ぜんぶの後に残るもの の商品レビュー
川上未映子はああ見えて(どう見えてだ!)とても真面目で真っ直ぐで優し過ぎるくらいに優しくてそしてシャイである。 最近はあまり小説を書いてなく(本人曰く書こうとするとアイスピックで鳩尾あたりを突き上げられるようなスランプだそうだ)書架にはエッセイばかり増えていくのだがそれはそれでま...
川上未映子はああ見えて(どう見えてだ!)とても真面目で真っ直ぐで優し過ぎるくらいに優しくてそしてシャイである。 最近はあまり小説を書いてなく(本人曰く書こうとするとアイスピックで鳩尾あたりを突き上げられるようなスランプだそうだ)書架にはエッセイばかり増えていくのだがそれはそれでまあきちんと仕事をしてくれているのやらいないやらよくわからない。 で、本書。幸か不幸か大震災の最中に連載を持ってしまった故に彼女は小説家として現実と向き合い真摯なメッセージを発している、その感性が見どころ。 手に取ってはじめに、とあとがきだけでもパラ見して欲しい…それだけでも伝わるんだ、想いが
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雑誌に連載されていた川上未映子のエッセイをまとめたもの。 最初の数頁しか読んでいないのだけど、その数頁というのは東北の地震があった前後に綴られたもので、読むと東京にいた当時の感情が生々しく再現された。 文章のプロの人が記録してくれていることがとてもありがたく、心強かった。そうで...
雑誌に連載されていた川上未映子のエッセイをまとめたもの。 最初の数頁しか読んでいないのだけど、その数頁というのは東北の地震があった前後に綴られたもので、読むと東京にいた当時の感情が生々しく再現された。 文章のプロの人が記録してくれていることがとてもありがたく、心強かった。そうです、そうだったんだよ。 あれ以来、すっかりテレビを見なくなって、自分やまわりへの苛立ちをフリーズさせたままだ。 時間が経ったいまだったら、冷静に受け止め直せるかしら
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自宅ソファーで読了(113/100) 震災を綴ったものかと思いきやそんなんでもなく。 同い年だし、感性が気になる。
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川上未映子さんのエッセイ。 震災関連のことが書かれているということで手に取りました。 被災地から離れた場所(だけど混乱があった場所=関東圏)での、震災直後の殺伐とした雰囲気が描写されていました。 不確定な多くの情報の中で、何を選びどう行動するかは全て個人の判断であり自由であるけ...
川上未映子さんのエッセイ。 震災関連のことが書かれているということで手に取りました。 被災地から離れた場所(だけど混乱があった場所=関東圏)での、震災直後の殺伐とした雰囲気が描写されていました。 不確定な多くの情報の中で、何を選びどう行動するかは全て個人の判断であり自由であるけど、「連帯は監視に、正義は強制に」なってしまうことが書かれていて、恐怖を感じました。 震災後、被災地以外でも気が張り詰めて不安とか何かがひっかかってて、でも被災地じゃないから、言葉にも出せなくて…みたいな気持ちがありましたが、そういうの全部言葉にしてあって自分だけじゃなかったんだって少しほっとできました。 以前「乳と卵」を読んだときに読みにくい印象がありましたが、短く区切ったエッセイだからか、今回はさくさく読めました。 思考をはっきり言葉や文に出来ることはすごいと思います。 時にその思考が社会の状況を的確に読みとらえているものであると感じるから尚更。 2/3くらいは震災以外のことも書かれていました。 読み進めて、川上さんは陽気なネガティブ思考だと感じました。 エッセイはあまり好まないジャンルでしたが、川上さんのエッセイはたくさん読んでみたいと思いました。
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川上未映子さんのエッセイは初めて読んだ。 なんとなく、勝手に持っていたイメージ通りというか。独特な文章感が堪能できた。 週刊誌連載のものだから、ひとつひとつがすごくあっさりしててちょっと物足りなさも感じつつ、時おり挟まれる関西弁での主張がツボにはまって笑いそうになったり。 また別...
川上未映子さんのエッセイは初めて読んだ。 なんとなく、勝手に持っていたイメージ通りというか。独特な文章感が堪能できた。 週刊誌連載のものだから、ひとつひとつがすごくあっさりしててちょっと物足りなさも感じつつ、時おり挟まれる関西弁での主張がツボにはまって笑いそうになったり。 また別のものも読んでみたいと思う。
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帯に騙されたけど、地震はあまり関係ない。相変わらずタイトルのセンス凄いね。著者のエッセイは好きだけど、これはとっちらかってる印象かな。まあまあ。暇つぶしに。
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ポケチン。 わたしの中で、確実に薄らいでいた「あの日」が蘇って、忘れるなんてできないよ、と思った。 街は、確実にあの日を押し流そうとしているけれど、そしてわたしも、確実に押し流されようとしているけれど、まだまだまだまだ、あの日から一歩も動けない人がいることに、思いを馳せなげればい...
ポケチン。 わたしの中で、確実に薄らいでいた「あの日」が蘇って、忘れるなんてできないよ、と思った。 街は、確実にあの日を押し流そうとしているけれど、そしてわたしも、確実に押し流されようとしているけれど、まだまだまだまだ、あの日から一歩も動けない人がいることに、思いを馳せなげればいけないんだ。 いつか、悲しみを抱いたまま、動ける日が、きっと来る。
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やっぱり未映子さんは好きだなぁ。感性が研ぎ澄まされている。作家だから当たり前なのだけれど。私には彼女の文書は心地よい。可愛らしいし、力強いし、心が澄んでいることをもの凄く感じるのです。一所懸命に生きて、考えていると想うのです。彼女のような人が世の中を変えていくのでは、と思います。
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最初、いきなり震災の話で始まり、このままこの調子なのかな、と気分が重くなったけれど、そうではなく、しかも普段思考していることを書くこの人がエッセイに書くほどに震災というものは大きかったんだな、と思わされた。
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導入部分から「これは真面目に社会を憂える本だな」と感じていたのが後半の崩れっぷりが最高だった。笑わせていただいた。変わった人だな~この著者。感じ方も、趣味趣向も、心の中のつぶやきがおもろい。他のことはだいたい低空飛行なのに、女性差別がらみの話題になると急に怒りだすテンションの濃淡...
導入部分から「これは真面目に社会を憂える本だな」と感じていたのが後半の崩れっぷりが最高だった。笑わせていただいた。変わった人だな~この著者。感じ方も、趣味趣向も、心の中のつぶやきがおもろい。他のことはだいたい低空飛行なのに、女性差別がらみの話題になると急に怒りだすテンションの濃淡も面白い。最初は普通の人だな~という感じでノンキに読んでいたけど、後半は、いや~やっぱり力あるわ。この人。実力あるってわかった。
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