幸福な生活 の商品レビュー
「最後の1行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか」というオビに惹かれて購入。 1話10~20ページくらいのショートショートの集まり。 どれもちょっと毒がきいてて最後にドキッとさせられるものばかりでなかなか楽しい。 (オチが読めるものもいくつかあったが) 自分の好きな話は「そっく...
「最後の1行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか」というオビに惹かれて購入。 1話10~20ページくらいのショートショートの集まり。 どれもちょっと毒がきいてて最後にドキッとさせられるものばかりでなかなか楽しい。 (オチが読めるものもいくつかあったが) 自分の好きな話は「そっくりさん」。
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最後の一行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか。 愛する人の“秘密”をのぞいてはいけない。 圧倒的ストーリーテラーが贈る稀代の怪作誕生‐ 紹介文より おススメは ・ビデオレター ・ママの魅力 ・淑女協定 ・深夜の乗客
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◆母の記憶・・・認知症がすすんだ母はよくしゃべるが、そのほとんどが本当のことではない。妻を殺したというが、妻はもちろん生きている。 ◆夜の訪問者・・・家に帰ると愛人と妻が仲良く話していた。何を考えているのかと愛人を問い詰めるが、愛人はすでに妻は浮気に気付いているが、知らないフリを...
◆母の記憶・・・認知症がすすんだ母はよくしゃべるが、そのほとんどが本当のことではない。妻を殺したというが、妻はもちろん生きている。 ◆夜の訪問者・・・家に帰ると愛人と妻が仲良く話していた。何を考えているのかと愛人を問い詰めるが、愛人はすでに妻は浮気に気付いているが、知らないフリをしているのだという。 ◆そっくりさん・・・自分にそっくりな人間が世の中に3人いるというが・・・。 ◆おとなしい妻・・・妻が問題を起こしたといろんな人から文句を言われるが、彼女はとてもおとなしく気が弱いので、そんなことは到底信じられない。 ◆残りもの・・・39歳になってようやくいい人と巡り合い、結婚した。残り物には福があると喜んでいたのだが・・・。 ◆豹変・・・女には隠れた素顔があるというが、うちの妻にはあまりそういうのは感じられない。自分にはできすぎの妻なのだ。 ◆生命保険・・・なぜあんな人と結婚したのかとよく言われるけれど、彼はいざという時はちゃんと自分を救ってくれる男気のある人なのだ。 ◆痴漢・・・電車内で騒がれ、やってもいない痴漢の罪をきせられてお金を請求された。どうやら被害者の女と一緒に自分を責めたてた男も仲間のようだ。 ◆ブス談義・・・久々に会った高校時代の友人たちと、昔話に花が咲く。高校の時にいたブスな女達は今、どうしているのだろう。 ◆再会・・・DVが原因で別れた夫が突然会いにやってきた。しかも当時とは全く違う容貌で。態度も別人で、過去の仕打ちをひたすら謝ってくる。 ◆償い・・・若い頃に事故で母親を亡くした夫。あの時はよく覚えていなかったことが、今になってよみがえり始めた。 ◆ビデオレター・・・あなたと結婚して、3人の息子を産んだ私。とっても幸せだけれど、あなたに伝えていなかったことがあるの。 ◆ママの魅力・・・100キロを超えるボクのママ。もっと痩せてほしいと思うけれど、パパは今のママが魅力的なんだからそんな必要は無いという。 ◆淑女協定・・・同僚とそれぞれの妻達。実はそれぞれ過去に付き合っていたことがあったり一夜を共にしたりしたことがあるのだが、秘密にしている場合も多い。 ◆深夜の乗客・・・深夜に乗ってきた不気味な女。家まで送り届けたはいいものの、お金が無いという。 ◆隠れた殺人・・・頑固だった父。四十九日法要が終わった後、昔に買ったが開けられなかった箱根細工の存在を思い出した。何が入っているのか気になって開けてみると・・・。 ◆催眠術・・・友人から教えてもらった催眠術を妻にかけてみることに。すると驚くことに本当にかかったので、この際だと彼女の過去の男遍歴を聞いてみた。 ◆幸福な生活・・・仕事も家庭も順調で、ついに娘も運命の人を見つけて結婚するという。妻とこの幸せをあらためて噛みしめていたのだが・・・。 以上18編の短編集。全ての話が、新しいページに書かれた最後の一言でオチる構成になっている。 カラーとしてはすこしホラーだったりダークだったりが多いが、こういう構成はものすごく好み。ただ、そこまで最後の一言にパンチがなかったり、最初から展開が予想できるものも多かったので、もう少し厳選して、1つ1つを濃くしてほしかったなぁという気もする。【おとなしい妻】【痴漢】【再会】【深夜の乗客】【幸福な生活】あたりが好き。 ◆おとなしい妻・・・そこでおとすのか、とちょっと意外だった作品。 ◆痴漢・・・まさかそんな展開になるなんて。話の流れが一番予想できなかった。 ◆再会・・・ベタといえばベタな展開ではあるが、それでも最後の一言にはゾクッとさせられた。 ◆深夜の乗客・・・予想していたオチのさらに先をいっていたので嬉しかった作品。
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日常生活を舞台にしたちょっと怖い話の短編集。 こんな小説も書くんだなぁと芸幅の広さに驚かされる。 相変わらず話の作り方はうまいので読みやすいし面白いのだけど 永遠のゼロ、風の中のマリア、ボックスあたりと比べると物足りないなあ。 錨をあげろも読みごたえがあったし、また長編が読みたい...
