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うたかたの日々 の商品レビュー

3.9

40件のお客様レビュー

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2026/04/10

失うことの切なさを描いた青春小説の隠れた名作。虚構まじりの不思議な世界に浸る楽しさ。映画もお勧めです。

Posted byブクログ

2026/01/23

デューク・エリントンに出会った本。 前情報無しで読みはじめた時、星新一みたいな世界観だな〜と思っていたらやはりSF要素万歳だった。表現がところどころコミカルながらも、切なく、美しい作品だった。

Posted byブクログ

2026/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミシェルゴンドリー監督のムードインディゴうたかたの日々が大好きで、いつか読みたいと思っていました。 10年程かかってしまいましたが、一人旅のお供にということで今回重い腰を上げて読んでみました。 曽根訳で挫折してしまったのですが、野崎訳は読みやすかったです。 映画と似ているところもそうでないところも含めて、ミシェルゴンドリーの世界が脳内に広がって至福の時でした。 映画と比べるとこちらの原作の方がよりシニカルというか残酷に思えました。 コランがずっとうっすらアリーズが好きで、アリーズもコランのことを好き(最終的にはシックでしたが)で、クロエもなんとなくそれを察していて……というのが映画よりストレートでした。 結婚式のところとか、多分コランとアリーズがくっついていたらみんな幸せだったのかなと。 現代的な読み方をすれば、シックとアリーズは推し活で身を滅ぼしてしまった人だなと。 すごく悲惨で悲しい物語ですが、やっぱり幻想的でカラフルな始まりと、荒廃的でモノクロな終わりが本当に美しくて好きです。

Posted byブクログ

2025/11/09

SF、コメディ、恋愛、悲劇、全ての要素が合わさった新感覚の小説でした。SF要素が強くぶっ飛んだ世界観です。前半は恋愛コメディで、中盤から後半にかけては雰囲気が大きく変わって悲劇的で重たい雰囲気に。その作品内での大きな振れ幅も魅力的で、特に終盤はどうなっていくんだろうという展開で引...

SF、コメディ、恋愛、悲劇、全ての要素が合わさった新感覚の小説でした。SF要素が強くぶっ飛んだ世界観です。前半は恋愛コメディで、中盤から後半にかけては雰囲気が大きく変わって悲劇的で重たい雰囲気に。その作品内での大きな振れ幅も魅力的で、特に終盤はどうなっていくんだろうという展開で引き込まれていきました。始めのうちはあまりにも突拍子もない非現実的な出来事の連続で戸惑ったものの、慣れてくると他の小説では味わえない何とも言えない心地良さに変わっていきます。 言葉遊びも非常にユーモアです。例えばカクテルピアノという言葉はバーなどで会話の邪魔にならないピアノ音楽のことですが、この作品では音によって混ざるお酒の種類が変わって実際にお酒が作れるカクテルピアノとして登場します。そういった不思議な世界観の中でも人生の浮き沈みが人間ドラマとしてしっかりも表現されていて、単なる色物作品として終わっていないところがさすが名作ですね。 好き嫌いはハッキリしそうですが、私は非常に好きな作品でした。翻訳によっても雰囲気が大きく変わりそうな作品なので違う出版社でも再読してみようと思いました。

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2025/11/01

ぜんぜん乗ったことのない車みたいな乗り心地で不思議だった、それから野崎歓さんの解説がとてもおもしろかった!

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2025/10/12

奇天烈。奇想天外。 そして やり切れない感情 イメージしながら読むも イメージが追いつかない 笑 ハチャメチャな中にも 秩序らしきものはあって 生き物の生死に重きを置いていない世界にあって 愛は確かにあって。。。 何とも不思議な読みものだった 少々 読書欲が減退しつつも 後半...

奇天烈。奇想天外。 そして やり切れない感情 イメージしながら読むも イメージが追いつかない 笑 ハチャメチャな中にも 秩序らしきものはあって 生き物の生死に重きを置いていない世界にあって 愛は確かにあって。。。 何とも不思議な読みものだった 少々 読書欲が減退しつつも 後半は 彼らの行く末を苦しく思いつつ 一気に読み切った ラストの猫とハツカネズミのやり取りは 胸につまる思い リアルな あるべき現状を とっぱらって 素直に読むべき本 私は この世界の住人にはなりたくない あまりにも…あんまりだ… 思っていたイメージと違った語りだったけど 何度か読むと 染みるのかもしれない そういう気持ちに 2冊続けて なってしまった 笑 この次は 少しハッピーなものを読みたい。。。

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2025/07/31

かつて曾根元吉訳(『日々の泡』)で読んだ。今回、野崎歓訳で再読。 原著は1947年刊。現代の文脈ではなく、どうしても当時のアクチュアルな文脈で読んでみたかった。大戦終結後、実存主義が抬頭し、アメリカナイズされるパリ、青年たちの熱気の充満するパリ、この作品はそうした状況のなかで生ま...

