フレーミング 「自分の経済学」で幸福を切りとる の商品レビュー
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経済の本というと、魔法のような数式や専門用語でちりばめられた近寄りがたいものというイメージがある。ところがこの本を手にして読んでいくと驚いた。それは、自閉症に関する話が書かれていたり、「物語」や美といった一見経済と関係のないことが取り上げられている。 よく考えれば、さまざまな分野は経済と密接なつながりがある。ソーシャル・ネットワーキングサイトも、広告を出す企業や、クリックして利用する利用者、株式を公開していれば収益にも影響する。芸術の世界も、あのムンクの叫びが相当な高値で落札されたと言うように経済とは切っても切り離せない。 経済の数式に疎いモクモク羊のような数式アレルギー患者にも読みやすい本だ。 著者のサイト Marginal Revolution http://www.marginalrevolution.com 経済のみならず、さまざまなことについて取り上げている。 経済の本というと、魔法のような数式や専門用語でちりばめられた近寄りがたいものというイメージがある。ところがこの本を手にして読んでいくと驚いた。それは、自閉症に関する話が書かれていたり、「物語」や美といった一見経済と関係のないことが取り上げられている。 よく考えれば、さまざまな分野は経済と密接なつながりがある。ソーシャル・ネットワーキングサイトも、広告を出す企業や、クリックして利用する利用者、株式を公開していれば収益にも影響する。芸術の世界も、あのムンクの叫びが相当な高値で落札されたと言うように経済とは切っても切り離せない。 経済の数式に疎いモクモク羊のような数式アレルギー患者にも読みやすい本だ。 著者のサイト Marginal Revolution http://www.marginalrevolution.com 経済のみならず、さまざまなことについて取り上げている。
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自閉症スペクトラム上の人々の認知面における強みを解説した本。行動経済学におけるフレーミング効果に関する詳細な講釈を期待すると、肩すかしをくらう。 Web上における情報の整理様式は、自閉症スペクトラム上の人々のそれに近く、自閉症スペクトラムとWebの親和性は高いという。また、自閉症...
自閉症スペクトラム上の人々の認知面における強みを解説した本。行動経済学におけるフレーミング効果に関する詳細な講釈を期待すると、肩すかしをくらう。 Web上における情報の整理様式は、自閉症スペクトラム上の人々のそれに近く、自閉症スペクトラムとWebの親和性は高いという。また、自閉症スペクトラム上の人々はフレーミング効果を受けにくいという。
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私には難解でした。 世の中を整理、分類していくこと、自分だけの世界(経済)ができること、WEBの力でよりそれらが行いやすくなっていること、そしてそれらを行うことの能力は自閉症的認知力がより発揮されることということだったと思いますが、一つ一つのパートを読んで理解することが難しく、...
私には難解でした。 世の中を整理、分類していくこと、自分だけの世界(経済)ができること、WEBの力でよりそれらが行いやすくなっていること、そしてそれらを行うことの能力は自閉症的認知力がより発揮されることということだったと思いますが、一つ一つのパートを読んで理解することが難しく、読むのに多くの時間を要してしまいました。 でも、よく考えてみれば、どうやって自分だけの幸福を感じることができるかについてを語ったものかと思えば難しい本ではないし、もっと、楽な気持ちで読めばよかったなと反省しています。
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強い関心を持つ分野での記憶力・情報の整理能力が高い、偏見を持ちにくく客観的な判断ができる、芸術の鑑識眼がある等、自閉症者が持つ能力や、自閉症スペクトラム上にあったと思われる偉大な人物のリストを見るにつけ、むしろ現在健常者と言われている人々のほうが、ある認知力に欠けているとも言えるのでは、と感じさせられた。次々に色々なことに手を出したくなる私としては、特定の分野に集中することができ、膨大な量の情報を記憶し、整理することができる能力は実に見習いたいところ。
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著名な経済学者が作者だが基本的に経済の話はほとんど出てこない。 自閉症を主要なモチーフに掲げ、自閉症患者の認知・思考・行動などの傾向を分析することで、急激に情報過多になりつつある社会で生きていく方法を模索する。 一般的には人間の非合理性を説明する際に用いられる「フレーミング」行動...
