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イスラームから見た「世界史」 の商品レビュー

4.7

32件のお客様レビュー

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2025/01/06

社会人人生も、もう若手と自称するには恥ずかしい年代に差し掛かった今でさえ、イスラーム世界で今起こっている紛争はどこから来ているのかおぼろげでわからない状態だったので、もっと東洋のことを理解したいと思い、手に取りました。 イスラム世界の縦と横の時代と世界が一気につながりました。 ...

社会人人生も、もう若手と自称するには恥ずかしい年代に差し掛かった今でさえ、イスラーム世界で今起こっている紛争はどこから来ているのかおぼろげでわからない状態だったので、もっと東洋のことを理解したいと思い、手に取りました。 イスラム世界の縦と横の時代と世界が一気につながりました。 また、現代の問題も、西洋の産業革命が進む中で、イスラーム世界がいいように扱われ、王朝もイスラームの原理に立ち返ることなく、自分たちさえよければよいという狭い視座で生きていたことが遠因で、今の革命や紛争を引き起こしているところもあるのではないかと思いました。 イスラーム世界の中の主義主張はとても複雑で、だれもが完全な善や悪ではないこともよくわかりました。 もともと閉じた世界の中で共同体としての理想を説いたイスラーム教は、オープンな世界で競争する資本主義の世界と相いれることが難しそうで、さらに他国からの利権がらみの横やりも引き続き入っていく中で、今の中東世界の安定はいつ訪れるのだろうかと心配になります。

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2024/12/25

知人に教えてもらった本。600ページを超える大書なので、興味のある箇所を所々つまみ読みだけする予定が、面白さのあまり3日ほどで最後まで一気に読んでしまった。 著者はアフガニスタン生まれ、アメリカに移住しテキサスの教科書を作るプロジェクトに従事した際に「イスラーム」に関する記述が極...

知人に教えてもらった本。600ページを超える大書なので、興味のある箇所を所々つまみ読みだけする予定が、面白さのあまり3日ほどで最後まで一気に読んでしまった。 著者はアフガニスタン生まれ、アメリカに移住しテキサスの教科書を作るプロジェクトに従事した際に「イスラーム」に関する記述が極端に少ないことに気づく。 十字軍が派遣された時代は、イスラーム圏の方が文化水準は高く、イスラーム側から見ると決して「文明の衝突」というわけではなかった、らしい。 ヨーロッパは宗教改革を経て個人主義が発達し、宗教の軛から解放されて自然科学が盛んになり産業革命に繋がった。一方イスラームが共同体を維持するためのもので教義上個人主義が台頭しないことから両者の違いが生まれたとのこと。 終盤にかけて、現在各国でイスラーム世俗主義が廃れ代わりに原理主義が台頭した背景が説明されているが、社会基盤が違いすぎるので男女平等や議会制民主主義のような西洋的な価値観がイスラームの諸国に広がることは未来永劫ないのではないかとまで思えてくる。

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2024/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いわゆる中東と呼ばれる地域に関する知識を獲得したいと長いあいだ望んできたが、なにを知りたいのか、どうすれば獲得できるのかわからないまま、拾い読みを続けてきた。 知りたかったのはまさに本書のタイトルである『イスラームから見た「世界史」』だった。詳細にとどまらず、俯瞰する視点の知識が欲しかったのだと読みながら気付かされた。 個人的には『銃・病原菌・鉄』と並ぶ啓発の書。 余談だが、アサシンの語源がハシシ由来であるという説を否定する証拠を挙げている。

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2024/09/15

イスラーム世界を西洋でも東洋でもないミドルワールドとして位置づけ、そこから見たもう一つの世界史を提示する。9.11 に至るまでのイスラーム世界における基本的なことがこれ一冊で歴史的に学べ、読み物としても楽しい。日本の読者向けの後記にはアラブの春に関する簡潔だが説得的な説明もある。...

イスラーム世界を西洋でも東洋でもないミドルワールドとして位置づけ、そこから見たもう一つの世界史を提示する。9.11 に至るまでのイスラーム世界における基本的なことがこれ一冊で歴史的に学べ、読み物としても楽しい。日本の読者向けの後記にはアラブの春に関する簡潔だが説得的な説明もある。 この本で印象的なのは、ミドルワールドの18?世紀までの繁栄ぶりと、その後の落差の大きさだ。その状況の違いは同じ世界と思えないほど。贅沢を言えば、ヨーロッパとのこの劇的な立場の逆転について、もう少し丁寧な説明が欲しかった。

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2024/08/18

イスラム教の歴史を知る上でこの本は最高の本です。単にイスラム教そのものを知るだけではなく、世界とのつながりからそれを見ていくことができます。この本の素晴らしい点はまさに著者の語り口にあります。宗教や世界史の知識がない人にもその面白さが伝わる語りというのはなかなかできることではあり...

