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女の人差し指 新装版 の商品レビュー

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28件のお客様レビュー

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2013/04/21

端正でありながらあたたかい、向田さんの文章が楽しい一冊。 中でも特に、「香水」という文章が好き。彼女のお母様が十円玉のつもりで投げたお賽銭が百円玉だったと気づいて社務所にお釣りをもらいに行ったエピソードから、トイレの汲み取り、そして「含羞」という言葉がなくなったと感じる、という結...

端正でありながらあたたかい、向田さんの文章が楽しい一冊。 中でも特に、「香水」という文章が好き。彼女のお母様が十円玉のつもりで投げたお賽銭が百円玉だったと気づいて社務所にお釣りをもらいに行ったエピソードから、トイレの汲み取り、そして「含羞」という言葉がなくなったと感じる、という結びを迎えるのですが、このアクロバティックな展開がとても自然に結びついてることに驚きます。 そして彼女が開いた小料理屋の話や旅の紀行文など、バラエティに富んだ内容が面白い。 アフリカやアマゾンを旅して、観光ずれした現地の人たちにがっかりしつつ、それを文明人の驕りだと恥じる部分などは、多分当時としては新しい感覚だったのではないかと思います。 のんびり読める一冊。エッセイの醍醐味を感じました。

Posted byブクログ

2012/02/08

うまい。面白い。さすが。今読んでも全く古臭くなく、感性豊かでウィットに富んでいる。自分のことをちょっと蔑んで、それを楽しんでいる感じがとっても素敵。

Posted byブクログ

2011/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

“どの路地にも四季があり、陽が上ると起き、目いっぱい働いて夜は早目に仕舞って寝る律儀な人間の暮しを見る思いがした。”

Posted byブクログ

2011/10/29

向田邦子のエッセイ。航空機事故で亡くなって30年が経つことを契機にした「没後30年記念刊行」ということ。それはともかくとして、向田邦子のエッセイは常に面白い。 ところで、僕の住んでいるタイの洪水被害はだんだんとひどいことになりつつある。 首都、バンコクでも浸水が始まり、昨日はか...

向田邦子のエッセイ。航空機事故で亡くなって30年が経つことを契機にした「没後30年記念刊行」ということ。それはともかくとして、向田邦子のエッセイは常に面白い。 ところで、僕の住んでいるタイの洪水被害はだんだんとひどいことになりつつある。 首都、バンコクでも浸水が始まり、昨日はかなり中心部に近いところでも浸水・冠水が始まった、との報道があった。僕が借りているアパートからも、近い場所での浸水だ。 僕自身は、というか、かなりの数の日本人が既にバンコクを離れている。僕自身の会社は、バンコクのオフィスを1週間以上前に閉鎖し、工場のあるラヨン県というバンコクから東南方向に150km以上離れた場所に移転し、そこで業務を行っている。宿泊も、会社に近い場所にホテルを借りている。この辺りは洪水の被害は皆無であり、ほとんど雨期も明けたので、今後とも、この辺りが洪水の被害に会う確率はほとんどないだろう。 これからバンコク中心部にも浸水被害は広がっていくと思うが、問題は解決の方法論が見当たりにくいことだ。 大潮を迎えるチャオプラヤ川の水位が上がり、堤防を越えて市内に流れ込んでくると同時に、アユタヤ方面から南下してきた大量の水は、まだバンコクの北部に大量に滞留しており、それがこれからバンコク市内に流れてくる。チャオプラヤ川からの水は大潮が終われば流れが止まるかもしれないが、北部から流れてくる水は消えるわけではなく、排水を行わない限り、地表からは消えない。その排水の効率的な方法がないのだ。 普通の雨の場合、降った雨は、運河や排水路等を伝って川、最終的には海に流れ込むわけであるが、今回、流れ込んでくる水量はバンコクの排水処理能力を大きく超えているために、市内に滞留することになる。政府やバンコク都から正確なアナウンスメントがないので、何とも言えないのだけれども、これからゆっくりと北部から水が市内に流れてきて、更にそれが排水されるまでには、相当な時間が必要だと思う。 僕自身は来月の半ば過ぎまではホテルを予約済であるが、その時点でバンコクのアパートに戻れない確率はけっこう高いように感じる。 バンコクに赴任して3年以上が経過するが、この国では色々と極端なことが起こる。赴任した年に空港占拠事件があり、出張先のシンガポールからバンコクに戻れなくなった。去年は赤シャツ派が市内中心部の一角を長期間占拠する、という事件が起きた。普段は住みやすい国なのだけれども、毎年のように、生活に何らかの影響を与えかねない事件が起こっている。もちろん、今回の洪水が最も深刻な話だ。 ともかく、過ぎ去るのを待つしかない。

Posted byブクログ

2011/10/15

爆笑問題の太田さんが、「向田邦子のエッセイは面白い」と言ってたので購入。 ちょうど没後30年記念で新装版が出た所みたい。 そんなに昔の人とは知らなかったが、読んでいても全然文体が古くない。 他の本も読んでみよう。

Posted byブクログ

2011/08/26

エッセイなんだけど、短編小説を読んでいるような感覚。 小説でもそうだけど、背景の匂いが漂ってきそうで…聞いたことの無い向田邦子さんの笑い声とか聞こえてきそう。

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2011/07/16

向田さんの作品は好きで何冊か読んでいるが、 久しぶりに読んでみて、文章のリズムというか、言葉の旋律というか、 これ見よがしでもなくサラッと書かれているけど、 ものすごく上手だなぁ、 それこそ名人芸、落語のようだと改めて感じ入った次第。 文章を読んでいると、書き手の性格や人情が見...

向田さんの作品は好きで何冊か読んでいるが、 久しぶりに読んでみて、文章のリズムというか、言葉の旋律というか、 これ見よがしでもなくサラッと書かれているけど、 ものすごく上手だなぁ、 それこそ名人芸、落語のようだと改めて感じ入った次第。 文章を読んでいると、書き手の性格や人情が見えてくるように思うことがある。 確かめようもないから、それが当たっているのか思い過ごしなのかは分からないが、 向田さんの文章を読んでいると、 ヤンチャで負けん気の強い、しかし従順で臆病なところもある。 賢くて、正義感があり、おっちょこちょいだけど、人に甘えるのが苦手。 そんな愛らしい女性像が見えてきて、さらに好きになる。 何年か前、テレビで『向田邦子の恋文』(だったかな?)というドラマをやっていた。 しがない男と半同棲みたいな感じだったような気がするが、 そういう生活もありながら、そういうところをまったくださない文章の 男気のようなものも感じる。

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2011/07/16

没後30年記念刊行、第一弾!ドラマ脚本家になったきっかけのテレビドラマ、グルメ、旅の思い出を綴ったエッセイ集。

Posted byブクログ