その日まで の商品レビュー
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紅雲町ものがたり、面白かったので続きを読んだ。 前作は時期も様々な1話完結の短編集だったが今回は連作短編集といった趣き。 一話ごとにちょっとした「日常の謎」が起こり納まりがつくのだが、その背後に引っ掛かりを感じる作りになっている。 主人公・草(そう)さんの息子への思い、もうひとつの親子のすれ違う思い・・・単純に「泣ける」とかハッピーエンドではないが、しみじみと人の生について考えさせられる。 ところで、同じ主人公のシリーズもの?なのに、装丁のイメージが全然違うのは良くないな・・文庫化された第一作はこっちの装丁に合わせてあるようだが。
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表紙と珈琲屋のおばあさんが主人公という設定だけで判断するとほのぼのを想像しがちだけど、実は何やら物悲しい。 それというのも、お草さんがいわゆる「おばあさん」ではなくてまだまだ現役の「オンナ」だからである。 年経たことを憂う場面が随所に出て来るわけで…明日は我が身。
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全編書き下ろしの「紅雲町のお草さん」シリーズ最新作。副題に「紅雲町珈琲屋こよみ」とあるように、如月から師走までのほぼ一年間、お草さんを取り巻く日常的な事件がミステリともいえぬタッチで描かれてゆく。元々、コージー・ミステリーという狙いで書かれ始めたシリーズだけれど、お草さんが年老い...
全編書き下ろしの「紅雲町のお草さん」シリーズ最新作。副題に「紅雲町珈琲屋こよみ」とあるように、如月から師走までのほぼ一年間、お草さんを取り巻く日常的な事件がミステリともいえぬタッチで描かれてゆく。元々、コージー・ミステリーという狙いで書かれ始めたシリーズだけれど、お草さんが年老いてくるにつれ、次第に重い話になってきたようだ。おまけにこの表紙。このカバー・デザインはいただけない。なんだかイメージが崩れてしまうので、このイラストはやめた方が良い。内容とのかい離がはなはだしくて、どうしてもなじめない。
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