世界を知る101冊 の商品レビュー
新たな発見と示唆に富んだ本。退屈している人に読んでほしい。 p48- ヒトは二つの視覚をもっている。一つは知的な解釈をする視覚と、無意識的に行動させる視覚。 知的な解釈をする視覚を失えば、コーヒーカップを持ち上げても、それをコーヒーカップとは認識できないまま持ち上げるという。愛...
新たな発見と示唆に富んだ本。退屈している人に読んでほしい。 p48- ヒトは二つの視覚をもっている。一つは知的な解釈をする視覚と、無意識的に行動させる視覚。 知的な解釈をする視覚を失えば、コーヒーカップを持ち上げても、それをコーヒーカップとは認識できないまま持ち上げるという。愛する人と会っても、その人の顔と他人の顔を識別できないという。 p51- 夢を見る意味とは?眠る意味とは? 睡眠は脳が外界の刺激を絶って自分の作業に専念するためのもので、高等動物には絶対に必要なものであるという。そして脳が専念する作業とは、新しく得た経験を整理し、系統だった記憶として前頭葉皮質に焼き付けること。だから睡眠中の脳は休んではいない。情報をやり取りし、経験と照らし合わせ、記憶回路の配線を進める。その際の刺激が、現実世界のようではあるが脈絡なく変化する夢を生む。
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天文学者が書いた科学に関する書籍の書評101冊。 1.サイエンス 世界を「知る」ということ 2.人間 私たちはどこから? 3.生命 この不思議なもの 4.科学の冒険者たち 好奇心を抱きつづけて 5.ちょっと息抜き 文系世界を楽しむ 6.歴史と文化 人間の歩みをたどる 7.現代社会...
天文学者が書いた科学に関する書籍の書評101冊。 1.サイエンス 世界を「知る」ということ 2.人間 私たちはどこから? 3.生命 この不思議なもの 4.科学の冒険者たち 好奇心を抱きつづけて 5.ちょっと息抜き 文系世界を楽しむ 6.歴史と文化 人間の歩みをたどる 7.現代社会と科学 矛盾はなぜ生まれる? 8.未来 科学から見えてくるもの 2011年に出版されたもので、一部は更に研究が進んだ分野があるが、科学的事実に関しては古いことは全くなく、むしろ知っておくべきことだとあらためて思わせてくれる。2、3ページに要約と著者の感想が書かれているが、どれも好奇心をそそる。 図書館に割りと蔵書があるのが分かったので、読んでみたい。 ちなみに日本では理系、文系の分離縦割りが著しいことに加え、中央官庁のトップクラスは圧倒的に文系出身者、民間企業のトップも政治家もほぼ同様で、他の先進諸国やアジア諸国と比べても、相当異質らしい。道理でそれが諸政策にも表れる訳だ。納得。 最後の「未来のために科学の見通しに基づいた賢い政策をとれるよう、日本社会も科学に基礎をおいた組織、システムに変わっていくことが必要だ。そのためには科学者自身も広い視野を持たなければならない」には、大いに共感です。
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一応、図書館の理系のコーナーにあった本だけれども、文系の僕でもバリバリ読めた。文系、つまり理系があまり得意ではない、と言う意味では、この本は理系の本なのに楽しく、しかも二日で読了してしまったのが驚異的だった。 どこらあたりに面白みを感じるか、と言えば村上陽一郎さんの科学史では...
