架空の球を追う の商品レビュー
最初の2つ「架空の球を追う」と「銀座か、あるいは新宿か」が大好きでしたね 短くてすぐに読めてしまうのにグッとくる1行が何度もありました
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どちらかと言えばとりとめのないエッセーを読んでいるような感じ。 取り立てて特に感想は浮かばなかった。
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「パパイヤと五家宝」 「彼らが失ったものと失わなかったもの」 という二篇が良かった。 全体的な印象としては、雰囲気を味わってなんぼ、という味わい。いい話に浸りたい場合には結構ですが、個人的な好みとしては、もう少し苦み成分を摂取したい。
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様々な場面を切り取って削ぎ落した11の短編集。“ハチの巣退治”や“パパイヤと五家宝”のような軽妙なタッチの著者作品には触れたことがなかったので新鮮。“太陽のうた”が若干異色だが、配置の妙で際立たない。“静かな苦笑い”...納得の一冊でした。
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短編集です。 パパイヤと五家宝、笑いました。 よくある普通の光景を魅力的に表現していて、とても面白く読めました。
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森絵都さんの他の短編が面白かったのでこちらも購入。 この作品集では、大きな事件や非現実的なことは起きないし、拗れきった人間関係があるわけでもない。話の流れだけで言ってしまえば、読んだ後興奮して誰かに話したくなるような、そんな感じではない。 でも、そんな凡庸な日々に潜む物語も「悪...
森絵都さんの他の短編が面白かったのでこちらも購入。 この作品集では、大きな事件や非現実的なことは起きないし、拗れきった人間関係があるわけでもない。話の流れだけで言ってしまえば、読んだ後興奮して誰かに話したくなるような、そんな感じではない。 でも、そんな凡庸な日々に潜む物語も「悪くないな」と思えて、読み終わったらなんとなく元気をもらえる。 紹介文ではこれが「静かな苦笑いのひととき」と表現されていたし、私は「ささやかな人生賛歌」だなぁと思った。 本腰を入れて架空の世界に没頭するよりも、日常の延長で気楽に読むほうが向いてると思う。 それから、この方の作品の題名が好きだ。表題作の「架空の球を追う」もそうだし、「パパイヤと五家宝」「ドバイ@建設中」、他の本ではあるが「異国のおじさんを伴う」「母の北上」等々、なんというか、ヘンテコで気が抜けてしまうものが多い。 何だ?と思って読み始めて、あーなるほどな笑、となるのが楽しかった。
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夕日のグラウンドと少年野球 アラフォー女子たちの同窓会 勤め帰りのスーパー etc ごく普通の日常を鮮やか、かつユーモラスに切り取った短編集 極上のキャンディーボックスのような1冊
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普通の人の日常を切り取った中にある幸せを見せてくれる魅力的な短編集。特に最初の2作にはやられてしまった。 うまいよ。誰もが持つ何気ない生活でのシーンに、こんな幸せがあったなんて。大変満足しました。
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架空の球を追う 銀座か、あるいは新宿か チェリーブロッサム ハチの巣退治 パパイヤと五家宝(ごかぼう) 夏の森 ドバイ@建設中 あの角を過ぎたところに 二人姉妹 太陽のうた 彼らが失ったものと失わなかったもの からなる11編。 銀座か、あるいは新宿か、ドバイ@建設中、あの角を過...
架空の球を追う 銀座か、あるいは新宿か チェリーブロッサム ハチの巣退治 パパイヤと五家宝(ごかぼう) 夏の森 ドバイ@建設中 あの角を過ぎたところに 二人姉妹 太陽のうた 彼らが失ったものと失わなかったもの からなる11編。 銀座か、あるいは新宿か、ドバイ@建設中、あの角を過ぎたところに、太陽のうたが好みだった。あらすじの「静かな苦笑いのひととき」の言葉通り、読み終わったあとに思わず苦笑してしまうような話が詰め込まれている。 大人になって散り散りになった仲間内で集まるとなった時、どうしても考えなければならない飲み会の場所選び。「銀座か、あるいは新宿か」で描かれているのは30代の女性たちの飲み会の様子だ。高校時代の友人だった彼女たちは、女性社員としてでもなく、母親としてでもない人間として、後から思い出せばくだらないと一笑してしまうかもしれない話で盛り上がる。主人公が若い女性たちの会話を聞いて心の内で返した言葉が好き。 「ドバイ@建設中」は御曹司と玉の輿を虎視眈々と狙う女性が婚前旅行にドバイを訪れる話だ。ドバイで解放的になる御曹司とは反対にだんだん機嫌を損ねていく女性。レストランでの家族を描写したなんとも言えない気まずい空気は胃を押さえた。ラストの応酬がなんともかっこいい。 「あの角を過ぎた頃に」は巧みな短編。カップルが乗車したタクシーがある場所を通ったことで話が展開していく。展開される人情話とリフレインがバッチリ決まっていてしびれる。 「太陽のうた」はある民族の老女が主人公だ。仲間内から強く頼まれるものの、外から訪れた客を冷たく拒絶する老女。余所者を受け付けたくない頑なな人なのかと思いきや、彼女が誰に何を晒したくないのかを知ることで、老女に対する見方ががらりと変わる。どんな夜があったとしても、必ず昇る太陽のうたを彼女は口ずさむ。あきらめの先にある生きる力強さにじんわりとした感動があった。 腹に重いものがずしりと沈み込むような瞬間であったり、沈みすぎて覚悟を決める瞬間であったり、苦笑といえどその種類は多様だった。夢を見るような甘い話も好きだけど、人生の苦さの方が寄り添ってくれる日もある。この11編の掌編はそういう日に気軽に手に取れる本だった。
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キーワードは何気ない・他愛ない・微苦笑かな?上手い気もするんですが記憶にも残らない作品である気がする。心象風景を豊かに描ける繊細な読者向けかな?(つまり私には合わない)
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