クロスファイア(下) の商品レビュー
超能力ネタはネタとして楽しむべきなのかなーと思うし描きたいものも伝わってこないではなかったが、如何せん説得力がない。 狭い範囲の世界で閉じてしまっていることなどもあるのかも。 他作品に比べると うん。世界の狭さが際立つなあ。
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火を放つ超能力の女の話。人によって正義って、考え方が違うから、何が正義なのかって考えた本。 ただ、それを殺人っていうのは安直な感じがするけど、主人公が実直な人だってことは伝わる。
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淳子の元に電話をかけてきたのはガーディアンという組織だった。超能力によって悪人を処刑するという彼らは淳子を組織に誘う。 一方で警視庁の石津・牧原も徐々に事件の背後に超能力者の存在を確信していく。 薄々予想していたとはいえやはり結末は切ないものでした。どこまで元をたどればこ...
淳子の元に電話をかけてきたのはガーディアンという組織だった。超能力によって悪人を処刑するという彼らは淳子を組織に誘う。 一方で警視庁の石津・牧原も徐々に事件の背後に超能力者の存在を確信していく。 薄々予想していたとはいえやはり結末は切ないものでした。どこまで元をたどればこの結末を避けることができたのか、そんなことを考えてしまいます。 青木淳子が自身の行為についてたどり着いた答えは深いなあ、と思いました。 淳子がたどり着いた答えは超能力を持つ特殊な人間だけに当てはまることじゃなく、権力なり、金力なり、なんらかの人を屈服させるような力を持った人間なら、多かれ少なかれ持ってしまう考えのように思います。そうした人間の傲慢さを考えさせられます。 小説としてはちょっと粗さがあるかな、という印象です。秘密組織と後半にもう一人淳子と同じ能力を持つ女の子が出てきたあたりで、ちょっと話をまとめるのが辛くなってしまったのかな、という印象があります。 解説で宮部さんのインタビューが一部載っているのですが、『次(クロスファイア)はもうドッカン、ドッカンよ』とあって、作品全体のテンションの高さには妙に納得しました。そうしたテンションや粗さも含めて、たぶん今の宮部さんじゃ書けない作品のような気がします。 「燔祭」の登場人物が重要な立ち位置で出てくるので、この小説を読む前にはなるべく「燔祭」は読んでおいてほしいです。
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他人が持たない、そして他人が理解できない能力を持つということは孤独になるしかないのか。 かおりが孤独なままの人生を歩まなくて済むようにと願わずにはいられない。
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- ネタバレ
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非現実的だが面白かった満足! ラストが切なく、また必要悪について考えさせらた。 人を殺め自身が武器である淳子が、孤独を埋めてくれる存在と出会って 人の心に目覚め、振りかえりだす... ひと時でも孤独を埋めれた淳子は幸せだったんよ。 感じる幸せなんて点でしかないのだから... 切ないが終わり方だが、私にはハッピーエンド!
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再読なはずなのに、面白くて一気に読んでしまいました。 正義とは何なのかを問いかけている作品です。 今回は、青木淳子とガーディアンの接触があり、木戸浩一との出会いがありました。また一方では、石津さんと牧原さんも真実に近づこうとしていて、二つの場面からの視点が良かったです。 孤独だっ...
再読なはずなのに、面白くて一気に読んでしまいました。 正義とは何なのかを問いかけている作品です。 今回は、青木淳子とガーディアンの接触があり、木戸浩一との出会いがありました。また一方では、石津さんと牧原さんも真実に近づこうとしていて、二つの場面からの視点が良かったです。 孤独だった青木淳子は、同じ痛みを持つ特殊能力者である浩一に出会ったことで、ただの装填された銃として闘うのではなく、1人の人間としての戦闘が始まったはずだった… ガーディアンは、初めから青木淳子を殺すことに決めていたことに、驚きました。淳子が撃たれる前のつかの間の幸せが描かれたのは、最後を書くためだったんだと思い、辛かったです。孤独だった淳子が、やっと同じ孤独、痛みを理解し合えるであろう浩一に出会えたのに…ととても切なかったです。でも、読む側には切ないお話だったけど、淳子にとってはある意味ハッピーエンドだったのかもしれないと思います。 淳子と同じ能力を持った女の子、倉田かおりちゃん、幸せになってほしいです。 石津さんも、牧原さんも、とても好きな登場人物でした。 このお話は、ミステリーでもあり、淳子と浩一の微かなラブストーリーでもあったと思います。 私が宮部みゆきさんのお話の中で、1番好きな作品です。
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一気読みしました。読み応えあって良かったです。 後半どう決着するのかと思いましたが…何とも切ない終わり方でした。 人が人を裁くことの矛盾、法の限界、正義、孤独…色々考えさせられる作品でした。
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「自分にこんな力があったら」と思う事がある。他の人にはない能力を持つ事での優越感と自信。でも能力を持つ人は、本当にそうなのか。正義の為に闘いながらも、孤独と苦しみ、葛藤しながら生きている主人公に悲しみを感じました。力を持つ事は最大の優劣を兼ね備える事なんだと感じました。
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念力放火能力(パイロキネシス)を持つ主人公 青木淳子。 彼女が念じると火がつく。 その場面がぞっとするほど美しくてカッコイイ。(私の想像の世界では) 特別な力を持って生まれた意味を彼女は考える。 カッコイイけど過酷な運命。 このお話、考えさせられる部分が多かったです。 最後は...
念力放火能力(パイロキネシス)を持つ主人公 青木淳子。 彼女が念じると火がつく。 その場面がぞっとするほど美しくてカッコイイ。(私の想像の世界では) 特別な力を持って生まれた意味を彼女は考える。 カッコイイけど過酷な運命。 このお話、考えさせられる部分が多かったです。 最後は「うっそ?!あんたアレ全部ウソかよっ!?」ってものすごく悲しくなりました。 連れてって正解。 人にない力に憧れはあるけれど実際自分に力があったら・・・ 特に人の心が聴こえる能力なんて恐ろしくておかしくなりそう。 時々、使えるといいのになって思うけれど・・・ 私が淳子の立場なら同じ事をしたと思う。それ以外にその力の意味が見出せないから。 ・・・でも悲しい。
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うーーーん・・・ そもそも超常現象とかSF的な要素が強いモノってあんまり好きじゃないんだけども、 展開がおもしろかったり、 痛快な大どんでん返しがあったりしてくれれば、 それはそれでエンターテインメントとして楽しむんだけどね・・・。 何だろう、突拍子もないネタで話が構成されてる...
うーーーん・・・ そもそも超常現象とかSF的な要素が強いモノってあんまり好きじゃないんだけども、 展開がおもしろかったり、 痛快な大どんでん返しがあったりしてくれれば、 それはそれでエンターテインメントとして楽しむんだけどね・・・。 何だろう、突拍子もないネタで話が構成されてる割には、 詰めが甘いというか尻すぼみというか、 正直、え、そんな終わり方? っていうガッカリ感があったかな。 結局何にも解決してませんやん、っていう。 この人の秀逸な作品をいくつも読んでるだけに、 一層そう思ったのかもしれないけど。 まあ、古い作品だしね。 それは、この頃から比べて、 筆者の技量があがってきたってことなんだろう。 と思うことにします。
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