日常生活を舞台にしたちょっと怖い話の短編集。 こんな小説も書くんだなぁと芸幅の広さに驚かされる。 相変わらず話の作り方はうまいので読みやすいし面白いのだけど 永遠のゼロ、風の中のマリア、ボックスあたりと比べると物足りないなあ。 錨をあげろも読みごたえがあったし、また長編が読みたい。
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内容紹介 「道子さんを殺したのは、私なのよ――」 認知症が進んでから母はよく喋るようになった。 しかし、その話の大半は出鱈目だ。妻は自分がいつ殺されたのと笑うだろう。 施設を見舞うたびに進行していく症状。子どもの頃に父が家出して以来、女手ひとつで自分と弟を育ててくれた母をぼくは不...
内容紹介 「道子さんを殺したのは、私なのよ――」 認知症が進んでから母はよく喋るようになった。 しかし、その話の大半は出鱈目だ。妻は自分がいつ殺されたのと笑うだろう。 施設を見舞うたびに進行していく症状。子どもの頃に父が家出して以来、女手ひとつで自分と弟を育ててくれた母をぼくは不憫に思えてならない。 久しぶりに訪れた実家の庭でぼくは、むかし大のお気に入りだった人形を見つける。 40年ぶりに手にした懐かしい人形。だが、それはおそろしい過去をよみがえらせた……(「母の記憶」より)。サスペンス、ファンタジー、ホラー……、様々な18話の物語、そのすべての最後の1行が衝撃的な台詞になっているという凝った構成。 『永遠の0』『ボックス!』『錨を上げよ』で話題の百田尚樹は長編だけじゃなかった。星新一、阿刀田高、筒井康隆という名手顔負けの掌編小説集を世に送り出した!
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永遠の0のイメージとは遠く掛け離れた、短編集作品。 最後の1行の影響力を推してはいるけど、終盤の展開での匂いが強いのか、大したことなかった。 自分の中での0の影響がでかすぎるのかもしれない。 ブラックな感じはいい刺激で面白かった 短編集は、サクサク読めるから、暇な時にオ...
永遠の0のイメージとは遠く掛け離れた、短編集作品。 最後の1行の影響力を推してはいるけど、終盤の展開での匂いが強いのか、大したことなかった。 自分の中での0の影響がでかすぎるのかもしれない。 ブラックな感じはいい刺激で面白かった 短編集は、サクサク読めるから、暇な時にオススメ
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ブラックユーモア短編集ですので、疲れたときに1話ゆっくり読み進むことをおススメします。 オチにぞわっとしたり、くすりとしたり、意外に思ったり、納得したり… 気軽に読むことができます。
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最後の一行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか。 百田尚樹は長編だけじゃい! 稀代の怪物誕生____ 最後の一行に全てが詰まってるといって過言ではない。 各物語の終わりの方で展開は読めるのだけど、 最後の一行でどんな風に納めるのかが楽しみだった。 そして、収録のほとんどに当てはまるのが「女はコワイ」ということ。 百田さんは、女の本質をよくわかってる! 「こんな女はめったにいないよ~」と思ってる男性がいるなら、 「そう思うような状況を女に作られている」のかもしれない。 一日も早く現実を見る目をもって欲しい。 収録作品のあらすじ↓↓↓ ■母の記憶 アルツハイマーの母親の話。 ■夜の訪問者 妻の新しい友人は、俺の愛人だった。 ■そっくりさん 夫が寝言で男の名前を呼び、部屋にはホモ雑誌が・・。 ■おとなしい妻 気が弱くておとなしい最愛の妻が、近所で爪弾きに・・・ ■残りもの 婚期を逃して売れ残りとあきらめていたとき、眉目秀麗な男性と出会った。 ■豹変 口には出さないが子供が欲しそうな一流大学卒業で一流新聞社勤務の美しい良くできた妻。 ■生命保険 冴えない男が見せた男らしい行動が、美しい女性魅了した。 ■痴漢 言われもない痴漢疑惑で、慰謝料請求される。だた、それはあきらかに詐欺だった。 ■ブス談義 友人の結婚式で再会を果たした級友たち。当時のブスを思い出して話をするが・・・。 ■再会 DVで分かれた元夫が、ある日突然勤務先に現れ・・・。 ■償い 雪の降る夜、母の運転する車で崖から落ち、母は即死。曖昧だった当時の記憶が徐々に浮かび上がってくる。 ■ビデオレター 妻が亡くなって四十九日の法要後、届けられたビデオレター。そこには、生前の妻の姿があった。 ■ママの魅力 100キロ超えの巨漢のママ。気が小さくて、恐がりで泣き虫。パパが絶対で、逆らわない。パパは、ママを魅力的でチャーミングだっていうんだけど・・・ ■淑女協定 仲のいい同期の女性たちの夫は同じ会社。他人の妻の男性遍歴は知ってても、自分の妻の遍歴は知らない。知らぬが仏・・・。 ■深夜の乗客 深夜、ずぶ濡れの不気味な女性を拾ってしまう。数年前の嫌な事件が脳裏によみがえる。 ■隠れた殺人 学者の父の四十九日法要後、兄妹三人で雑談をしている中、長兄が生前、父が捨てようとしてたゴミの中で見つけた箱根細工の箱を取り出した。 ■催眠術 妻の尻に引かれっぱなしな夫が、催眠術で妻を思いどおり操ろうと画策する。 ■幸福な生活 娘の結婚相手がやって来る。幼かった我が子を思い出しながら、昔の思いでを振り返る。
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※このレビューにはネタバレを含みます
2011年6月刊行。 図書館の新しい本コーナーを物色してたら、帯の文句にひかれてつい借りてしまった。 『最後の一行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか』 長編ではすごいと評判の作者なのかな? 短編集の、最後のさいごの一行がすごいのかと思ったら、16編もある作品の、それぞれの最後がすごいと知って。一つひとつが3〜4枚で読みやすく、あっという間に読了。 【母の記憶】てけとーなこと言う、ボケた母の話、どうせこれも嘘だろうと思っていたら…!ふつうに読んでればフツーに予想するであろう結末なんだけど、一旦安心させておいて最後の一行で裏切るところがうまい。 【夜の訪問者】これ、こわかったわーいろんな意味でw 不倫相手の女が妻の友達になって夜に押し掛けて来る。妻が席を外してる間にいたずらしたりして…ヒヤヒヤしたが、ラストで、女が妻を慮って本気で身を引いたのが、よかった。あとは夫がバカを見る、みたいなね。見られたことを証拠づける「のりづけ」の仕掛けが余計にこわかった。 【そっくりさん】【おとなしい妻】 【残りもの】これ、ラストでどどんとイヤな気分になった…「連続婦女暴行殺人犯」のオチ。あぁ、イケメンだけどこの年まで売れ残ってた訳がコレか…! 【豹変】【生命保険】【痴漢】 【ブス談義】んー。そしてブスとか美人とかやりたいとかマジ世の中の男性はそんな話ばっかしてんのか?どことなく"残りもの"に類似。 【再会】この話よかった。酒狂い・暴力で別れた夫が、10年ぶりに突然会社にやって来る。その姿はやせ衰えて豹変してた…。結末まで読んでしまえば、予測できる(悪く言えばどこにでもある)話なのに、読んでる最中は「どうなるんだろう」って先がわからない。 【つぐない】異色。雪女の宇宙人バージョン。 【ビデオレター】【ママの魅力】 【淑女協定】社内恋愛ではつきものだよね、元カレ元カノ。誰かのお古とかそういう見かた。 【深夜の乗客】これも、よく聴く話にみせかけておいて、最後がよくできてた。 【隠された殺人】父の葬儀で。父の死にまつわる殺人疑惑かと思いきや、父が犯した殺人だったみたい。これもちょっと後味悪かった。 【催眠術】ラストのオチがいまいちよみとれなかった。これだけ夫が涙したり衝撃受けたりしてたのに、騙された!っていう岳の話かな? 【幸福な生活】なんか切なかった。現実、子供達をみて将来どうなるのかなって想像、よくするから。 結末までに、読み手がいろんな可能性をめぐらせる伏線(うそんこの)がたくさん張り巡らされてるのがうまいなぁと思って読んでた。 だけど読み進むうちに、うーん、なんていうんだろう男性が書いてる本だなーっていうか、欲望があからさまというか…すごい美人ととかブスとか、こんなに美人なのに控えめとか良妻とか、つくしてくれるとか、男性の理想像みたいなのばかりでてきて少々辟易した。東野圭吾さんの読んでてもたまーーーに感じるんだよね、『そんな女性いねーよ』。 この人は、長編ではどんな作品書いてるのかな?オッサン向けのエロ小説(まがい)だったりしてとか… さらにいえば、表向き平和だけど裏では浮気してる男性ばっかり。 まぁ、作品のテーマがこれだからあえてそういう人ばかりでてくるのかもしれないな。 妻に対して「俺が浮気してるとも知らないで…」とバカにしている夫、ところが妻はそれぜーんぶ知ってるんですよ、バカはどっちだ、という?
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