著名な経済学者が作者だが基本的に経済の話はほとんど出てこない。 自閉症を主要なモチーフに掲げ、自閉症患者の認知・思考・行動などの傾向を分析することで、急激に情報過多になりつつある社会で生きていく方法を模索する。 一般的には人間の非合理性を説明する際に用いられる「フレーミング」行動を、本書ではよりポジティブに有用な手段として使用することを提案している。 ちょっと冗長でとっちらかってる印象。
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同じ著者の『インセンティブ』とは毛色の違う本。単なる経済・マーケティングの話と思って読むと、肩すかしを食らうかも知れない。むしろ個人の幸福、多様性の尊重についての本である。自閉症についての知識があると読みやすくなる。 原題を直訳すると、『自分だけの経済を創るー混乱した世界で成功...
同じ著者の『インセンティブ』とは毛色の違う本。単なる経済・マーケティングの話と思って読むと、肩すかしを食らうかも知れない。むしろ個人の幸福、多様性の尊重についての本である。自閉症についての知識があると読みやすくなる。 原題を直訳すると、『自分だけの経済を創るー混乱した世界で成功する生き方』てな感じか。 豊かな現代社会に住む人々は、テクノロジーの力により自分好みの情報のピースを組み合わせることで、own economyを創り出すことが出来る。それにより社会はより豊かに、個人は幸せになれると説く(例:ipod、facebookなど)。 そして自閉症の人は、そうした情報の収集、整理、系統立て、リスト化及び体系化に熱心なことが多いと言う。 自閉スペクトラムの傾向がある人にとっても極めて興味深い一冊。 自閉症的な認知パターンを持つ者として、次の点は納得できる。 ・自閉症の人は、企業の広告戦略に踊らされにくい。 ・偏見をあまり持たず、国境による区別を重視しない。 ・文字ベースのコミュニケーション、視覚による理解を得意とする、等々。 また、非自閉症者が自閉症者から学べることも多いとしている。 ・対象への集中や、認知力の専門化、脳内整理能力。実はこれらは多くの学校で教えられていることでもある。 ・企業や政府の宣伝活動に影響されにくい。また単純化された物語に頼らずに、複雑な世界を認識できる。 ・文化的な基準を必要とせずに、芸術を楽しむことができる。つまり、自分だけの美を見つけ出すことができる。 自閉症的な認知面の強みをまねるとこで、社会の主流派がメリットを得られる。 オタクが生きやすい都市である東京、国民が自閉症的な特徴を示すフィンランドなど、多様性の尊重と現代における経済的な成功は、相関関係がありそうだ。
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フレーミングをすること、自分だけの物語を構築することと、バイアスに左右されない公平な視座を持つことは、それぞれ大事なことのように思えるので、著者の主張自体に反対するつもりはないのだが…それぞれの関係と個々に対する自閉症的認知の位置づけがいまいち良く理解できなかった。そのため読後感...
フレーミングをすること、自分だけの物語を構築することと、バイアスに左右されない公平な視座を持つことは、それぞれ大事なことのように思えるので、著者の主張自体に反対するつもりはないのだが…それぞれの関係と個々に対する自閉症的認知の位置づけがいまいち良く理解できなかった。そのため読後感もあまり爽快感がない。
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人気経済学者らしいが、、、読み込みが浅かったのか、ちょっと理解が難しかった。内容的には10ページもいらないように思うが、、、大半は歴史上の人物や小説の主人公が自閉症だったのではないかとか、現代のコミュニケーションが自閉症的であるとかいう話に費やされている。 WEB時代になり、多量の情報が得られるようになったが、こういう時代には自閉症のように整理整頓・ラベル付けする能力を持ち、情報のピースを組み合わせて一人ひとりが独自の物語を編み、楽しむことが重要なんだとか。 ・自閉症者は損失回避のバイアスをうけにくい
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自閉症的な行動様式が、フェイスブックのようなメディアが進化していく時代には有利なのではないかとの立場で考察している。日本は一見単一志向だが、実は最も多様性を許容しているのではないかという分析は面白かった。
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あれえ、なんか既読感がある・・・最初の方はウェブで見たんだな。 『インセンティブ』よりずっとおもしろい。タイトルに自閉症とかも入れといた方が親切だったのではないか。「自閉症から学ぶ」「アスペのメリット」みたいにして。 ホームズのあたりから異常におもしろくなった。
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