女の人差し指 新装版 の商品レビュー
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向田邦子 著「女の人差し指」、2011.6発行。女の人差し指、テレビドラマ、食べもの、旅の4つに整理されたエッセイ集です。何篇か既読のものも収録されていました。急逝により「週刊文春」連載で最後の作品になった「クラシック」も収録されています。板前になりたかったとの向田さん、酒呑みの心をよく知っておられますw。酒のさかなは少しずつ。ささやかなもの、季節のもの、ちょっと気の利いたものを(^-^) 向田邦子「女の人差し指」、2011.6発行、再読。次の4つのエッセイが印象に強く残りました。「蜘蛛の巣」時間をじっくりかけた素晴らしい芸術作品。「セーラー服」学生服は陸軍、セーラー服は海軍の服。「酒呑みの心」向田さん、よくご存じですw。「板前志願」一に材料、二に包丁。三、四がなくて、五に器。というのが信条だったそうです。 田園の香水、あの匂いを嗅がなくなって随分になる。今は、天下堂々、白一色の水洗トイレ。男にも女にも恥じらいがなくなったのは、この辺が原因か。街からあの匂いと汲取屋が消えたのと一緒に「含羞」という文字も消えてしまった。向田邦子「女の人差し指」、1982.8刊行、2011.6新装文庫。
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エッセイ集。『父の詫び状』や『男どき女どき』と比べるとやや日本語の品が落ちているような感あり。他に比べざっくばらんで氏の人となりが出ているということか。
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「女の人差し指」「テレビドラマ」「食べもの」「旅」の4部構成。ゆーても旅の話はかなり食べものネタw。 明後日から沖縄なので、「きっぱん」探そうっと。
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随分バッサリと言う人だなと思ったが、それが気持ち良い。 「桃太郎の責任」というのは面白かったな。 昭和ひとけたの世代にダラダラと話すタイプの人が多く、それは、桃太郎のあの物語を暗記させられたせいだという。 とてもユーモアがあって好きなエピソードだ。 「女の人差し指」は、書き下ろしのようだが、 それ以外の「テレビドラマ」「食べもの」「旅」は、初出ではなく他で発表された文章である。
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父の詫び状の方が面白かったかな。けっこう昔の話なのにお仕事のこととか生き生きと書かれている。妹さんと小料理屋を開くお話が特に好き。
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現代には向田邦子エッセイが足りない。テレビドラマ脚本家として名を挙げ、独身生活を美食や旅行で謳歌。有名人との華麗な交友など、と成功版たられば娘というか、なんとも数十年早く生まれた人だなあ、と思う。とはいえ、やはり初期の素朴なのとか父親ネタの方が好みで、旅行ネタはそこまでかなあ…
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寄稿先に合わせたテーマを鮮やかに切り取る手腕はさすが。 なんだけれど、何気ない日常を綴った普段のエッセイがやっぱり好きだなあ…。
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テーマごとに区切られているものの 同じ題材で書かれている文章が2編入ってたりする辺り エッセイ集として編まれたものではないんだな、ということを突きつけられる。 カレーライスのアンソロジーを読んだときから思っていたのだが 向田さんの食べ物エッセイは抜群に面白い。 そのクオリティの高さは相変わらずなのだが、 それに加えて紀行文というか旅行エッセイが面白い、というのが新たな発見だった。 そこには密接に食べ物も絡んでくるんだけど(笑)。 個人的には『沖縄胃袋旅行』が好きだった。 今では一般的になっている沖縄料理の数々だが、 当時と現在では微妙に表記が違っているのが興味深い。 各々のエッセイの最後に初出誌と年月が記載されている。 特に旅行記のパートを読んでいて、初出が昭和56年8月に近づいてくると なんだか切なくなってしまって、読んでいて涙が出そうになった。
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端正でありながらあたたかい、向田さんの文章が楽しい一冊。 中でも特に、「香水」という文章が好き。彼女のお母様が十円玉のつもりで投げたお賽銭が百円玉だったと気づいて社務所にお釣りをもらいに行ったエピソードから、トイレの汲み取り、そして「含羞」という言葉がなくなったと感じる、という結...
端正でありながらあたたかい、向田さんの文章が楽しい一冊。 中でも特に、「香水」という文章が好き。彼女のお母様が十円玉のつもりで投げたお賽銭が百円玉だったと気づいて社務所にお釣りをもらいに行ったエピソードから、トイレの汲み取り、そして「含羞」という言葉がなくなったと感じる、という結びを迎えるのですが、このアクロバティックな展開がとても自然に結びついてることに驚きます。 そして彼女が開いた小料理屋の話や旅の紀行文など、バラエティに富んだ内容が面白い。 アフリカやアマゾンを旅して、観光ずれした現地の人たちにがっかりしつつ、それを文明人の驕りだと恥じる部分などは、多分当時としては新しい感覚だったのではないかと思います。 のんびり読める一冊。エッセイの醍醐味を感じました。
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うまい。面白い。さすが。今読んでも全く古臭くなく、感性豊かでウィットに富んでいる。自分のことをちょっと蔑んで、それを楽しんでいる感じがとっても素敵。
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