パパは今日、運動会 の商品レビュー
タイトルと表紙がお気楽そうでちょっと心配したけど、読んでみれば、山本さんのいつものカイシャ小説だ。 運動会と行っても子供の学校のじゃなくて、㈱カキツバタ文具の社内運動会。 競技名のついた章ごとで主人公が変わってそれがつながっていく。 どこの会社にでもいそうな面々がユーモラスに描か...
タイトルと表紙がお気楽そうでちょっと心配したけど、読んでみれば、山本さんのいつものカイシャ小説だ。 運動会と行っても子供の学校のじゃなくて、㈱カキツバタ文具の社内運動会。 競技名のついた章ごとで主人公が変わってそれがつながっていく。 どこの会社にでもいそうな面々がユーモラスに描かれる。 あっちでもこっちでもにぎやかにドタバタやってるうちに、ちゃーんとおさまるところにおさまるのがお見事。
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山本さんの会社モノ・家庭モノって、いるいる、こんな人!みたいな困った奴が微に入り、細に穿ちといった描写で、途中でリタイアしてしまうことが多かったのだけど、今回はするすると最後まで読むことができました。 厭々参加した社内運動会。お銚子者の社員が新社長に提案して休日に開催、となれば...
山本さんの会社モノ・家庭モノって、いるいる、こんな人!みたいな困った奴が微に入り、細に穿ちといった描写で、途中でリタイアしてしまうことが多かったのだけど、今回はするすると最後まで読むことができました。 厭々参加した社内運動会。お銚子者の社員が新社長に提案して休日に開催、となれば、社内は大ブーイング間違いなし、なんだけど、丁度いい位の会社規模(お互い、顔を名前を辛うじて知っていたり、知らなかったり)も幸いして、なんだかいい感じに交流が深められちゃうところが楽しかった・・・。(*^_^*) それぞれ、気に食わないヤツがいたり、恋のお相手がいたり、不倫相手がいたり! また、同伴した家族(タイトルにも「パパは」とあるくらいだから)の手前、ちょっとはいいところも見せたかったり。 一人の人を描写するのに複眼で追ったところが、エグさを緩和しててよかったのかな。 段々競技に燃えてくるのも、人の感情としてわかる気もするしね。 借り物競走で、あらゆるもの(*^_^*)を持っていた女子社員のお母さんがよかったなぁ。終いには「才色兼備」の用紙に自分で出ちゃうし。 意外とこの運動会、社の機運を高めるためにはいい催しだったんじゃないかな。(*^_^*) カキツバタ文具に幸いあれ!
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社内運動会で繰り広げられる、よしもとの舞台のような物語。 私が勤務する会社も以前は社内運動会がありましたが、今ではなくなってしまいました。部内の親睦は年一回、ホテルの宴会場で会食をするだけです。時代の流れだといったらそれまででしょうが、この物語のような人間模様が繰り広げられるこ...
社内運動会で繰り広げられる、よしもとの舞台のような物語。 私が勤務する会社も以前は社内運動会がありましたが、今ではなくなってしまいました。部内の親睦は年一回、ホテルの宴会場で会食をするだけです。時代の流れだといったらそれまででしょうが、この物語のような人間模様が繰り広げられることもありません。 こういうのって、やるまでは文句たらたら言っていても、実際にやると結構盛り上がったりするんですよね。この物語のように。 ああ、社内運動家に出たいなぁ と思わせる一冊です。
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山本さんが一番得意とするオシゴト系小説。 笑いと涙のドタバタ劇が満載だ。 創業50年近い、小さな文具メーカーの社員がほぼ全員参加する大運動会。登場する面々が個性的。ごますり課長にパートのおばさんに達のアイドル・ムキムキ男、独身寮に居ついたコスプレ30代男。 女子社員に人気の体...
山本さんが一番得意とするオシゴト系小説。 笑いと涙のドタバタ劇が満載だ。 創業50年近い、小さな文具メーカーの社員がほぼ全員参加する大運動会。登場する面々が個性的。ごますり課長にパートのおばさんに達のアイドル・ムキムキ男、独身寮に居ついたコスプレ30代男。 女子社員に人気の体育会系女子、不倫男にその相手。おまけに社員の変な家族たちも続々登場する。扉のページに置かれた運動会のプログラム順にしたがって、数多くのドラマをはらんだ大運動会が進行していく。 お腹を抱えて笑っているうちに、登場する面々の人間関係がどこかしら自分の身の回りに似ていることにふと気づく。なあんだ、これはあの人、こっちはあの人というように身近な人の顔が浮かんでくる。 そんなふうに笑って読み終えれば、祭りの後の一抹の寂しさが、、、
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登場人物が多く、覚えるのに一苦労だったが、文房具会社の運動会を若手社員が企画、運営し、社長パート社員含めた全社員での一日のお話。プリキャラとか、2千円冊 I-PHONEやら、今の流行を切り取ったお話
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会社の運動会の式次第に沿って、 社員や家族それぞれの物語が紡がれていく。 家族より多くの時間を共にする会社の人たち。 でもどんな人かなんて案外わからない。 実際にこんな行事があったら絶対嫌だろうけど、 違った側面が見られたり、思いがけない交流が生まれたり、読んでいると自分もこの運...
会社の運動会の式次第に沿って、 社員や家族それぞれの物語が紡がれていく。 家族より多くの時間を共にする会社の人たち。 でもどんな人かなんて案外わからない。 実際にこんな行事があったら絶対嫌だろうけど、 違った側面が見られたり、思いがけない交流が生まれたり、読んでいると自分もこの運動会に参加したくなってくる。 【図書館・初読・7/19読了】
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会社の運動会に集まった社員たちによる あれやこれやのドタバタを連作短編形式で綴るお話 会の進行に(ほぼ)合わせて視点を変えながら、 それぞれの立ち位置や思いを描いていく。 「あー、山本幸久だなぁ」 と、読んでいる最中も読み終わってからも ちょい苦も込みでほっこりして心地好い...
会社の運動会に集まった社員たちによる あれやこれやのドタバタを連作短編形式で綴るお話 会の進行に(ほぼ)合わせて視点を変えながら、 それぞれの立ち位置や思いを描いていく。 「あー、山本幸久だなぁ」 と、読んでいる最中も読み終わってからも ちょい苦も込みでほっこりして心地好い。 世の中良い事はあんまりない気がするし ムカつく厭なヤツもいっぱいいるけど、 そうそう悪い事ばっかりでもないし 厭なだけのヤツも意外と少ない。 山本さんや平さんの書く話を読むと いっつもそんな風に感じられる。 みんながんばれ! 私もがんばれ! と、エールをおくりたくなった。 余談。蕎麦屋の下りで既視感が、と思ったけど 平安寿子作品でも似たような設定があったねぇ。
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