かつて曾根元吉訳(『日々の泡』)で読んだ。今回、野崎歓訳で再読。 原著は1947年刊。現代の文脈ではなく、どうしても当時のアクチュアルな文脈で読んでみたかった。大戦終結後、実存主義が抬頭し、アメリカナイズされるパリ、青年たちの熱気の充満するパリ、この作品はそうした状況のなかで生まれたのだから。野崎歓訳は、当時はだれでもわかったような固有名詞に訳注を添えてくれていて、助けになる。 シュールさ&ことば遊び、なんとなくレイモン・クノーに近い。ジャン゠ソール・パルトルを登場させるところも洒落がきいている。ハツカネズミもいい役回りをしている。肺の中の睡蓮の蕾も、肺結核のメタファーとして絶妙。 原題はL'Écume des Jours。ずっと『日々の泡』に慣れ親しんできたが、やはり『うたかたの日々』のほうが適訳。(p.s. もうひとつの訳、伊東守男訳も読んでみたが、曾根訳と同様、誤訳が散見された。野崎歓訳は、文章が少し硬いものの、一番いいように思う。)

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2025/07/19

10年ほど前に、「ムードインディゴ」(=「うたかたの日々」)という映画を観て、その直後、新潮文庫版の「日々の泡」を読んだ。 その時の記憶はあまり残っておらず、映画もなんだか(楽しく美しい作品ではあったが)よくわからないものだった、という感覚だけがあった。 しかし!なぜか急に、こ...

10年ほど前に、「ムードインディゴ」(=「うたかたの日々」)という映画を観て、その直後、新潮文庫版の「日々の泡」を読んだ。 その時の記憶はあまり残っておらず、映画もなんだか(楽しく美しい作品ではあったが)よくわからないものだった、という感覚だけがあった。 しかし!なぜか急に、この不思議なフランスの恋愛?小説を読みたくなり、光文社古典新訳文庫版を手に入れ読んだ。なんとも読みやすい!そして解説がとてもいい。「?」を「!」にしてくれる。 感想はとにかく面白い!ファンタジックでお洒落な恋愛小説と思いきや、もう人がバンバン死にまくるあたりから、読み進むスピードが早まっていった笑 私は誰か登場人物が不幸になることを望んでいたわけではなく、愛するものを喪うことの悲しみや、労働の醜さ、労働することに向かない若者の落魄ぶりに、共感した。物語の終わり方も「らしくて」いい。 お気に入りのキャラクターは、料理人ニコラ(私にとっては唯一のまともなキャラ)、そして狂気じみたパルトルおたくのシック。女の子とたちと、主人公のコランは、報われなくて、共感しすぎて、切なくて、お気に入り、とは言えない。 あ、はつかねずみも好き。 また、新潮文庫版も読み直す予定だし、実はハヤカワ文庫版もすでに手に入れているので、これから読みます。訳者が異なるものを読み比べる楽しみがあるのも、翻訳ものの魅力。

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2025/03/12

雲やネズミなどの擬人化があり、なんともポエティックだなと思っていたが、案の定、詩から散文になっていった作品とのこと。「美しい女とジャズ、これがすべてで、あとはなくてもいい」と書いたまえがきのように、生の喜びに満ちた若者たちの享楽的な生活が、あれよあれよと崩れ落ちていくさまは痛々し...

雲やネズミなどの擬人化があり、なんともポエティックだなと思っていたが、案の定、詩から散文になっていった作品とのこと。「美しい女とジャズ、これがすべてで、あとはなくてもいい」と書いたまえがきのように、生の喜びに満ちた若者たちの享楽的な生活が、あれよあれよと崩れ落ちていくさまは痛々しい。しかし全体的に洒落たシニカルな文体によって、どこか達観したようなクールな目線を感じる。 肺に睡蓮ができる病気で衰弱するクロエ、それを治癒するにはたくさんの花が必要で、夫のコランは全財産を投げ打って、そして劣悪な職も引き受けて、お金を花々に変え部屋を飾る。働かなくても大金持ちであったのがだんだんと貧しくなっていき、部屋も小さくなっていき、反して蔓が部屋にはびこる様子が物悲しいメルヘンであり、美しい一枚の絵と化すようでうっとりする。感性の坩堝であるこの作品は、どこを切りとって再読してもうなってしまう感じ。ジャズへの崇拝、サルトルへの敬愛もいたるところにあり、まるごとヴィアンの脳内の写鏡となっているような。

Posted byブクログ

2024/08/24

おとななので、長い夏休みもないけど、夏に何かしっかりした物語を読みたいと思って選んだ1冊。けっこう読み終わるまで時間がかかった。なんとか夏が終わる前に読み終われてよかった。 はじめ現実離れした表現が目立ち、ヴィアンの本がはじめましてだから、そういうものかとなんとか受け入れることが...

おとななので、長い夏休みもないけど、夏に何かしっかりした物語を読みたいと思って選んだ1冊。けっこう読み終わるまで時間がかかった。なんとか夏が終わる前に読み終われてよかった。 はじめ現実離れした表現が目立ち、ヴィアンの本がはじめましてだから、そういうものかとなんとか受け入れることができた。そして、読み進めるほど、ファンタジー感は薄れて、気づけばけっこう暗い結末に向かっていくという。。 でも不思議なことに、読後に重さや悲しみのような負の感情はそこまで残らないさっぱり感?。ある意味、物語として最後まで楽しめたので、傑作なんだと思う。 本編終了後に丁寧に、解説と作者の年表と訳者のあとがき付きでありがたかったです。

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