おおきなかぶ、むずかしいアボカド の商品レビュー
エッセイらしさ満載のエッセイ集。 著者の人生においての一コマ一コマをシェアしていて、笑えるものほっこりするもの、納得するもの、安心させてくれるものの傑作集。 こんなにも有名な著者が、こんなところであんなことをするの?と身近に感じてみたりフットワークの軽さに背中を押されるような気持...
エッセイらしさ満載のエッセイ集。 著者の人生においての一コマ一コマをシェアしていて、笑えるものほっこりするもの、納得するもの、安心させてくれるものの傑作集。 こんなにも有名な著者が、こんなところであんなことをするの?と身近に感じてみたりフットワークの軽さに背中を押されるような気持になったり。 ”無傷で人生をくぐり抜けることなんて誰にもできない。” いい言葉。
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(2017/11/20読了) シリーズ3冊の2冊目。1冊目からは10年後に、同じく雑誌ananに、2009年10月から2010年3月まで連載されていたエッセイ。前作に比べ、真実が書いてあるようです。前作に無かった「今週の村上」には、どおってことないことが書いてある。 すごく忙しい中、登場する曲を聴きながら、とても時間をかけて読んだので、前半をきちんと覚えてないのだけど、教訓的なものは頭に心に入っている。村上さんは実はとても短気だと前作にも書いてあるのだけど、この本の「アンガー・マネジメント」にも書かれてる。「その場では行動に移さず、一息おいて前後の事情を見きわめ、これなら怒ってもよかろうと納得したところで腹を立てる」感情の起伏が激しい私なのでそうなった時、心の中で「村上さん」と呼びかけて、冷静になろうと思った。いい教訓だ。 「…だ。〜だけど」みたいな、決めつけない、逆に言えば責任を持たないような書き方が結構ある。私も気がつけばそんな書き方をしているので、ちょっぴり共感。大先生相手に申し訳ありません。←こんな書き方も多かったな。 (内容) アンアン連載の人気エッセイ、村上春樹のテキストと大橋歩の銅版画がつくり出す居心地のいい時間。野菜の気持ち、アンガー・マネージメント、無考えなこびと、オキーフのパイナップル、あざらしのくちづけ、うなぎ屋の猫、決闘とサクランボ、ほか全52篇。 (目次) まえがき(村上春樹)/ハンバーガー/ローマ市に感謝しなくては/パーティーが苦手/体型について/エッセイはむずかしい/医師なき国境団/ホテルの金魚/アンガー・マネージメント/シーザーズ・サラダ/いわゆるミート、グッドバイ/オリンピックはつまらない/右か左か/究極のジョギング・コース/夢を見る必要がない/手紙が書けない/オフィス・アワー/無考えなこびと/やあ暗闇、僕の旧友/三十歳を過ぎたやつら/オキーフのパイナップル/まるで豹のように/もうやめちまおうか/悪魔と青く深い海のあいだで/タクシーの屋根とか/ちょうどいい/新聞ってなに?/コミュニケーションが必要なんだ/月夜のキツネ/太宰治は好きですか?/他人のセックスを笑えない/携帯電話とか、栓抜きとか/キャラメル・マキアートのトール/おいしいカクテルの作り方/あざらしのくちづけ/うなぎ屋の猫/ガラスの家に住む人は/ギリシャの幽霊/お一人様の牡蠣フライ/自由で孤独で、実用的ではない/おおきなかぶ/こっちのドアから入ってきて/アボカドはむずかしい/スーツを着なくちゃな/並外れた頭脳/『スキタイ組曲』を知ってますか?/決闘とサクランボ/カラスに挑む子猫/男性作家と女性作家/ジューン・ムーン・ソング/ベネチアの小泉今日子/あとがき(大橋歩)
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他愛のない話、と言えばそうかなと思うが、読了して、もういちど振り返ってみると、やっぱりさすがだな、と思わせる。村上春樹はエッセイストとしてもなかなかハイレベルだと改めて思う。一つ一つのねたは、日常見聞きしたようなものに過ぎないが、春樹さんの感性、テイスト、人生経験がまぶされて、あ...
他愛のない話、と言えばそうかなと思うが、読了して、もういちど振り返ってみると、やっぱりさすがだな、と思わせる。村上春樹はエッセイストとしてもなかなかハイレベルだと改めて思う。一つ一つのねたは、日常見聞きしたようなものに過ぎないが、春樹さんの感性、テイスト、人生経験がまぶされて、あるときは、ふんふんと感心したり、へえ、そうか、と驚いたり、くすっと笑ってしまったり、すべての話にいちいち惹き込まれ、読書の楽しみを深く味わわせてもらえる。 まんなかあたりで、自分が天才ではなくてよかった、というくだりがあるが、ここら辺がいかにも一番村上春樹さんらしいかな。それと、その二つ、三つ後ろに、若いころ本を読みまくり、「本が自分を作った」というくだりがあるが、これは、自分もついこの間、まったく同じことを思ったことがあって、タイミングの偶然さにくすりとしてしまった。 ひさびさの村上作品。面白かったです。
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村上春樹のエッセイ集。 すごく面白い。 この人の脳みそは、ものすごく肥沃なんだろうなあ… そこから美味しい作品がどんどん収穫されるんだ。 そして、「農協に納めた残りなんだけど、食べる?」 と、差し出された野菜みたいなものがこのエッセイ集。 内容もバラエティに富む。 欄外の一行、『...