一応、図書館の理系のコーナーにあった本だけれども、文系の僕でもバリバリ読めた。文系、つまり理系があまり得意ではない、と言う意味では、この本は理系の本なのに楽しく、しかも二日で読了してしまったのが驚異的だった。 どこらあたりに面白みを感じるか、と言えば村上陽一郎さんの科学史ではないが、似てはいるが、今世紀の科学の極論(極論は子供や男子が好きである。具体例・ギネス記録など)の羅列が、しかも数式が全く出てこない体裁が文系バリバリ、理系ショボショボの僕を二日で本を読了させると言う使役が可能になったことになる。 内容についても少し。極北の生物やアフリカのサルたち、このあたりは単に僕の好みだが印象には残っている、あと本草とか少々(本草を理系と捉えるあたりが村上陽一郎さん的である)。何分理系ショボショボなので薄い内容でご勘弁して下され。以上。
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毎日新聞に定期的に掲載された書評まとめ。10年前の出版だが、非常に参考になるのと、読みたいと思う本が何冊か出てきた。 やはり科学系の本はどれも面白い。
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1 サイエンスー世界を「知る」ということ 2 人間ー私たちはどこから? 3 生命ーこの不思議なもの 4 科学の冒険者たちー好奇心を抱きつづけて 5 ちょっと息抜きー文系世界を楽しむ 6 歴史と文化ー人間の歩みをたどる 7 現代社会と科学ー矛盾はなぜ生まれる? 8 未来ー科学から見えてくるもの もう、この目次を見ただけで、ワクワクするでしょう! 見開きかプラス1頁にコンパクトに纏められた文章は、程々に客観的で淡々としている。だもんで興味ない分野はフーンと読み飛ばしてしまいますが、逆にそのお陰で、ある程度の速度で読める。あまりキャッチーなフレーズや煽情的な表現がないのも好感度高し。 天文学者だけあって、5,6章辺りは今ひとつ精彩を欠く感じ。
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いろいろな本を読みたくなった。書評を読むだけでも、少し世界が広がったように感じる、お得な本。 いじわるな遺伝子 ケリーバーナム ファーブル植物記 生命40億年全史 リチャード・フォーティ グラフィック 日本列島の20億年 小嶋尚
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読みたい本がかなり増えました。 楽しみ。 こんなに幅広い分野に通じる著者の博識さにただただ驚きです。
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1 サイエンスー世界を「知る」ということ 2 人間ー私たちはどこから? 3 生命ーこの不思議なもの 4 科学の冒険者たちー好奇心を抱きつづけて 5 ちょっと息抜きー文系世界を楽しむ 6 歴史と文化ー人間の歩みをたどる 7 現代社会と科学ー矛盾はなぜ生まれる? 8 未来ー科学から見...
1 サイエンスー世界を「知る」ということ 2 人間ー私たちはどこから? 3 生命ーこの不思議なもの 4 科学の冒険者たちー好奇心を抱きつづけて 5 ちょっと息抜きー文系世界を楽しむ 6 歴史と文化ー人間の歩みをたどる 7 現代社会と科学ー矛盾はなぜ生まれる? 8 未来ー科学から見えてくるもの
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自然を正しく知らなければ、また私たち人間が自然に対して何をしているかを知らなければ、人類文明の未来は闇である。 天文学者・海部宣男さんが『毎日新聞』「今週の本棚」に連載した書評をまとめたもので、宇宙論や天文学だけでなく、進化や化石、温暖化の問題など様々な科学の話題を扱い、そのおもしろさを教えてくれる一冊だ。 ※本書は150点の書評から読まれるべき101冊に絞り込まれ構成されています。 およそ15年に及ぶ海部氏の読書の軌跡は、いわば科学全般へのトータルな水先案内ともいうべきもの。各章には書き下ろしのコラムも寄せており、そこでは科学者ならではの科学・技術論も紹介されている。 「科学とは世界を知ること」という著者の科学批評は、科学について関心をこれまで抱かなかったひとや「僕はニガテなんです」という方に是非読んでもらいたい。 さて本書はくどいようだが書評集。その特色を最大に活かしたい。そう、、関心のある問題については、本書から探究を出発することができるのだ。 ----- 自然を正しく知らなければ、また私たち人間が自然に対して何をしているかを知らなければ、人類文明の未来は闇である。未来のために科学の見通しに基づいた賢い政策をとれるよう、日本社会も、科学を基礎においた組織・システムに変わってゆくことが必要だ。そのためには科学者自身も広い視野を持たねばならない。 「知りたがりの動物」である人間は,知りたがりという特性を活かすことでしか、困難な未来を切り拓いてゆくことはできないのである。 科学の本を読むこと・紹介することからも、そうした未来につながってゆければと願っている。 「あとがき」より。 -----
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天文学者の著者によるサイエンス本を中心にした書評集。毎日新聞に掲載され、2012年に第10回毎日書評賞を受賞した。「科学とは世界を知ること」というスタンスで紹介。文系人間にはとっつきにくいサイエンスだが、その入り口を示してくれる。
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