まぐだら屋のマリア の商品レビュー
原田マハの物語は、救済の物語だ。いつも傷つき疲れ果てた人を、同じように傷ついた人が包み込み、癒していく。 暖かくて大きくて、そんな人ばかり出てくるのに、嘘くさくなくて、寄り添ってしまう。
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【まぐだら屋のマリア】 原田マハさん 念願の高級料亭「吟遊」で働けることになった及川紫紋。「吟遊」に勤めていた、というだけで料理会では一目もおかれるような老舗料亭だ。紫紋はココで料理を学び、いつか母に自分の作った料理をご馳走したいと思っていた。数年勤め上げ、やがて後輩も出来た。しかし、その後輩・悠太は「吟遊」の暗部を内部告発し、自殺してしまう。「悪いのは及川さんじゃありません、自分です」という言葉を残し・・・ 悠太は自殺をする直前、紫紋に何度も電話をかけていた。悠太が死と生との間でゆれていた頃、紫紋は仲居の晴香と会っていたのだった。 悠太の「死」を目の当たりにし、紫紋は絶望し彼自身も「死」を求めさまよい、「尽果」という地に降り立った。その「尽果」で紫紋は「まぐだら屋」という料理屋と、そこを切り盛りするマリアという女性と出会う。マリアは紫紋のコトは何も問わずに食事をご馳走してくれ、宿までも世話をしてくれた。話に聞くと「尽果」という地は元来、行き倒れや罪人が流れ着く街であり、そういった人々を受け入れる風土が人々にも根付いていた。 やがて紫紋はこの地でマリアの手伝いをするコトになり、「尽果」の人たち とも馴染んでゆくが、紫紋の心には「吟遊」でのわだかまりが残ったままだった。 ☆ この本もGood。。人生に絶望し、罪悪感に打ちひしがれた人たちがたどり着く「尽果」。この地の人々は責めもしなければ慰めもしない。マリア、紫紋、丸狐・・誰もが「死」を願い「許し」を乞うて、この地に引き寄せられ、そして立ち直りふるさとへ帰っていく。希望のあるいい本でした。。
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マハさんにしてはダークなお話。 登場人物の名前にキリスト教を絡めたのは 『贖罪』的なものを描きたかったからかな。 ちょっと大げさじゃないかというところもなくはなかったけど ダークなのはダークなりに最後にちゃんと救いが用意されてる辺りは やっぱりマハさんだなーと思った。 とはいっても手放しでハッピーエンドとはいえなさそうなところは いつものマハさんとはやっぱりテイストが違う。
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尽き果てる寸前の命を、温かく受け入れ、救ってくれる場所。 『まぐだら屋』の店主マリアと、ある事件でいろんなものを失った料理人紫紋の話。 いつも笑顔でふるまう姿からは想像もつかないほどの、壮絶な過去を持つマリア。本当の愛を知った女性の強さ、か。
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それぞれに苦しみを抱えているのに、一生懸命に生きて行こうとする姿に勇気づけられた。薬指が無い理由には驚かされたが、赦すということについて、考えさせられた。 前だけを見て生きようとする、登場人物たちには拍手を送りたい。
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いろんな意味でいやされる物語でした。少し不思議な世界が漂っていてストーリーに吸い込まれるよう・・・。
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マグダラが鮪と鱈とは… マリアが有馬りあとは… 意表をつかれました。 全体的に、 おとぎ話っぽいというか、 現実と非現実のはざまにあるような雰囲気で、 ディズニーのアニメを見るような心持ちで読みきりました。 料理がどれもおいしそうだった。
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超有名料亭で働いていた男性が、料亭である事件にまきこまれて死に場所を探してバスに乗り、たどりついた場所「尽果」。 そこにあった料理屋で「まりあ」と呼ばれる女性に出会い、生きようと決心する。 今回のマハさん作品は結構ダークでした。 しかし、最後まで救いがあってよかったーー! 料理...
超有名料亭で働いていた男性が、料亭である事件にまきこまれて死に場所を探してバスに乗り、たどりついた場所「尽果」。 そこにあった料理屋で「まりあ」と呼ばれる女性に出会い、生きようと決心する。 今回のマハさん作品は結構ダークでした。 しかし、最後まで救いがあってよかったーー! 料理の世界での暗い部分と、素敵な部分がミックスしていて考えさせられました。
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原田マハさん。 面白い。好みだと思う。 でも、どこか わざとらしいというか そこまでしなくてもいいのに と思うところがいつもある。 まりあと、よはね は、ないなー。 あとおばあちゃんと抱き合うところとか 聖母マリア像のうんたらかんたらとか 元キュレーターだからそういうとこで...
原田マハさん。 面白い。好みだと思う。 でも、どこか わざとらしいというか そこまでしなくてもいいのに と思うところがいつもある。 まりあと、よはね は、ないなー。 あとおばあちゃんと抱き合うところとか 聖母マリア像のうんたらかんたらとか 元キュレーターだからそういうとこで 自分らしさを出したいのかとも思うけど そこはいらない気がしました。
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高級料亭で修行する及川紫紋がある事件に巻き込まれ、逃避行の末にたどり着いた店「まぐだら屋」で、生きる力を取り戻すお話。 それなりの意図があってのネーミングなのだろうが、「まぐだら」だの「マリア」だの「マルコ」に「ヨハネ」で、はあ?と思わなくもないし、起きた事件も登場人物の行動も...
高級料亭で修行する及川紫紋がある事件に巻き込まれ、逃避行の末にたどり着いた店「まぐだら屋」で、生きる力を取り戻すお話。 それなりの意図があってのネーミングなのだろうが、「まぐだら」だの「マリア」だの「マルコ」に「ヨハネ」で、はあ?と思わなくもないし、起きた事件も登場人物の行動もなんとも昼ドラの雰囲気がぷんぷん。途中、私の思い描いていた方向と違う方へいっちゃうのかな~と不安にもなったけど、最後は期待通りの顛末で、結局ちょっと泣けちゃうんだよねぇぇぇ。 どう考えても出来すぎなんだけど…それもまあいいか~と思わされる、要するに、いつも通りいいように著者の思惑通りに楽しまされた、読んで温かな気持ちになれる作品でした。 紫紋が最初に女将に食事を用意するシーンがいいな。
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