化合 の商品レビュー
韓国ドラマ「ある日」を最近見て、日本の警察ならこんなことにはならない、もっと事実究明の捜査をしてくれる、と思っていた。 しかし、この本では、それと全く同じ状況だった。最初に、検査官に容疑者と目をつけられると、それを実証する証拠にしか目を向けない。留置(ある日、では逃亡の恐れがある...
韓国ドラマ「ある日」を最近見て、日本の警察ならこんなことにはならない、もっと事実究明の捜査をしてくれる、と思っていた。 しかし、この本では、それと全く同じ状況だった。最初に、検査官に容疑者と目をつけられると、それを実証する証拠にしか目を向けない。留置(ある日、では逃亡の恐れがあるからと収監されてしまう)される無実の容疑者を、救いたいと独自に捜査を始める刑事がいた! が、それが検事の捜査方針と違うとき、こんなにもどかしいことになるんだと正直驚いた。現実に冤罪で争っている人もいるが、冤罪を訴えることも諦めて服役している人も相当いるのではないか、と考えてしまう。 最後はスッキリとした気持ちにさせてくれた。10年以上前の作品で、今とはこんなに勝手が違うか、という驚きも。
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多読ゆえにすっかり話を忘れてしまい、二度目の読書だったが、最後まで面白かった。 始めやる気のなさそうに見えた滝下への菊川の心の中のつっこみが面白かった。犯人を決めつけて暴走する鳥山検事に対して、本当の犯人をみつけるために捜査をすすめる滝下に多くのことを学んでいく菊川。最後ひっくり...
多読ゆえにすっかり話を忘れてしまい、二度目の読書だったが、最後まで面白かった。 始めやる気のなさそうに見えた滝下への菊川の心の中のつっこみが面白かった。犯人を決めつけて暴走する鳥山検事に対して、本当の犯人をみつけるために捜査をすすめる滝下に多くのことを学んでいく菊川。最後ひっくりかえせて良かった。検事が決めつけると冤罪がうまれる危険に怖くなった。最後自分の間違いを詫びる鳥山検事は潔くて、そこは良かった。 ブグログで菊川、三枝はSTシリーズの2人とわかり、今後読むのが楽しみ。今野さんの本はやっぱり面白い!感謝です。
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板橋区内の公園でイベントサークル主宰者が刺殺された。 容疑者はバブル期の借金を取り立てる金融屋、被害者が執着して通った六本木のキャバクラ嬢、それを巡る男女関係に絞られていく。 しかしスピード解決を目指すエリート検事は容疑者を固めた。検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜査一課...
板橋区内の公園でイベントサークル主宰者が刺殺された。 容疑者はバブル期の借金を取り立てる金融屋、被害者が執着して通った六本木のキャバクラ嬢、それを巡る男女関係に絞られていく。 しかしスピード解決を目指すエリート検事は容疑者を固めた。検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜査一課刑事は抗い、真相をつきとめられるか!? 時は1990年、科学捜査の夜明けを迎えようとしていた。 冤罪が生まれやすい時代背景に、科学捜査の必然性を説く事件がテーマに。
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STシリーズのアクセントになっている菊川と三枝の若き日を描いた作品と言う点で楽しめた。話は悪くないけどありがちな印象で、彼らを知らない人だと評価の星が一つ減るかな。
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STシリーズのスピンアウト。菊川と三枝が若かりし頃の話。何故STが出来たかが明される。でも、そう云うことを置いておいても、今野さんらしいテンポのいい話で楽しめます。最近、と云ってもこの作品は4年前、11年の作品ですが、検察の悪がテーマの話、多いよねえ。頑張れ、キムタク!
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板橋区内の公園でイベントサークル主宰者が刺殺された。乱れた男女関係、バブル期の借金を取り立てる金融屋、男が執着して通った六本木のキャバクラ嬢…。スピード解決を目指すエリート検事は容疑者を固めた。検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜査一課刑事は抗えるのか。時は1990年、科学捜査の夜...
板橋区内の公園でイベントサークル主宰者が刺殺された。乱れた男女関係、バブル期の借金を取り立てる金融屋、男が執着して通った六本木のキャバクラ嬢…。スピード解決を目指すエリート検事は容疑者を固めた。検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜査一課刑事は抗えるのか。時は1990年、科学捜査の夜明けを迎えようとしていた。 (「BOOK」データベースより) STシリーズのエピソードゼロという位置づけの作品。 菊川、三枝がまだ若かりし頃の話で、ST(Scientific Taskforce、科学特捜班)を立ち上げるに至った理由にもなった事件。 あーまたトンデモな警察関係者(この作品では検事)がでてきやがりましたねえ。 もうホント、むかつくというかイラつく。 こんなヤツホントにいるの? 冤罪を作ってしまうことを阻止するため、上にそむいて奔走する刑事たち。 表向きはそういう理由であっても、彼らの思いは、無実の罪で拘束されている一人の人間をなんとしても救わなくてはというものだったと思います。 トンデモ検事も最後は潔かったので、後味も悪くなかった。 それから、バブルに踊らされ、そして置き去りになった若者たちが、また立ち上がって前にすすめたらいいな。
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STシリーズの前段階らしい。 1990年代が舞台。まだDNA鑑定が一般的でなかった時代。 検察側の白いものも黒にしてしまう恐ろしさ。
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今野さん長編。出版2011年。 事件を解決するまでには、立場や階級のせいでいろんな障害があるんだってことは、いろいろわかってきたけれど、この話の捜査員にとっての障害?は対検事。 検事の前で刑事は駒でしかないのか。自白がすべてじゃないのに。 あまりにも検事がごり押しでちょっと驚いた...
今野さん長編。出版2011年。 事件を解決するまでには、立場や階級のせいでいろんな障害があるんだってことは、いろいろわかってきたけれど、この話の捜査員にとっての障害?は対検事。 検事の前で刑事は駒でしかないのか。自白がすべてじゃないのに。 あまりにも検事がごり押しでちょっと驚いたが、実際そうやって解決する事件は多いということで恐ろしい。その分、刑事魂は沸々と・・・ここが今野さんの面白いところだと思う。 最後の一文。「科学捜査専門の組織を作りたい。その時は君にも手伝ってもらいたい」の一文で、お?と。これは新しいシリーズの始まりか?なんて思ったら。今あるST発足の前段階話だった。ST読んでいないので全然気づけなかった。ST続いて読むぞー。
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著者のSTシリーズの菊川さんと三枝さんのお話。 時系列ではST発足前。 まだ科学捜査というものが一般的ではない頃のお話。 菊川さんも三枝さんも、STシリーズで見せる顔とはどこか違いつつも、これがSTシリーズでの彼らに繋がっていくと思うと興味深い。 事件そのものは特異性は無いものの、検事vs刑事の関係性や内部のしがらみ等が描かれていて面白かったです。
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STシリーズの前段という位置づけの作品で、菊川刑事がまだ30代の頃の話。 検事の独断的な捜査の進め方を見ていると、こんなにも簡単に冤罪が生まれてしまうのかと恐ろしくなる。 人物の言動が途中でかなり変わるので、ちょっと無理があるような気もするが、まぁ読みやすいので最後まで一気に読めました。
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