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福島原発の真実 の商品レビュー

4.1

36件のお客様レビュー

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2012/09/06

原発の行政面における歴史がわかりやすく書いてあり、 いかに日本の原発が結論ありき、無理をして推し進められてきたかがよくわかる本。 また、地方行政の中央政権との戦いや東京との隔絶など、様々な点で気づきを得るのにいい本であった。

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2012/04/01

佐藤氏が震災後、どんな思いでいるのかを知りたかったのだが。ハッキリ言って。読むのが辛かった。 「廃炉にすると固定資産税や交付金が入らなくなる。あとには高レベル放射性廃棄物が残る」「夜はクマしか通らない道路がだれの税金でできているか」 昔、山の中に道路をどうや決めるのか、というのを...

佐藤氏が震災後、どんな思いでいるのかを知りたかったのだが。ハッキリ言って。読むのが辛かった。 「廃炉にすると固定資産税や交付金が入らなくなる。あとには高レベル放射性廃棄物が残る」「夜はクマしか通らない道路がだれの税金でできているか」 昔、山の中に道路をどうや決めるのか、というのを聞いて驚いたことを思い出した。地図を広げて、定規をおいて真っ直ぐ線を引く、というのだ。そこの土地のことなんか全く関係ない。皆他人事なんじゃないか。将来、子供が住めなくなるかもしれない、なんて誰も考えてやしない。

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2012/03/26

原発がどうして福島に作られ、そして安全を担保できずに東電の安全神話とごり押しによって進められた過去の政策を振り返ったら、今回の原発事故が起きた理由が起きるべくして起きた事故だと思わされる。 知事本人が回顧で書かれているので、全てを丸呑みで信じることは難しいかもしれないが、ホーム...

原発がどうして福島に作られ、そして安全を担保できずに東電の安全神話とごり押しによって進められた過去の政策を振り返ったら、今回の原発事故が起きた理由が起きるべくして起きた事故だと思わされる。 知事本人が回顧で書かれているので、全てを丸呑みで信じることは難しいかもしれないが、ホームページや書類などの引用を見ると本筋では間違っていないと思われ、東電と経産省の横暴に県知事として立ち向かった事実は、現在のあちらこちらの原発依存知事とは違った県民のことを考えてくれる知事だったと思われ、そういう人が結局排除された福島県は不幸だったと思う。 しかし、東電はほとんど何も安全に配慮したという事実が内容に思われ、そういった事が今の東電の体質となって今回の信じられないような事故を起こしたのではないかと考えられます。

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2012/03/18

原子力ムラの欺瞞は今に始まった訳ではない。 何度も同じようなことが繰り広げられていた。 それがよく解る本。 自治体側から見た体験談。

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2012/02/20

前福島県知事が、エネルギー政策をめぐる国と地方のせめぎあいを当事者の立場で振り返る。前著「知事抹殺」でも触れられていた原発問題に焦点を絞り、震災後に改めて著されたものである。 国の「結論ありき」で進められる原子力エネルギー政策に、原発立地県として筋が通らないものは飲めないという...

前福島県知事が、エネルギー政策をめぐる国と地方のせめぎあいを当事者の立場で振り返る。前著「知事抹殺」でも触れられていた原発問題に焦点を絞り、震災後に改めて著されたものである。 国の「結論ありき」で進められる原子力エネルギー政策に、原発立地県として筋が通らないものは飲めないという姿勢をつらぬかんとする著者。データ改ざん、作業のごまかしといった手で体裁だけを整えて政策を推し進めようとする国と東電。震災後の原発事故への対応に向けられた批判は、ずっと以前からなされているものだったことが、改めて本書で示されることになる。 現地住民の安全、県全体の安心を議論の中心に据える著者は、現職当時から同じスタンスで国と渡り合ってきた。そして最終的に、だれもが理解に苦しむかたちで失脚することとなる。著者への控訴審での判決が、「無罪だけど有罪」というような妙なものに落ち着いているところからも、かなり無理のある逮捕劇だったことが窺える。 福島県に育った子どもとして、本書に記されているふるさとの安全をめぐる議論を読むにつれ、むなしい、悲しい感情が私の心を支配する。いくら誠実な姿勢を求めても、ごまかしながら、県民の命を脅かしながらエネルギー政策は推し進められてきた。邪魔で邪魔でしょうがなくて、最後は無理やり逮捕までして排除する必要があるほどの知事が表に立っても、この流れは止められなかった。そして、大震災、大事故が起こった。 もう、結論ありきのエネルギー政策ではいけないと、日本国民のすべてが思っている。著者の言うように、国民的議論が必要だ。情報がいくらでも手に入る時代、ごまかしはきかない。何年かかろうと、安心して住める国を作り、次の世代に残さなければならない。

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2012/02/23

 日本の原発政策が,この元知事の言うとおりに点検され,方向転換し,民主的な手続きを踏むようになっていれば,福島原発の事故は防げたかもしれない…と思いました。  日本社会に深く浸透している「構造化されたパターナリズム」の行き着いた先の一つが今回の大震災でしょう。今,方向を変えなけれ...

