チヨ子 の商品レビュー
前半まで読んで挫折、を何度か繰り返しようやく読了。 ホラー要素はそこまで強くないが、噂が広まる恐ろしさが描かれている話が多く、人間の怖さを感じられた。 『人は己の見たいものを見る。見るのは心の内側ばかりだ。良いことも、良くないことも、美しいものも、醜いものも。』たしかにそうだなと...
前半まで読んで挫折、を何度か繰り返しようやく読了。 ホラー要素はそこまで強くないが、噂が広まる恐ろしさが描かれている話が多く、人間の怖さを感じられた。 『人は己の見たいものを見る。見るのは心の内側ばかりだ。良いことも、良くないことも、美しいものも、醜いものも。』たしかにそうだなと思った。
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〈異形コレクション〉や〈NOVA〉の為に書かれた、SFやファンタジー系統の作品を集めた短編集。重いテーマやうんざりするような現実を描いて、それでも読者を突き放さないのはさすが。例外は短編のくせに超ヘヴィー級の「聖痕」だろうか。巻末の解説によると、表題作の「チヨ子」は着ぐるみが着た...
〈異形コレクション〉や〈NOVA〉の為に書かれた、SFやファンタジー系統の作品を集めた短編集。重いテーマやうんざりするような現実を描いて、それでも読者を突き放さないのはさすが。例外は短編のくせに超ヘヴィー級の「聖痕」だろうか。巻末の解説によると、表題作の「チヨ子」は着ぐるみが着たいための書かれたんだという。このレベルの傑作をこんな理由で書かれては、迂生が同業者なら頭を抱えますね。
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五つの短編集。 味のあるウサギのイラストにひかれて読んでみた。 「チヨ子」 幼少の頃、私自身ウサギのキャラクターが大好きで部屋には沢山のウサギ達が居た。 従兄弟達がゲームやオモチャを選んだ時も、おばに「本当にクリスマスプレゼントこれでいいの?」と何度も確認された時も、私は新たなウ...
五つの短編集。 味のあるウサギのイラストにひかれて読んでみた。 「チヨ子」 幼少の頃、私自身ウサギのキャラクターが大好きで部屋には沢山のウサギ達が居た。 従兄弟達がゲームやオモチャを選んだ時も、おばに「本当にクリスマスプレゼントこれでいいの?」と何度も確認された時も、私は新たなウサギのぬいぐるみを抱いたままうなずいた。 そんな訳で私には「チヨ子」がドンピシャだった。 あの子達どうしたっけ?あんなに大好きだったのに。あとがきにある、着ぐるみを着た宮部さんが可愛らしかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
*五年前に使われたきりであちこち古びてしまったピンクのウサギの着ぐるみ。大学生の「わたし」がアルバイトでそれをかぶって中から外を覗くと、周囲の人はぬいぐるみやロボットに変わり―(「チヨ子」)。表題作を含め、超常現象を題材にした珠玉のホラー&ファンタジー五編を収録。個人短編集に未収録の傑作ばかりを選りすぐり、いきなり文庫化した贅沢な一冊* 昔さらっと読んだことはあったけど、改めて再読。 一つ一つのお話の趣向が異なるので、1冊で様々な読み心地を味わえるところが本当に贅沢。 どのお話にも共通しているのが、あからさまではない、不意を突かれて泣きたくなるような情景の巧さ。 初読時には「チヨ子」の、ウサギの着ぐるみと会話するくだりだったけど、 再読時の今は、「いしまくら」の自転車に二人乗りした若い男女の残像シーン。 甘やかで、ちょっぴり物悲しくて、優しくて、切なくて…様々な余韻の残る、素晴らしい1冊。
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宮部みゆき短編集。1999から2000年の未発表中短編集との事だが、絵でいうところの習作、デッサン画の印象が強い。それぞれの作品が、代表作である模倣犯、ソロモンの偽証や英雄の書につながっている。ストーリーとして繋がるというより画像として脳裏に浮かぶ。よほどの宮部ファンならばそうい...
宮部みゆき短編集。1999から2000年の未発表中短編集との事だが、絵でいうところの習作、デッサン画の印象が強い。それぞれの作品が、代表作である模倣犯、ソロモンの偽証や英雄の書につながっている。ストーリーとして繋がるというより画像として脳裏に浮かぶ。よほどの宮部ファンならばそういう見方ができるが、そうでなければモヤモヤ感のみで然程印象に残らない。表題のチヨ子は単独でよかった。
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非現実的な物語は混乱しやすいからあまり読まないようにしていたけど、祖母の勧めで読んでみることに。短編集なので読みやすいし、それぞれのオチにゾッとしたり和んだりと素直に物語を楽しめた。宮部みゆきさん、ハマりました
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宮部みゆき 著 本作は1999年から2010年にかけて発表された五つ中短編、著者自選宮部みゆき作品集。 私にとっては久しぶりに手に取った 宮部みゆきさん、好きな作家さんで、以前は随分読んでたけど、しばらくご無沙汰していた。 しかも…時代小説捕物帳や怪談以外、長編のイメージしかな...