村上春樹のエッセイ集。 すごく面白い。 この人の脳みそは、ものすごく肥沃なんだろうなあ… そこから美味しい作品がどんどん収穫されるんだ。 そして、「農協に納めた残りなんだけど、食べる?」 と、差し出された野菜みたいなものがこのエッセイ集。 内容もバラエティに富む。 欄外の一行、『今週の村上』が、たったの一行なのに面白すぎ。 ごちそうさまでした。
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骨折で入院することになった。 家にある読んでいない本は著書だけ。考えている時間は今はない。慌てて入院の荷造りしているバックに著書を放り込んだ。 正解だった。 痛いだけでなーーーんにもすることのない、TVを観ることにも疲れ、窓際の病室でぼんやり外を見ていたら確実に気持ちは急降下する...
骨折で入院することになった。 家にある読んでいない本は著書だけ。考えている時間は今はない。慌てて入院の荷造りしているバックに著書を放り込んだ。 正解だった。 痛いだけでなーーーんにもすることのない、TVを観ることにも疲れ、窓際の病室でぼんやり外を見ていたら確実に気持ちは急降下するであろう時に、著書を読んだ。まさしく「エッセイ」。私は著書を読みながら微笑んだ。 もし病室でこんな話をしてくれる男の子がいたら、私は確実に恋に落ちるだろう。アブナイ、アブナイ。 ムラカミハルキハアブナイ。 ありがとう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
アンアン連載のエッセイ、村上春樹のテキストと大橋歩の銅版画がつくり出す居心地のいい本です。全52篇。 タイトルの「おおきなかぶ」はおおきなかぶは大味できっと美味しくないかな~とか、「むずかしいアボカド」は食べる時期がむずかしいアボカドの食べどきのみきわけに関する考察? 肩がこらないで読めました。
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雑談エッセイ。当たり障りのない内容だけど、自分の知らない外国の話だったり、時代背景を思い起こされるような内容だったりするので、とても新鮮な気持ちで読める。 印象的だったのは、三島由紀夫が太宰治に会いに行って「僕は太宰さんの文学はきらいです」と言った話。長嶋茂雄氏のミート・グッド...
雑談エッセイ。当たり障りのない内容だけど、自分の知らない外国の話だったり、時代背景を思い起こされるような内容だったりするので、とても新鮮な気持ちで読める。 印象的だったのは、三島由紀夫が太宰治に会いに行って「僕は太宰さんの文学はきらいです」と言った話。長嶋茂雄氏のミート・グッドバイ。アイスランドの健全なセックス・チャンネル。今昔物語の大きな蕪で妊娠してしまった話。 そして、人生で辛かった時に、その時たまたま一緒に過ごした音楽の話。ベネチアで小泉今日子。 「人はときとして、抱え込んだ悲しみや辛さを音楽に付着させ、自分自身がその重みでばらばらになってしまうのを防ごうとする。音楽にはそういう実用の機能がそなわってる。 小説にもまた同じような機能がそなわってる。心の痛みや悲しみは個人的な、孤立したものではあるけれど、同時にまたもっと深いところで誰かと担いあえるものであり、共通の広い風景の中にそっと組み込んでいけるものだということを、それらは教えてくれる。」
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村上春樹さんの長編小説は以前挫折していたのだが、 図書館にて短編小説とこちらのエッセイ集、そして指揮者の小澤さんと村上春樹さんのCDを見つけてまとめて借りた。 エッセイは、読みやすいけど洒落た文章で完読! アンアンに連載していたエッセイってことで、確かに見かけたことがあるよう...
村上春樹さんの長編小説は以前挫折していたのだが、 図書館にて短編小説とこちらのエッセイ集、そして指揮者の小澤さんと村上春樹さんのCDを見つけてまとめて借りた。 エッセイは、読みやすいけど洒落た文章で完読! アンアンに連載していたエッセイってことで、確かに見かけたことがあるような…(読んだことはなかったけど) とくに医師なき国境団の話が、 なんとなくわかるような深いような感じの 空気感が好きだった
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エッセイです。どうしようもないとき誰にでもある。音楽はそんなとき寄り添ってくれる。小説も同じである‥。
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