産業に生まれ変わるであろう。 年収100万円の年金漁師ではなく、将来を担う若手漁業者がイニシアティブを取って、旧態然とした浜のしきたりを変革していくという流れは、漁業だけではなくすべての第一次産業に共通するものだ。 暖流と寒流がぶつかる奇跡の海から、日本の漁労文化がつくられてきた歴史がある。実際に三陸の海の幸を食べる機会が増えて、漁業を一気に身近に感じるようになってきた。

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2013/01/25

日本では漁業者への漁獲量制限がないため、早く魚の集まっているところに行って獲った者勝ち。 自分達で獲って日本に輸出した方が得だと気づいた外国では、漁獲量制限を設けて、漁業資源を確保して、付加価値の高い(成長した魚)を輸出している。 早いもの勝ち獲ったもの勝ちの日本近海の漁業資源は...

日本では漁業者への漁獲量制限がないため、早く魚の集まっているところに行って獲った者勝ち。 自分達で獲って日本に輸出した方が得だと気づいた外国では、漁獲量制限を設けて、漁業資源を確保して、付加価値の高い(成長した魚)を輸出している。 早いもの勝ち獲ったもの勝ちの日本近海の漁業資源はどんどん枯渇し、より価格の低い小さい魚を最新のソナー開発して取り合う悪循環に。 漁師の生活はどんどん苦しくなっていく。 3.11後、日本の漁業をどう再生していけばいいかの提言や水産物の放射能汚染についても書かれている。 目からウロコが落ちた一冊です。 マグロの漁獲量制限とかのニュース見て、外国でも魚食べる習慣が広まってるせいで、日本人の食べる魚無くなってるというマスコミから受けたイメージが覆ります。 これじゃあ、外国からバッシング受けても仕方ないよ。

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2013/01/04

著者は三重大学生物資源学部准教授の勝川俊雄氏。 著書の前半は今回の東日本大震災における漁業分野の被害状況の報告に関してであり、後半は資源枯渇と魚価安の二重苦に苛まれている今の日本の漁業をどのように改革すべきか、筆者の意見が述べてあります。 筆者によればノルウェーやニュージ...

著者は三重大学生物資源学部准教授の勝川俊雄氏。 著書の前半は今回の東日本大震災における漁業分野の被害状況の報告に関してであり、後半は資源枯渇と魚価安の二重苦に苛まれている今の日本の漁業をどのように改革すべきか、筆者の意見が述べてあります。 筆者によればノルウェーやニュージーランド、米国など漁業が産業として持続的に成長している国々には、 (1)漁獲を一時的なものではなく持続させるために「十分な親魚を獲り残す」こと (2)利益を上げるために「獲った魚をできるだけ高く売る」こと という、二つの共通点があるという。 独立行政法人水産総合研究センター理事を務められる、小松正之氏と同様、筆者も従来までのオリンピック方式ではなく、ITQ方式の導入を推しています。 最終章には水産物の放射能の汚染に関してやや踏み込んだ説明も載っています。著者自身、放射線に関して全くの門外漢であるにも関わらず大変分かりやすくまとめており、そちらも非常に参考になりました。

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2012/11/23

僕はノルウェーのサバを月に10は食べてる。そして、大学ではスケトウダラの太平洋系群の資源量がテーマだったから、日本の資源の枯渇具合は、音響を通して少しは実感してる。そこに、水産学の側面からノルウェーや外国の成功例から今の被災した、日本の漁業を皮切りに衰退した漁業に希望をもってい...

僕はノルウェーのサバを月に10は食べてる。そして、大学ではスケトウダラの太平洋系群の資源量がテーマだったから、日本の資源の枯渇具合は、音響を通して少しは実感してる。そこに、水産学の側面からノルウェーや外国の成功例から今の被災した、日本の漁業を皮切りに衰退した漁業に希望をもっていけるように復興→改革への指針のように読めました。是非、地元の同期の漁師や、同世代の漁業や水産に関わる周りの人に読んで貰い、感想を聞きたい一冊だ。自分も院生期の、食卓に魚が上がり続けて欲しいという想いを思い出させてくれた!

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2012/11/23

乱獲による資源不足と魚価安で衰退の一途を辿る日本の漁業。既得権にがんじがらめのため改革の目途も立たない。 なるほど、このままでは国産の魚が食べられなくなる日も近いと納得。 著者は津波で壊滅的被害を受けた三陸の復興と漁業改革を同時に実現するために、10年後の漁業の担い手となる45歳...

乱獲による資源不足と魚価安で衰退の一途を辿る日本の漁業。既得権にがんじがらめのため改革の目途も立たない。 なるほど、このままでは国産の魚が食べられなくなる日も近いと納得。 著者は津波で壊滅的被害を受けた三陸の復興と漁業改革を同時に実現するために、10年後の漁業の担い手となる45歳以下の若手漁業者を中心に支援を行うことを提唱しているが、本書の出版から1年経ち、復興どころか復興予算の不正利用が明るみに出る始末。 全く、明るい未来がないね、この国には。

Posted byブクログ

2012/08/13

豊富なデータや海外の成功事例を引きながら、日本の漁業はどうあるべきかを論じている。放射性物質関連も少しだけ触れているが、本筋はそこではなく、いかにして漁業が自立して持続的に利益を生み出せるかに焦点が当てられており、ただ元に戻す(=復旧)のではなく、より付加価値を高めて立て直す(=...

豊富なデータや海外の成功事例を引きながら、日本の漁業はどうあるべきかを論じている。放射性物質関連も少しだけ触れているが、本筋はそこではなく、いかにして漁業が自立して持続的に利益を生み出せるかに焦点が当てられており、ただ元に戻す(=復旧)のではなく、より付加価値を高めて立て直す(=復興)ということを考えるならば良い契機になるかも。

Posted byブクログ