宮部みゆき 著 本作は1999年から2010年にかけて発表された五つ中短編、著者自選宮部みゆき作品集。 私にとっては久しぶりに手に取った 宮部みゆきさん、好きな作家さんで、以前は随分読んでたけど、しばらくご無沙汰していた。 しかも…時代小説捕物帳や怪談以外、長編のイメージしかなく、最近少し忙しくしてる合間に片手間と言っちゃなんだけど…古本屋で 宮部さんの短編集を見つけ短いので丁度いいと買って読んだ。 ホラーのジャンルを含むようだと… これまたホラーを少し読みたかった気分なので一石二鳥?しかしながら、全く怖くはなかった(・・;) 流石に短編集なので、あっという間に読めたのだが、モヤモヤ… これといった決め手に欠ける感じ。 宮部みゆきさんって、こんな感じだっけ? それから、それから…ってところで はぐらかされたように終わる(・_・; 巧いんだけど…自分は宮部みゆきさんに関しては、長編が好きかなと思った。
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結末が好きではない。 作品自体が、幽霊やファンタジーを題材とするものが集められていて、それ自体は理解をしている。が、殺人事件を扱う以上『幽霊の存在が犯人解明の手助けをする』のは良くても『犯人、ないし作品のキーパーソンが物の怪の類だった』というのはNGだと思う。 もちろんミステリ...
結末が好きではない。 作品自体が、幽霊やファンタジーを題材とするものが集められていて、それ自体は理解をしている。が、殺人事件を扱う以上『幽霊の存在が犯人解明の手助けをする』のは良くても『犯人、ないし作品のキーパーソンが物の怪の類だった』というのはNGだと思う。 もちろんミステリという体裁ではない以上、ロジックが完璧である必要はないのだが、個人的には結末がとても好きではない。
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宮部さん自選の他で未収録の中短編集。5編。 初出1999〜2010で少し古め。どれも懐かしい雰囲気がある。 「チヨ子」は、アルバイトで着ぐるみを着ることになった女子大生が、着ぐるみを着て人を見ると、その人の大切な物に見えるというもの。鏡に映った自分を見て大切だったぬいぐるみ「チ...
宮部さん自選の他で未収録の中短編集。5編。 初出1999〜2010で少し古め。どれも懐かしい雰囲気がある。 「チヨ子」は、アルバイトで着ぐるみを着ることになった女子大生が、着ぐるみを着て人を見ると、その人の大切な物に見えるというもの。鏡に映った自分を見て大切だったぬいぐるみ「チヨ子」を思い出す。作者が、着ぐるみ着て朗読したい為創作したらしい。 「聖痕」は、他の作品とは異質。母親と同居男性をその虐待苦から殺した少年A。反省して罪を償い、保護監察付きで社会復帰し、平穏な生活を送ろうとする。しかし、ネットに彼を救世主とするサイトが立ち上がり、巻き込まれていく。実社会の描写からこの後SFの流れになる。「英雄の書」に繋がるらしい。そちらも読みたい。
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1999年から2010年に発表された宮部みゆきさんのホラー/ファンタジー系の作品を集めた短編小説集。 このところ久生十蘭の彫琢されまくった濃密な文体を賞味してきたため、こういう現代の「ふつうの文体」は恐ろしくスカスカで、中身が無いように感じてしまう。物語としてもさして優れたも...
1999年から2010年に発表された宮部みゆきさんのホラー/ファンタジー系の作品を集めた短編小説集。 このところ久生十蘭の彫琢されまくった濃密な文体を賞味してきたため、こういう現代の「ふつうの文体」は恐ろしくスカスカで、中身が無いように感じてしまう。物語としてもさして優れたものではないと思いながら読んだ。 が、最後の、やや長めの「聖痕」(2010)だけは別だ。これは良い。母親とその愛人に万引きなどを強いられ、虐待される少年の描写は、現在国内にも無数にいるだろう不幸な子どもたちの普遍的な物語として胸をかき乱すし、インターネットに巣くう愚かな群衆が群がる宗教的な妄想の波動を描いて現在の切実を呈示している。印象的な、良い小説である。宮部みゆきさんはこの種の優れた長編も書いているのだろう。著書が膨大すぎてどれなのかよく分からないが。
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