イスラム教の歴史を知る上でこの本は最高の本です。単にイスラム教そのものを知るだけではなく、世界とのつながりからそれを見ていくことができます。この本の素晴らしい点はまさに著者の語り口にあります。宗教や世界史の知識がない人にもその面白さが伝わる語りというのはなかなかできることではありません。それを著者は見事にやってのけます 私はこの本が大好きで何度も読み返しています。2019年に海外を旅する前にもこの本でイスラム教の歴史を学びました。 この本を読めばきっと意外な事実をたくさん発見すると思います。こんな刺激的な本はなかなかお目にかかれません。

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2023/04/10

タイトルの名の通りイスラームから見た世界史を学べる本。自分がこれまで学んできた歴史は西洋に偏った歴史だけであり、見方や枠組みを変えると事実としてこういう歴史が存在していたことがわかった。 イスラームにはイスラームの正義があり、そこに優劣をつけるのではなく、事実を正しく認識しお互い...

タイトルの名の通りイスラームから見た世界史を学べる本。自分がこれまで学んできた歴史は西洋に偏った歴史だけであり、見方や枠組みを変えると事実としてこういう歴史が存在していたことがわかった。 イスラームにはイスラームの正義があり、そこに優劣をつけるのではなく、事実を正しく認識しお互いを尊重するのが良い。

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2022/06/19

これまで自分が学校等で学んだ世界史と言うものが、いかに西洋に偏った物の見方であったかがよく分かる本。西洋世界とイスラーム世界、枠組みがまるで異なっており、そうした前提条件の違いを理解せずには両者噛み合った議論は出来ず、今日の状況が生まれているのであろう。

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2022/04/25

西洋的モノの見方を学んだアフガニスタン人が、ムスリムの立ち位置から世界史を記した本。 まず、上記の通り二通りの視点を有することで、半分西洋的な見方を学んでいる我々日本人にも違和感のない語り口で、イスラームの見ている世界史を解説してくれている。今まで見たことのない世界をわかりやすく...

西洋的モノの見方を学んだアフガニスタン人が、ムスリムの立ち位置から世界史を記した本。 まず、上記の通り二通りの視点を有することで、半分西洋的な見方を学んでいる我々日本人にも違和感のない語り口で、イスラームの見ている世界史を解説してくれている。今まで見たことのない世界をわかりやすく解説してくれているのだ。イスラーム関連史など、高校の世界史の授業で単語を学ぶレベルか、ダイジェストでサラっと浚うのが関の山であるが、ここまで細かいものはほぼないであろう。近世以前の歴史において、如何にイスラームが発達していたか、またイスラームが宗教だけでなく、文化であり、文明であり、社会制度であった(そして世俗権力と宗教的権威の対立の根深さ)ことがよくわかる。そして何よりも近現代において、本書の真骨頂となる。なぜいつまでたってもイスラームを旗印にする武装勢力がいなくならないのか、オイルマネーを武器にする中東諸国の内実とは何か、フセイン死後のイラクがなぜあんなにも混乱を続けるのか、また、本書執筆以降の話ではあるが、アフガン政権はなぜタリバーンに負けたのか、なぜチュニジアの春は失敗したのか。イスラーム世界内の対立を知ることで紐解ける。そして、現代のイスラームを知る上で避けては通れない西洋との関係。ここで我々は如何に自分が西洋的視点でしか見てこなかったか、ということを思い知らされる。そして、さらにイスラームと西洋の間だけでなく、改めて世界には全く異なる視点が存在すると言うことを改めて思い知らされる。昨今の世界情勢において、様々な視点があることを学び中立的観点から分析し、他者を理解することの重要性を改めて学ばせてくれる名著といえよう(ただし私は、分析は中立的に、決断は恣意的に行うべきであると考えていることをここに記す)。

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2021/03/30

一ヶ月近くかかってようやく読み終わった…。「歴史への複眼的な視座を…」って、そもそも歴史の概要が全然頭に入ってない人間がいきなりイスラーム視点の世界史をインストールしてしまったんだけど、結果ユニークな形で俯瞰できた気はする。よく「歴史は現代から遡って学んだほうが良い!」みたいに言...

一ヶ月近くかかってようやく読み終わった…。「歴史への複眼的な視座を…」って、そもそも歴史の概要が全然頭に入ってない人間がいきなりイスラーム視点の世界史をインストールしてしまったんだけど、結果ユニークな形で俯瞰できた気はする。よく「歴史は現代から遡って学んだほうが良い!」みたいに言う人いるし自分もそんなふうに思ってたけど、これ読んでそういう学び方は不可能なんだなと思った。最も複雑化した状況から因果関係をたどるのは返って難しいわな…と当たり前のことを認識することができた。

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2020/09/26

イスラームから見た「世界史」 (和書)2011年10月16日 19:12 タミム・アンサーリー 紀伊國屋書店 2011年8月29日 柄谷行人さんの書評をみて図書館で検索してみたらなんとあるではないか。凄くラッキーな感じで早速図書館まで急行しました。書評掲載日に図書館で借りられ...

イスラームから見た「世界史」 (和書)2011年10月16日 19:12 タミム・アンサーリー 紀伊國屋書店 2011年8月29日 柄谷行人さんの書評をみて図書館で検索してみたらなんとあるではないか。凄くラッキーな感じで早速図書館まで急行しました。書評掲載日に図書館で借りられるなんて最高に気分が良い。 かなり錯綜しているがどういうものなのか今まで疑問を感じていたところや疑問にすら思っていなかったことがその関係性の中におかれ根気強く描かれている。 とても参考になる。

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