 日本の原発政策が,この元知事の言うとおりに点検され,方向転換し,民主的な手続きを踏むようになっていれば,福島原発の事故は防げたかもしれない…と思いました。  日本社会に深く浸透している「構造化されたパターナリズム」の行き着いた先の一つが今回の大震災でしょう。今,方向を変えなければ,次の「行き着いた先」に到着してしまいそうです。  今こそ耳を傾けておきたい内容です。

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2012/01/08

佐藤栄佐久『福島原発の真実』(2011)、 『知事抹殺ーつくられた福島県汚職事件』(2009)を読む。 前著は3.11以後、後著は3.11以前の出版である。 佐藤元福島県知事の事件は奇妙である。 佐藤は第5期18年目の2006年に 県発注のダム工事をめぐる汚職事件で司法の追及を...

佐藤栄佐久『福島原発の真実』(2011)、 『知事抹殺ーつくられた福島県汚職事件』(2009)を読む。 前著は3.11以後、後著は3.11以前の出版である。 佐藤元福島県知事の事件は奇妙である。 佐藤は第5期18年目の2006年に 県発注のダム工事をめぐる汚職事件で司法の追及を受ける。 県政を混乱させた責任を取り自ら辞職。 しかし、その後二審判決で 収賄金ゼロと認定されながら有罪判決を受けている。 佐藤は県民の圧倒的支持を背景に 国の原子力行政、道州制導入などに 是々非々の議論を仕掛けてきた。 決して原発断固反対の立場ではなかったが、 国と東電による不透明な行政、運営に警句を発してきた。 そして検察により逮捕、一審二審での有罪判決である。 この関連をどう考えるか。 検察官の定義はこうである。    刑事事件に際し、公益の代表として被害者に代わって    被疑者を裁判所に訴え、裁判の執行を監督する。    (文英堂刊『理解しやすい政治・経済』(p.81)より引用) 「公益の代表」というのが曲者である。 どうとでも解釈することができるからだ。 確かに検察庁が過去の日本の歴史において 政治家、大企業経営者などの巨悪を暴き 裁いてきた功績があるのは事実である。 他方において「公益の代表」である立場を自己拡大し、 権限を乱用する事件が、例えば昨年の村木厚子裁判]で起きた。 最高裁判所長官は内閣の指名であり、 同じく裁判官は内閣の任命である。 したがって内閣の意図が もし「公益の代表」とイコールであると仮定するなら 最高裁が佐藤栄佐久に対する二審判決をくつがえす可能性は低い。 原子力行政にせよ、議論は残るが道州制導入にせよ、 国が推進しようとしている政策であるからだ。 社会正義とはなにか。 そして現在の日本の司法制度の持つ欠陥はなにか。 国家と個人の関係は現代においてどうであるか。 佐藤の二冊の著書を読み、深く考えさせられることになった。 (文中敬称略)

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2011/12/01

元福島県知事という政治家で、汚職事件で有罪判決を受けたということから、自己正当化があるが、この本は結構まじめである。 原発立地県の福島県の知事という職責から、原発の安全についてはっきりした主張を持ち、国(経済産業省)(原子力安全・保安院)などと妥協せずに闘った姿勢は評価できる。 ...

元福島県知事という政治家で、汚職事件で有罪判決を受けたということから、自己正当化があるが、この本は結構まじめである。 原発立地県の福島県の知事という職責から、原発の安全についてはっきりした主張を持ち、国(経済産業省)(原子力安全・保安院)などと妥協せずに闘った姿勢は評価できる。 この本も、起きた出来事は、できるだけ資料に基づいて、丁寧に書こうという姿勢が見られる。 ちょっといただけないのは、汚職で追及されたとき、結局、検察に負けてウソの供述をしてしまったという下りだ。知事まで務めた男が、ウソとわかっている供述をするというのはいただけない。

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2011/12/10

栄佐久前知事さん、そりゃ中央から抹殺指令が出る訳だ 本当にひどい現実 もっとみんな、考えるべきだよ、この現実・・・

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2011/10/09

東電、官庁に対峙してきた、福島県知事にしか書けない本。びっくりするような事だらけの内容。東京で暮らす私は、読んでよかった。「原子力の安心は、サイエンスではない」は、心に残りました。

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